長編歴史小説 尚巴志伝

第一部は尚巴志の誕生から中山王武寧を倒すまで。第二部は山北王の攀安知を倒すまでの活躍です。お楽しみください。

慈恩禅師の略歴(1350-1416)

1350年 奥州相馬(福島県南相馬市)に生まれる。1歳

1354年 両親が殺され、乳母に助けられて武州今宿に隠棲する。5歳

1356年 相州藤沢の遊行上人に弟子入りし、念阿弥と名付けられる。7歳

1365年 鞍馬山で修行中、張三豊の弟子フェイマーに出会って妙術を授かる。16歳

1367年 鎌倉で寿福寺の神僧、栄祐から秘伝を授かる。18歳

1368年 太宰府安楽寺天満宮での修行において剣の奥義を感得する。19歳
    還俗して相馬四郎義元と名乗り、奥州に帰郷して父の仇を討つ。
    再び禅門に入り、名を慈恩と改める。

1372年 諸国を巡って剣術を教える。23歳
    鞍馬山に登り、お礼を言う。

1373年 三好日向(19)と出会い、共に旅をしながら剣術指導をする。24歳

1374年 三好日向を連れて鞍馬山に登る。25歳

1375年 三好日向が阿波に帰る。26歳

1377年 京都で中条兵庫助(19)と出会い、弟子にして一緒に旅をする。28歳
    中条兵庫助を連れて鞍馬山に登る。

1379年 阿蘇山中で阿蘇弥太郎(21)と出会い、弟子にする。30歳

1380年 弥太郎を連れて鞍馬山に登る。31歳

1381年 弥太郎が阿蘇に帰る。32歳

1383年 九州豊後で賀来内蔵助(20)と出会い、弟子にする。34歳

1386年 三好日向が琉球に行く。37歳

1387年 九州の平戸で松浦党に武芸の指導をする。ワカサ(24)に指導する。38歳

1392年 阿蘇弥太郎、琉球に行く。43歳
    10月 南北朝の争いが終結する。

1395年 閏7月 今川了俊九州探題を解任される。46歳

1400年 中条兵庫助(42)が将軍義持(15)の武術指南役になる。51歳

1401年 上関で村上山城守に歓迎され、子供たちに武術の指導をする。52歳

1404年 上関を離れて信濃に旅立つ。鞍馬山に寄る。55歳

1408年 信州波合村に長福寺を建立、念大和尚と称す。59歳

1409年 8月 飯篠修理亮が長福寺に訪ねてくる。60歳

1410年 9月 飯篠修理亮と一緒に信濃を去り、琉球に行くため京都に向かう。61歳
    弟子の赤松三首座に長福寺の留守を頼む。
    三河の国で出会った二階堂右馬助(21)を弟子にする。
    鞍馬山でササたちと出会い、一緒に高橋殿の屋敷に行く。
    弟子の中条兵庫助と再会する。
    お忍びで高橋殿の屋敷に来た将軍義持と御台所様と会う。
    10月 ササたちと一緒に村上あやの船に乗って博多に向かう。
    博多でササたちを豊玉姫のお墓に連れて行く。
    ササたちと一緒に対馬に行く。
    12月 交易船に乗って、修理亮と一緒に琉球に向かう。
    伊平屋島に着き、サハチと会って歓迎される。
    浮島に着いて首里に行き、会同館の宴でヒューガと阿蘇弥太郎と再会する。
    フェイマーの師匠の張三豊と会い、大師匠と呼んで指導を頼む。

    張三豊と一緒に、修理亮と右馬助を連れてヒューガの船で慶良間の島に行く。

1411年 1月 修理亮と右馬助を連れて、琉球を知るために旅に出る。62歳
    越来グスクで越来ヌルと出会う。
    2月 ヤンバルで出会った聾唖の少女を連れて旅から帰る。
    3月 思紹の久高島参詣に一緒に行く。
    与那原グスクに行き、張三豊のもとで一か月の修行をする。
    4月 越来に行き、越来ヌルと再会して一緒に暮らす。
    右馬助は張三豊のもとで修行を続ける。
    8月 与那原グスクのお祭りに越来ヌルと一緒に行く。
    10月 首里大聖寺が完成。ソウゲン禅師とナンセン禅師と開眼供養を行なう。
    11月 島添大里城下で、越来ヌルと一緒に子供たちに読み書きを教える。

1412年 2月 首里グスクでサハチの四男と山北王の次女の婚礼が盛大に行なわれる。
    8月 島添大里グスクで十五夜の宴が行なわれる。
    12月 交易船がパレンバンの船を連れてきて、ワカサと再会する。

1413年 1月 首里に報恩寺が完成する。64歳
    ササがヤマトゥから連れて来た辰阿弥と会う。
    2月 パレンバンの船が進貢船と一緒に帰国する。
    7月 首里大聖寺で「盂蘭盆会」が行なわれ、念仏踊りを盛大にやる。
    8月 島添大里グスクで十五夜の宴が行なわれる。
    11月 ササがヤマトゥから連れてきた無精庵と再会する。

1414年 4月 張三豊が運玉森ヌルを連れて山グスクに移る。65歳
    5月 首里に武術道場として慈恩寺が完成し、住職を務める。
    6月 選ばれた200人が試合をして50人が慈恩寺の修行者に決まる。
    8月 首里グスクで十五夜の宴が行なわれる。
    9月 平田グスクのお祭りでお芝居「ジオン」が上演される。
    山グスクに行き、張三豊にすべてを教えてくれと頼む。
    張三豊が山グスクヌルを連れて慈恩寺に移り、すべての指導を受ける。
    10月 馬天浜のお祭りに張三豊の弟子たちが集まり、張三豊との別れを惜しむ。
    張三豊が三姉妹の船に乗ってムラカに向かう。

1415年 3月 孫弟子の真喜屋之子が慈恩寺に来て、師範を務める。66歳
    6月 ヤタルー師匠がササたちと一緒にヤマトゥに行く。
    サハチがクマラパを慈恩寺に連れて来る。
    マチルギが慈恩寺の隣りに「南島庵」という女子サムレーの武術道場を造る。
    7月 サハチが張三豊の弟子のチウヨンフォンを慈恩寺に連れて来る。

