長編歴史小説 尚巴志伝

第一部は尚巴志の誕生から中山王武寧を倒すまで。第二部は山北王の攀安知を倒すまでの活躍です。お楽しみください。

2019-10-12から1日間の記事一覧

2-233.戦闘開始(改訂決定稿)

四月六日の正午(ひる)頃、一千五百人の兵を率いて今帰仁(なきじん)に着いたサハチ(中山王世子、尚巴志)は城下を見て驚いた。すべてが焼け落ちた悲惨な焼け跡に驚いたが、それ以上に焼け跡に造られた陣地を見て驚いていた。 焼け跡の中に高い物見櫓(ものみ…