長編歴史小説 尚巴志伝

第一部は尚巴志の誕生から中山王武寧を倒すまで。第二部は山北王の攀安知を倒すまでの活躍です。お楽しみください。

2015-03-02から1日間の記事一覧

24.山田按司(改訂決定稿)

名護(なぐ)の山中にある木地屋(きじやー)の親方(うやかた)の屋敷を朝早く旅立ったサハチ(佐敷若按司)たちは、海岸沿いに道なき道を通って伊波(いーふぁ)へと向かった。 鍛冶屋(かんじゃー)のヤキチ(弥吉)たちはどこに行ったのか、出掛ける時、姿を見せな…

23.名護の夜(改訂決定稿)

浮島(那覇)は相変わらずの賑わいだった。 この前に来た時から、一年半足らずしか経っていないのに、以前よりも、家々が大分増えているような気がした。島の外れの砂浜には造船所もできて、大きな船を造っていた。 サイムンタルー(左衛門太郎)の船は島か…