1416年 1月 ササたちと一緒にヤマトゥに行ったヤタルー師匠が帰る。67歳
    4月 サハチが総大将として今帰仁に出陣して山北王を討ち取る。

飯篠修理亮の略歴(1387-1416)

1387年 下総の国、香取郡飯篠村に生まれる。1歳

    幼い頃より香取神宮に伝わる神道流の武術を修める。

1407年 諸国修行の旅に出て、慈恩禅師の噂を聞いて、慈恩禅師を探し回る。21歳
    慈恩禅師が鞍馬山で修行を積んだと聞いて、鞍馬山に籠もって修行に励む。

1408年 6月 博多で琉球から来た慈恩禅師の弟子のヒューガと出会う。22歳
    ヒューガに弟子にしてくれと頼むが断られ、ヒューガと一緒に張三豊の指導を
    受けるため、一緒に対馬に行く。
    7月 対馬の南部の山で張三豊の指導のもと一ヶ月の修行を積む。
    8月 対馬の船越の山でヒューガと一緒に張三豊の指導のもと修行に励む。
    10月 マチルギが操縦する船に乗って、張三豊、ヒューガと一緒に朝鮮に行く。

1409年 1月 張三豊、ヒューガと一緒に琉球に行き、サハチと会う。23歳
    運玉森ヌルが連れて来た浦添若ヌルのカナと出会い、一目惚れする。
    阿波根のガマでンマムイたちと一緒に張三豊の指導のもと修行を積む。
    2月 張三豊と一緒に島添大里の屋敷に戻る。
    ンマムイも一緒に来て、サハチと試合をして負け、サハチを師兄と呼ぶ。
    サハチから慈恩禅師を探して琉球に連れて来てくれと頼まれる。
    島添大里グスクのお祭りを張三豊、ンマムイと一緒に楽しむ。
    閏3月 張三豊、サハチと一緒にウニタキのビンダキの拠点に行き酒を飲む。
    4月 カナが浦添ヌルになり、浦添グスクに戻る。
    佐敷グスクのお祭りを張三豊、ンマムイと一緒に楽しむ。
    サハチたちと一緒に交易船に乗ってヤマトゥに行く。
    6月 上関で村上兄妹から慈恩禅師が上関に来て、信濃に行ったと聞いて喜ぶ。
    高橋殿の屋敷で慈恩禅師の弟子の中条兵庫助と会い、慈恩禅師が信濃の浪合に
    いると聞く。
    7月 サハチたちと別れ、慈恩禅師に会うために信濃に向かう。
    信濃浪合の長福寺で慈恩禅師と会い、ヒューガと阿蘇弥太郎が琉球にいる事を
    話す。
    慈恩禅師の弟子になり、長福寺で修行を積む。
    慈恩禅師は琉球に行くために一年間、準備をする。

1410年 9月 慈恩禅師を連れて琉球に行くため京都に向かう。24歳
    京都に着き、琉球の使者たちが帰ったと聞いて対馬まで行こうとするが、鞍馬
    山に寄るとササたちと出会う。
    ササたちと一緒に高橋殿の屋敷に行き、中条兵庫助と再会する。
    お忍びで高橋殿の屋敷に来た将軍義持と御台所様と会う。
    10月 ササたちと一緒に村上あやの船に乗って博多に向かう。
    ササたちと一緒に対馬に行く。
    12月 交易船に乗って、慈恩禅師と一緒に琉球に向かう。
    伊平屋島でサハチと会い、慈恩禅師を連れて来たお礼を言われる。
    浮島に着いて首里に行き、慈恩禅師がヒューガと阿蘇弥太郎と再会する。
    張三豊、慈恩禅師と一緒にヒューガの船に乗って慶良間の島に行く。

1411年 1月 慈恩禅師と右馬助と一緒に琉球を知るために旅に出る。25歳
    2月 ヤンバルで出会った聾唖の少女を連れて旅から帰る。
    浦添ヌルのカナに呼ばれて浦添グスクに行き、浦添のサムレーたちを鍛える。
    カナと結ばれる。
    12月 交易船がジャワの船を連れてきて、首里の歓迎の宴にカナと一緒に行く。

1412年 4月 浦添グスクのお祭り。26歳
    6月 カナが馬天ヌルと一緒に南部のウタキ巡りの旅をする。

1413年 4月 浦添グスクのお祭り。27歳
    5月 カナがササたちと一緒に交易船に乗ってヤマトゥに行く。
    与那原に行き、改めて張三豊のもとで修行を積む。
    7月 ヌルたちの安須森参詣に張三豊と一緒に従う。
    10月 山南王が殺されて、南部で戦が始まる。
    11月 交易船が帰り、カナが帰国する。

1414年 4月 浦添グスクのお祭り。28歳
    5月 首里慈恩寺が完成し、慈恩禅師が住職になる。
    慈恩禅師と「念流」の模範試合を披露する。
    6月 浦添のサムレーたちを率いて進貢船に乗って明国に行く。
    12月 無事に帰国し、張三豊が琉球を去ったと聞いて驚く。

1415年 4月 浦添グスクのお祭り。29歳
    6月 カナを連れて、ササたちと一緒にヤマトゥに行く。
    7月 八代に着き、阿蘇山に登る。
    8月 熊野の山奥にある天川の弁才天社に行く。
    愛洲次郎の故郷、五ヶ所浦に行き、富士山に行く。
    京都に行き、高橋殿と御台所様に再会する。
    御台所様と高橋殿と一緒に箕面の大滝、広田神社、神呪寺に行く。
    9月 四国に渡って、八倉比売神社、大粟神社に行く。
    船で住吉大社に行き、大神神社、生駒神社と行き、京都に帰る。
    10月 京都を去り、大三島に行く。
    11月 対馬に行く。
    12月 愛洲次郎が対馬に来る。

