長編歴史小説 尚巴志伝

第一部は尚巴志の誕生から中山王武寧を倒すまで。第二部は山北王の攀安知を倒すまでの活躍です。お楽しみください。

2016-01-25から1日間の記事一覧

2-22.清(ちゅ)ら海、清ら島(改訂決定稿)

サハチ(島添大里按司)は首里(すい)グスクの西曲輪(いりくるわ)にある物見櫓(ものみやぐら)から輝く海を眺めていた。 早いもので、明国(みんこく)から帰って来て二十日が過ぎようとしていた。まったく慌ただしい二十日間だった。 明国からの船旅は、黒潮を…