長編歴史小説 尚巴志伝

第一部は尚巴志の誕生から中山王武寧を倒すまで。第二部は山北王の攀安知を倒すまでの活躍です。お楽しみください。

2015-02-26から1日間の記事一覧

15.壱岐島(改訂決定稿)

取り引きも無事に済んで、夜明けと共に坊津(ぼうのつ)を出帆したサハチ(佐敷若按司)たちを乗せた船は、甑島(こしきじま)に一泊してから五島列島へと向かった。 甑島から五島列島までは、かなりの距離があって、途中に島などなく海しか見えなかった。九州か…

14.ヤマトゥ旅(改訂決定稿)

ヤマトゥ(日本)の国は思っていたよりも、ずっと遠かった。 ヤマトゥの国は琉球の北(にし)の方にあって、三つか四つの島を経由すれば着くだろうと簡単に思っていたのに、数え切れないほどの島がいくつもあって、いつまで経っても、ヤマトゥの国は目の前に現…