1416年 1月 愛洲次郎の船に乗って琉球に戻る。30歳
    4月 浦添按司とカナが今帰仁に出陣して、浦添グスクの留守を守る。

張三豊の略歴(1247-1416)

1247年 モンゴル支配下の遼東(遼寧省)に生まれる。字は君宝、幼名は全一。1歳

1251年 目の病気に罹り、なかなか治らず失明寸前になる。5歳
    碧落宮の張雲庵(白山上人)に目の治療してもらう。

1252年 張雲庵の弟子になり、碧落宮で道教の経典と武術を修行する。6歳

1259年 張雲庵と別れ、河南省嵩山少林寺で修行する。13歳
    宋攻撃中にモンケが崩御
    モンゴル軍は引き上げてクビライとアリクブケの継承争いとなる。

1264年 クビライが正式に皇位を継ぐ。18歳

1266年 両親が亡くなり、修道の道を求める旅に出る。20歳
    各地の名山を遍歴する。

1271年 クビライが元を建国。25歳

1274年 クビライが倭国を攻める(元寇)。28歳

1275年 全真道士汪真常が弟子を連れて武当山に入り武当派開山として宗旨を伝える。
    紫霄宮と五龍宮が再建される。

1276年 首都臨安(杭州)が無血開城し、南宋が滅びる。30歳
    陝西省の宝鶏山中に隠居。その山の三つの峰がつながっていたので、「三峰居
    士」という号を名乗るが、後に「三豊」に変える。
    クビライが正一道の第36代天師張宗演を江南道場の首領にする。

1279年 クビライが南宋の残党を崖山の戦いで滅ぼし、中国統一を果たす。33歳
    この頃、汪真常によって武当山南岩の天乙真慶宮が建てられる。

1281年 クビライが再び、倭国を攻める(元寇)。35歳

1284年 張守清が武当山にて修行を積む。38歳

1285年 張守清の師、魯洞雲 (汪真常の弟子)が亡くなる。39歳

1294年 クビライ、死す。孫のテムルが跡を継ぐ。48歳

1300年 海賊の船に乗ってヤマトゥの博多に行く。54歳

1304年 元朝倭寇を警戒して海禁令を発布する。58歳

1307年 テムル、死す。61歳

1310年 この頃、張守清によって武当山の南岩宮が造営される。64歳

1311年 海賊の船に乗って元に帰る。65歳

1313年 陝西省の終南山で火竜真人と出会い、金丹大道の修煉法(不老長寿の術)を教
    えてもらう。67歳

1314年 張守清が皇帝より「体玄妙位太和真人」の名を授かる。

1317年 火竜真人から「辰砂点化法」の秘訣を伝授されて山から降り、俗世間に戻って
    修煉する。71歳
    各地を遍歴し、名山の古刹を行き来して、様々な人物と交遊し、拳法や煉丹法
    を伝授する。

1323年 武当山の麓の玉虚宮で武当剣、武当拳の研究に没頭する。77歳
    この頃、武当山に紫霄宮、南岩宮、天乙真慶宮、五龍宮、玉虚宮があった。
    9年間密かに修煉し、成就して仙人の道を得ることが出来る。
    胡旭(フーシュ)を弟子にする。

1325年 正一道の第39代天師張嗣成が全国の道教事務を総括する権限を与えられる。

1332年 胡旭を残して武当山を下りる。86歳

1338年 白蓮教が反乱を起こすが鎮圧される。92歳

1348年 方国珍が浙江、福建で海賊を行ない、元の輸送船を襲い始める。102歳

1351年 白蓮教の教祖韓山童が北宋徽宗の末裔を名乗り、河南で黄河の土木工事に従事
    していた人夫たちを扇動して反乱を企てるが、発覚して処刑される。105歳
    湖北で僧侶彭榮玉に祭り上げられた徐寿輝が皇帝を名乗り、国号を天完、年号
    を治平とする。

1353年 張士誠が挙兵し、泰州を落として参政の趙璉を殺害し、更に興化、高郵など江
    北の要地を占領する。
    孤児となった徐鳴軍(シュミンジュン)を拾って武当山に行く。107歳

1354年 張士誠が誠王と称し、国号を大周、元号を天祐と定める。108歳

1355年 韓山童の息子韓林児が小明王を名乗り、国号を宋、年号を龍鳳とする。109歳

1356年 張士誠が江南の経済と文化の中心地である平江路(現在の江蘇省蘇州)を占領
    し、隆平府と改めて国都に定める。
    朱元璋が集慶路(現在の南京)を占領して応天府と改める。

1357年 張士誠は水軍を用いて朱元璋、楊完者を攻撃したが、成果を得られず。111歳

1359年 徐寿輝は部下の陳友諒に殺害され、陳友諒が皇帝を名乗る。
    大漢皇帝を称した陳友諒は湖北から江西にかけての一帯を勢力に収める。
    この頃、武当山が破壊される。
    武当山に戻り、弟子たちに逃げるように説得する。
    弟子の飛馬(フェイマー)がヤマトゥに行く。

1360年 陳友諒が朱元璋側の拠点である太平を攻め落とし応天府に迫る。敵将康茂才の
    偽りの降伏を信じて応天府の攻撃を急ぎ、朱元璋軍の反撃を受けて敗北する。

1363年 陳友諒は大船団を率いて鄱陽湖朱元璋軍と決戦したが(鄱陽湖の戦い)、火攻
    めをうけて水軍は壊滅し、陳友諒も矢を受けて、弟の陳友仁と共に敗死する。

1366年 朱元璋の軍勢が張士誠の本拠地である隆平府を包囲する。120歳

1367年 張士誠が朱元璋に敗れる。121歳

1368年 朱元璋が明を建国する。122歳
    元朝が滅び明朝になってから、蜀(四川)の太和山の玉虚庵に移って、山麓の藁
    小屋で修行を続ける。
    洪武帝が龍虎山(正一道)の第42代天師張正常に全国の道教を管理させる。

1370年 武当山に戻り、山麓に庵を建てて住む。124歳
    この時、武当山は破壊されて無残な姿をさらしている。
    ヤマトゥから帰って来た飛馬(フェイマー)から鞍馬山の小僧(慈恩)の事を聞く。

1371年 全真道の丘元清(雲谷)が武当山に来て張三豊の弟子になり五龍宮に住持する。
    孫碧雲が張三豊の弟子になる。

1376年 一度息を引き取るが、埋葬される段階でまた生き返る。130歳

1378年 胡旭が武当山に帰ってくる。132歳

1380年 胡旭、武当山で亡くなる。134歳

1383年 明の洪武帝朱元璋)から招聘されるが辞退する。137歳
    武当山を去り、旅に出る。旅の途中で孤児の梁威を拾う。

1386年 応天府に行き、懐機(12)と出会い、師となる。140歳

1390年 孫碧雲が朝天宮を再建する。144歳

1391年 懐機(17)を連れて武当山と龍虎山に行く。145歳

1393年 弟子の丘元清が亡くなる。盧秋雲が跡を継いで五龍宮を守る。147歳

1394年 弟子の孫碧雲が洪武帝と会う。孫碧雲は朝天宮の住持となる。148歳

1395年 洪武帝は全国の僧侶、道士に試験を行い、不合格者は資格を剥奪する。149歳
    懐機の妹懐虹が弟子の梁威に嫁ぐ。

1398年 6月 洪武帝が亡くなる。152歳
    物騒な世になってきたので懐虹夫婦を連れて武当山に戻る。

1399年 孤児のシンシン(10)を助けて、懐虹夫婦に預ける。153歳

1402年 シンシンを弟子にする。156歳
    8月 永楽帝が即位する。

1407年 2月 永楽帝の配下が張三豊を探しに来たので、皆に内緒で山を下りる。161歳
    4月 南陽で懐機と再会し、サハチとウニタキと出会う。
    武当山に行き、サハチたちに一か月の修行をさせる。
    7月 三姉妹の船に乗って琉球に行く。
    8月 シンシン、ジクー禅師、サグルー、ササを連れて琉球一周の旅に出る。

1408年 3月 思紹のお輿に乗って久高島参詣に行く。襲撃を受け、敵を倒す。162歳
    5月 サハチと一緒にハーリーを見に行き、ンマムイと出会う。
    マチルギたちと一緒にヤマトゥ旅に出る。
    8月 対馬の山の中で一か月の修行。
    ヒューガ、修理亮、馬天ヌル、ササ、シンシン、シズ、イスケが参加。

1409年 1月 ヤマトゥ旅から帰る。163歳
    阿波根のガマで一か月の修行。
    ンマムイ、修理亮、阿波根の武芸者たちが参加。
    3月 久高島参詣に行く。
    閏3月 サグルーとヤールーが一か月の修行。
    4月 サハチたちと一緒に京都と朝鮮の旅に出る。
    6月 鞍馬山で高橋殿の3日間の修行。
    11月 博多で弟子のシュミンジュンと再会。
    12月 ヤマトゥ朝鮮旅から帰る。
    与那原グスク内の運玉森ヌルの屋敷で暮らす。

1410年 2月 久米村からヤンジン(楊進)が訪ねて来て弟子になる。164歳
    3月 久高島参詣に行く。
    進貢船に乗って思紹と一緒に明国に行く。
    4月 杭州西湖に着き、メイファンとメイリンと会う。
    5月 西湖を離れて、海賊の島に行く。
    6月 武当山に登り、思紹に一か月の修行。
    7月 武当山に登ると弟子たちが大勢集まっていて、弟子たちに挨拶をする。
    8月 華山に登る。
    10月 明国から帰国する。
    11月 新グスクのガマで一か月の修行。
    テーラー、ンマムイ、サスカサ、シビー、チヌムイ、八重瀬若ヌル、糸数按司
    の三女カヤー、玉グスクのウミタル、マウミ、武芸者たちが参加。
    12月 旅芸人たちが一か月の修行。
    飯篠修理亮が慈恩禅師と二階堂右馬助を琉球に連れて来る。

1411年 3月 久高島参詣に行く。165歳
    与那原で一か月の修行。慈恩禅師、右馬助が参加。
    4月 与那原で一か月の修行。佐敷ヌル、ユリ、シビー、右馬助が参加。
    6月 ナーサとマユミ、小渡ヌルが一か月の修行。
    7月 三姉妹が来る。リュウジャジンとジォンダオウェンを指導する。
    8月 メイユー、リェンリー、ユンロン、スーヨン、一か月の修行。
    12月 交易船がジャワの船を連れて来る。「会同館」で歓迎の宴。

1412年 1月 スヒター、シャーニ、ラーマ、ナナ、一か月の修行。166歳
    3月 久高島参詣に行く。
    4月 イハチ、チミー、チューマチ、マナビーと侍女たち、マグルー、一か月の
    修行。
    5月 馬天ヌルと一緒にヤンバルの旅に出る。
    湧川大主と勢理客ヌルが10日間の修行。
    6月 ヤンバルの旅から帰る。
    奥間ヌル、麦屋ヌル、浦添ヌル、東松田の若ヌル、カミー、一か月の修行。
    7月 三姉妹がソンウェイを連れて来る。ソンウェイが弟子になる。
    台風で与那原が被害に遭う。
    8月 島添大里グスクで十五夜の宴。
    ソンウェイが一か月の修行。
    12月 交易船がパレンバンの船を連れて帰国。会同館で歓迎の宴。
    永楽帝はこれより12年間、毎日30万人を動員して武当山の道観を大修復する。

1413年 2月 「宇久真」でパレンバンの使者たちの送別の宴。167歳
    サタルーとシングルーが一か月の修行。
    7月 ヌルたちの安須森参詣に従う。右馬助も行く。
    三姉妹の船とパレンバンの船が来る。
    シーハイイェン、ツァイシーヤオ、シュミンジュンが一か月の修行。
    8月 ジャワの船が来る。那覇館で歓迎の宴。
    首里グスクで十五夜の宴。
    10月 山南王シタルーがチヌムイに殺される。
    11月 マタルーが八重瀬按司になり、八重瀬グスクに引っ越しする。
    サグルーが与那原大親になり、与那原グスクに入る。
    12月 サハチが玻名グスクを攻める。

1414年 2月 ササたちと一緒にヤンバルの旅に出る。右馬助も行く。168歳
    3月 ヤンバルの旅から帰る。
    愛洲次郎たち、ルクルジルーたちが与那原で修行する。
    島尻大里グスクが落城。他魯毎が山南王になる。
    シングルー、ファイリン、マチルー、ミヨン、ウニタルが一か月の修行。
    山グスクが落城。
    4月 久高島参詣。
    ササの四人の弟子とマユが一か月の修行を終える。
    運玉森ヌルを連れて山グスクに移る。
    運玉森ヌルは、ササに運玉森ヌルを譲り、山グスクヌルを名のる。
    5月 慈恩寺が完成。
    7月 ヌルたちの安須森参詣に従う。
    玻名グスクヌルが一か月の修行を始める。
    三姉妹の船が旧港とジャワの船を連れて来る。
    山グスクに来たリューインと会う。
    8月 与那原グスクのお祭りで「武当山の仙人」が上演される。
    首里グスクで十五夜の宴。
    右馬助は島添大里の十五夜の宴に行き、大里ヌルと出会う。
    右馬助は大里ヌルと久高島に行く。
    9月 ササたち、南の島を探しに旅立つ。
    平田のお祭りに行き、サハチに琉球を去る事を告げる。
    山グスクに来た慈恩禅師から、すべてを教えてくれと頼まれる。
    山グスクヌルを連れて、慈恩寺に移る。
    10月 馬天浜のお祭りに弟子たちが集まり、師匠との別れを惜しむ。
    三姉妹の船に乗って明国に帰り、ムラカ(マラッカ)に行く。

安須森ヌル(佐敷ヌル)の略歴(1374-1416)

1374年 佐敷の苗代の屋敷に生まれ、祖母の名を貰ってマシューと名付けられる。1歳

1376年 弟のマサンルーが苗代の屋敷で生まれる。3歳
    9月 馬天ヌル(64)が亡くなり、叔母のマカマドゥ(20)が馬天ヌルを継ぐ。
    父親のサクルーが美里之子の道場の師範代となり、苗代大親と呼ばれる。

1378年 弟のヤグルーが苗代の屋敷で生まれる。5歳
    12月 早田三郎左衛門が馬天浜に来る。兄のサハチ(7)と一緒に入り浸り。

1379年 妹のマナミーが苗代の屋敷で生まれる。6歳

1380年 3月 島添大里按司が八重瀬按司汪英紫)に攻め滅ぼされる。7歳
    父が佐敷按司になり、佐敷グスクに移る。
1381年 妹のマカマドゥが佐敷グスクで生まれる。8歳

1382年 12月 早田三郎左衛門が馬天浜に来る。サハチと一緒に入り浸り。9歳
    自然とヤマトゥ言葉がしゃべれるようになる。

1383年 弟のマタルーが佐敷グスクで生まれる。10歳

1385年 1月 ヌルになるため馬天ヌルの弟子になる。12歳
    2月 大グスク按司が島添大里按司汪英紫)に滅ぼされる。
    汪英紫の次男のシタルー(汪応祖)が大グスク按司となる。

1386年 妹のマチルーが佐敷グスクで生まれる。13歳
    12月 早田三郎左衛門が息子の左衛門太郎と武芸者のヒューガを連れて来る。
    兄のサハチがクマヌの案内で左衛門太郎とヒューガと一緒に琉球の旅に出る。

1387年 2月 サハチが旅から帰る。14歳
    5月 サハチが早田三郎左衛門の船に乗ってヤマトゥ旅に出る。
    8月 マチルギが佐敷に来て剣術の修行をする。

1388年 1月 馬天ヌル(32)と一緒に、マチルギから剣術を習い始める。15歳
    サハチがヤマトゥから帰る。
    弟のクルーが佐敷グスクで生まれる。

1389年 1月 佐敷ヌルになる。東曲輪の佐敷ヌルの屋敷に移る。16歳
    2月 サハチとマチルギの婚礼。
    5月 馬天ヌルがサハチ夫婦と一緒に旅に出る。
    旅から帰って来たマチルギが久高島で神名を授かり神人になる。
    8月 大きな台風が来て、馬天浜の馬天ヌルの屋敷が壊れる。
    11月 馬天ヌルが久高島から帰る。

1390年 1月 祖父サミガー大主が隠居して、叔父のウミンターが跡を継ぐ。17歳
    6月 ドゥナン島(与那国島)のユミが馬天浜に来て、苗代大親と結ばれる。

1391年 2月 馬天ヌルがササを産む。18歳
    4月 今帰仁合戦。父が出陣する。

1392年 1月 父が隠居して兄のサハチが佐敷按司になる。19歳
    頭を丸めた父は東行法師を名乗り、弟のマサンルーを連れて旅に出る。
    2月 馬天ヌルが志喜屋ヌルから贈られた勾玉を父から貰う。
    6月 ドゥナン島のツカサが馬天浜に来て苗代大親にナーシルの事を知らせる。
    8月 ウニタキが望月党に家族を殺されて佐敷に逃げてくる。

1393年 1月 父は久高島に行き、祖父が東行法師になって旅に出る。20歳
    早田左衛門太郎が馬天浜に来る。
    5月 ヒューガが山賊になるために佐敷から出て行く。
    7月 マチルギが女子サムレーを結成して、屋敷を守らせる。

1394年 1月 弟、マサンルーの婚礼。21歳
    3月 ウニタキの婚礼。
    5月 島添大里按司汪英紫)が島尻大里グスクを攻め落とし、山南王となる。
    6月 ダティグ村のツカサが馬天浜に来て苗代大親にナーシルの事を知らせる。

1395年 1月 妹のマカマドゥとナツが剣術の稽古を始める。22歳
    2月 妹のマナミーが玉グスクの若按司に嫁ぎ、弟のヤグルーに玉グスク按司
    娘ウミチルが嫁ぐ。
    10月 察度が亡くなり、武寧が中山王になる。

1396年 1月 馬天ヌルがウタキ巡りの旅に出る。南部東方を巡る。23歳
    早田左衛門太郎が馬天浜に来る。
    6月 ササ(6)が馬天浜でマッサビ、ブナシルたちと会う。

1397年 1月 妹のマカマドゥが知念の若按司に嫁ぐ。24歳
    馬天ヌルがウタキ巡りの旅に出る。南部西方を巡る。
    5月 サハチたちと一緒に久高島に行く。
    フボーヌムイに3日間籠もり、神様から琉球の歴史を聞く。

1398年 1月 馬天ヌルがウタキ巡りの旅に出る。中部を巡る。25歳

1399年 1月 馬天ヌルがウタキ巡りの旅に出る。中北部を巡る。26歳
    5月 サハチたちと一緒に島尻大里、浮島、浦添を旅する。

1400年 1月 弟のマタルーが八重瀬按司(達勃期)の娘を嫁にもらう。27歳
    馬天ヌルがウタキ巡りの旅に出る。北部を巡る。
    シンゴが馬天浜に来る。シンゴは佐敷ヌルに一目惚れするが気づかない。
    4月 シンゴが佐敷を去り、慶良間の島に寄って対馬に帰る。
    5月 サハチたちと一緒に玉グスク、島尻大里、浮島、浦添を旅する。
    12月 旅から帰った馬天ヌルから古い勾玉をもらう。

1401年 3月 サハチが懐機を客人として迎える。28歳
    5月 馬天ヌルと一緒に知念のウタキ巡りの旅に出る。
    11月 山南王の汪英紫が亡くなり、八重瀬按司(達勃期)と豊見グスク按司
    (シタルー)の家督争いが始まる。
    サハチが東方の按司たちと一緒に、島添大里グスクを攻める。

1402年 1月 シンゴが馬天浜に来る。29歳
    サハチが島添大里グスクを攻め落として島添大里按司になる。
    2月 シンゴが引っ越しを手伝うために佐敷グスクに出入りする。
    シンゴと結ばれる。
    島添大里グスクのお祭り。お祭り奉行を務める。
    4月 シンゴが佐敷を去り、慶良間の島に寄って対馬に帰る。
    10月 祖父のサミガー大主が亡くなる。
    12月 シンゴの娘、マユを産む。

1403年 1月 弟のクルーが山南王(汪応祖)の娘ウミトゥクを嫁に貰う。30歳
    シンゴが馬天浜に来て娘マユと会う。
    4月 弟のマタルーと従弟のマガーチが、シンゴの船に乗ってヤマトゥに行く。

1404年 1月 サハチが奥間に行く。31歳
    シンゴが馬天浜に来る。
    3月 祖母が亡くなる。
    4月 弟のクルーとサムがシンゴの船に乗ってヤマトゥ旅に出る。
    明国から初めて冊封使が来る。
    5月 シンゴが対馬に帰る。

1405年 1月 シンゴが馬天浜に来る。32歳
    2月 母方の祖母が亡くなる。
    3月 サハチが島尻大里グスクの婚礼に行く。
    5月 シンゴが対馬に帰る。

1406年 1月 シンゴが馬天浜に来る。33歳
    2月 サハチが首里グスクを奪い取る。
    馬天ヌル、マチルギ、フカマヌルと首里のマジムン退治をする。
    馬天ヌル、マチルギ、フカマヌルと勝連のマジムン退治をする。
    勝連グスクからツキシルの石が光るのを見る。
    ヌルたちによる中山王就任式。父が思紹という名で中山王になる。
    3月 月代の石を首里グスクのキーヌウチに遷座する。
    5月 シンゴが対馬に帰る。

1407年 1月 シンゴが馬天浜に来る。34歳
    サハチが進貢船に乗って明国に旅立つ。
    2月 首里グスクのお祭り。お祭り奉行を務める。
    偽者の中山王がスズナリに殺される。
    3月 馬天ヌルが久高島のフボーヌムイに籠もる。
    4月 馬天ヌルがヤンバルに旅立つ。
    5月 シンゴが対馬に帰る。
    7月 サハチたちが無事に帰国。
    三姉妹の船に乗って張三豊とシンシンが琉球に来る。
    8月 思紹、マチルギ、三姉妹たちと一緒に慶良間の島に行く。
    11月 首里グスクで三つの婚礼が行なわれる。
    サハチの長男サグルー、マウシ(護佐丸)の妹マカトゥダルを妻に迎える。
    サハチの次男ジルムイはサム(勝連按司後見役)の娘ユミを妻に迎える。
    マウシは苗代大親の娘マカマドゥを妻に迎える。
    三姉妹が明国に帰る。張三豊とシンシンは琉球に残る。

1408年 1月 シンゴが馬天浜に来る。35歳
    3月 思紹の久高島参詣。イシムイの襲撃に遭う。
    4月 丸太引きのお祭りで、丸太の上で舞う。
    5月 マチルギたちと一緒にヤマトゥに行く。
    馬天ヌルとヒューガ、フカマヌル、チルー、ササ、シンシン、張三豊も行く。
    6月 対馬でシンゴの妻、ウメと会う。
    8月 対馬のワタツミ神社で豊玉姫を知る。

1409年 1月 ヤマトゥから帰国。36歳
    2月 ユリから笛を習い始め、ユリはお祭りの準備を手伝う。
    4月 佐敷グスクのお祭りで笛を披露する。フカマヌルが娘を連れて来る。
    シンゴが対馬に帰る。
    サハチがウニタキ、懐機と一緒に交易船に乗ってヤマトゥと朝鮮に行く。
    7月 三姉妹の船が琉球に来る。
    マチルギと一緒に三姉妹を連れて久高島に行く。
    フボーヌムイに籠もり、神様から英祖の宝刀を探せと言われる。
    メイユーと一緒に英祖の宝刀を探し、越来で短刀を見つける。
    9月 平田グスクのお祭りで初めて書いたお芝居「浦島之子」を上演する。
    10月 馬天浜のお祭りで「サミガー大主」初演。
    三姉妹が帰る。
    波之上で察度の娘の浦添ヌルから勝連の呪いは解けていないと言われる。
    馬天ヌルと一緒に勝連に行ってマジムン退治をするが、マジムンはいない。
    11月 久高島に行き、神様に報告する。
    12月 サハチたちが無事に帰国。ササがナナを連れて来る。

1410年 1月 シンゴが馬天浜に来る。37歳
    2月 首里グスクのお祭りで「察度」初演。
    3月 思紹が張三豊と一緒に進貢船に乗って明国に行く。
    4月 佐敷グスクのお祭りで「瓜太郎」初演。
    5月 シンゴが対馬に帰る。交易船に乗ってササたちがヤマトゥに行く。
    7月 三姉妹の船が浮島に来る。
    メイユーの願いがかなってサハチの側室になる。
    従妹のシビーがメイユーの弟子になる。
    8月 与那原グスクのお祭りで「運玉森のマジムン屋敷」初演。
    10月 馬天浜のお祭りで「サミガー大主・その二」初演。
    三姉妹が帰る。メイユーの弟子のシビーを預かる。
    思紹と張三豊が無事に帰る。
    12月 ヤマトゥから帰って来たササがセーファウタキで豊玉姫と会う。
    佐敷ヌルの勾玉が安須森ヌルの物だとわかる。

1411年 1月 ササ、馬天ヌル、サスカサと一緒にセーファウタキで豊玉姫アマン姫
    会う。
38歳
    豊玉姫から安須森の事を詳しく聞いて、安須森ヌルを継ぐ決心をする。
    2月 シンゴが馬天浜に来て、左衛門太郎の帰国を知らせる。
    島添大里グスクのお祭り「酒呑童子」初演。
    3月 久高島参詣に行ったササが久高島の神様から舜天の誤解を解いて、舜天の
    父親の事を調べてくれと頼まれる。

    舜天の誤解を解くため、ササと相談して、舜天のお芝居を作る。
    4月 佐敷グスクのお祭りで「舜天」初演。
    ユリとシビーと一緒に与那原に行き張三豊の指導を受ける。
    5月 シンゴが対馬に帰る。
    交易船に乗ってサスカサがササたちと一緒にヤマトゥに行く。
    6月 山南王からサハチに贈られた側室ハルが島添大里グスクに来る。
    7月 サハチがチューマチのためにミーグスク築き始める。
    ハルを連れて与那原に行き、お祭りの準備を始める。
    三姉妹の船が鉄炮と火薬を持ってくる。
    8月 与那原グスクのお祭り。お芝居は「瓜太郎」と旅芸人の「浦島之子」
    メイユーたちが与那原に行き、張三豊の一か月の修行を始める。
    9月 平田グスクのお祭りで「かぐや姫」初演。
    10月 馬天浜のお祭りで「サミガー大主・その三」初演。
    三姉妹が帰る。

1412年 1月 シンゴが早田左衛門太郎を連れて馬天浜に来る。39歳
    2月 首里グスクのお祭りで「鎮西八郎為朝」初演。
    島添大里グスクのお祭り。「かぐや姫」でハルがかぐや姫を演じる。
    4月 浦添グスクのお祭りで、旅芸人の座頭から「小松の中将様」のお芝居を作
    ってくれと頼まれる。
    ササたちと安須森に行き、安須森の封印を解く。
    5月 交易船に乗ってササたちと一緒にヤマトゥに行く。
    6月 坊津に着き、一文字屋の船に乗って博多に行く。
    豊玉姫のお墓に行き玉依姫に挨拶をする。
    玉依姫から平家を調べるなら厳島の弥山に行きなさいと言われる。
    玉依姫が思い出して、壇ノ浦の生き残りが久留米の水天宮にいると言う。
    水天宮に行き、千代尼から壇ノ浦の合戦の事と平維盛の事を聞く。
    上関で村上あやと会い、あやの案内で厳島に行き弥山に登る。
    シンシンがアキシノの声を聞き、アキシノから平維盛の事を聞く。
    シンシンの青い勾玉はアキシノが弥山で見つけて琉球に持って行った勾玉。
    アキシノと京都の平野神社で会う約束をして別れる。
    7月 京都に着き高橋殿と会い、船岡山スサノオに挨拶して平野神社に行く。
    アキシノの声が聞こえ、平維盛は大原の寂光院にいるというので高橋殿の案内
    で寂光院に向かう。
    寂光院でササと笛を吹くと平維盛が現れて華麗に舞い、高橋殿も舞い始める。
    平維盛から、屋島を逃げ出して熊野に行き、琉球に行った話を聞く。
    京都にパレンバンの人たちが来ていて、シーハイイェンたちと再会する。
    シーハイイェンたちも一緒に将軍様の御所に移る。
    御台所様に従って、伊勢の神宮参詣に行く。
    外宮でホアカリに挨拶して、小俣神社でトヨウケ姫に挨拶して、内宮をお参り
    した時、龍神が封じ込められているとササに言う。
    住心院で心身を清め、御台所様と高橋殿と一緒に熊野に向かう。
    一緒に熊野に来たアキシノから聞いて平維盛の足跡を追う。
    高原谷で面打ち師の石王兵衛と再会し、石王兵衛が打った面に感動する。
    8月 新宮の神倉山で鳥居禅尼から平維盛の事を聞く。
    色川村で福寿坊と出会い、福寿坊は琉球に行きたいと言って付いてくる。
    尾張の国の瀬戸に行き、サタルーは真剣な顔して焼き物作りを見る。
    シーハイイェンたちが京都を去り、小浜に向かう。
    9月 京都を去り、一文字屋の船に乗って博多に向かう。
    10月 水天宮に行き、千代尼に報告する。
    博多で再会したシーハイイェンたちを対馬に連れて行く。
    12月 交易船とパレンバンの船は帰るが、ササたちと一緒に対馬に残る。

1413年 1月 マグサの船に乗って対馬を去り、奄美大島に寄って琉球に帰る。40歳
    「小松の中将様」の台本作りに熱中する。
    2月 首里のお祭りでサハチがスサノオの声を聞いたとササから聞いて驚く。
    ササたちと一緒にヤンバルに旅立つ。
    浦添でカナと一緒に朝盛法師にお礼を言い、仲順で舜天にお礼を言い、長老た
    ちに歓迎される。
    今帰仁のクボーヌムイでアキシノ平維盛と再会し、安須森でスサノオ豊玉
    姫に会う。
    旅から帰って、奥間ヌルの勾玉が安須森ヌルの妹シチャラヌルの勾玉だとわ
    かったとサハチに知らせる。
    島添大里グスクのお祭りで、ササとユリと一緒に笛を吹く。
    3月 娘のマユ(12)がヌルの修行を始める。
    5月 お芝居の台本「小松の中将様」が完成する。
    シンゴが対馬に帰る。
    交易船に乗って浦添ヌルと福寿坊がササたちと一緒にヤマトゥに行く。
    6月 手登根の初めてのお祭りで「小松の中将様」を初演。
    7月 各地のヌルたちを連れて安須森参詣に行く。
    安須森参詣から帰り、「豊玉姫」の台本を書き始める。
    三姉妹の船とパレンバンの船が一緒に来る。
    メイユーは6月に女の子ロンジェン(龍剣)を産み、琉球には来ない。
    8月 島添大里グスクで十五夜の宴。
    10月 山南王のシタルーが殺され、南部で戦が始まる。
    11月 八重瀬グスクが落城して、サスカサとお清めをする。
    ササたちがヤマトゥから帰国する。
    12月 島添大里グスクに来た小渡ヌルと再会する。

1414年 1月 若ヌルのマユと一緒に八重瀬グスクの新年の儀式を行う。41歳
    セーファウタキで豊玉姫によって安須森ヌルに就任する。
    マチは佐敷ヌルに、サチは平田ヌルに就任する。
    シンゴが早田六郎次郎と愛洲次郎を連れて馬天浜に来る。
    2月 首里のお祭りで「豊玉姫」を初演。
    玉依姫のマレビト神が異母兄のサルヒコだった事をササに説明する。
    島添大里グスクのお祭りで、ハルとシビーが初めて書いたお芝居「ウナヂャ
    ラ」が上演される。
    3月 マユをササの弟子たちと一緒に張三豊に預けて一か月の修行をさせる。
    4月 一月遅れの久高島参詣に行き、小渡ヌルが久高ヌルを継ぐ。
    大里ヌルが初めて朝日を見て感動する。
    佐敷グスクのお祭りで、ハルとシビーの新作「馬天ヌル」が上演される。
    ササがセーファウタキで豊玉姫によって運玉森ヌルに就任する。
    ササが連れて来た玻名グスクヌルを預かり、剣術を教える。
    5月 シンゴと早田六郎次郎が対馬に帰る。
    愛洲次郎はササと一緒に南の島を探しに行くため琉球に残る。
    交易船にはササの代わりにタミーが乗って行く。
    6月 若ヌルをサスカサに預け、サハチたちとササたちと一緒に久米島に行く。
    久米島の北目村で新垣ヌルと会い、新垣森のウタキで、クミ姫の姉のウムトゥ
    姫がアーラタキからイシャナギ島に行った事がわかる。
    堂村でニシタキヌルのクイシヌと会い、クイシヌと一緒にニシタキに登り、
    クミ姫スサノオ豊玉姫の話をする。
    堂ヌルの案内でササたちと一緒にアーラタキに登る。
    クイシヌのマレビト神がサハチのような気がして会わせないようにしていた
    が、2人は会ってしまいニシタキに登り、スサノオたちと酒盛りをする。
    手登根グスクのお祭りで、ハルとシビーの新作「王妃様」が上演される。
    7月 ヌルたちの安須森参詣。
    玻名グスクヌルが安須森で神憑りになって、シヌクシヌルの遺骨を捜し出し、
    シヌクシヌルの勾玉を身に付けて、シヌクシヌルを継ぐ覚悟を決める。
    玻名グスクヌルが山グスクに行き、張三豊のもとで一か月の修行を始める。
    三姉妹の船と一緒にパレンバンの船とジャワの船も来る。
    8月 与那原グスクのお祭り。
    ハルとシビーの新作のお芝居「武当山の仙人」で、ササが張三豊を演じ、シン
    シンがチャンオー、ナナがフーイーを演じる。
    サスカサが久高島から大里ヌルを連れて来て島添大里グスクの十五夜の宴が催
    される。
    大里ヌルのマレビト神が二階堂右馬助だとわかる。
    9月 愛洲次郎の船に乗って、ミャーク(宮古島)を目指して浮島を船出する。
    一緒に行ったのは娘のマユ、ササ、シンシン、ナナ、ササの弟子のチチーとウ
    ミとミミとマサキ、玻名グスクヌル、与那原の女子サムレーのミーカナとアヤ
    ー、愛洲次郎とその家臣たち、そして、ユンヌ姫アキシノ
    3日目の正午過ぎ、大神島に着いて上陸する。
    対岸の狩俣に上陸すると、サミガー大主を知っている老人クマラパと出会う。
    クマラパに連れられてクマラパの妻で女按司のマズマラーと会う。
    30年前にミャークが佐田大人という倭寇にやられた事を知って驚く。
    クマラパと娘タマミガの案内で与那覇グスクに行き、与那覇勢頭と会う。
    与那覇勢頭と一緒に漲水ウタキに行き、漲水のウプンマと会う。
    根間グスクに行き、目黒盛豊見親と会う。
    クマラパの案内で野崎に行き、アコーダティ勢頭と会う。
    漲水のウプンマが訪ねて来て、ウムトゥ姫の娘のウパルズ池間島にいて、
    狩俣の神様は琉球から来たと聞き、漲水のウプンマと一緒に狩俣に戻る。
    船立ウタキ、糸数グスク跡、ウプラタスグスク跡を見て、狩俣に行く。
    マズマラーと一緒にウタキに入って、狩俣の祖神マヤヌマツミガからミャーク
    の歴史とウムトゥ姫の事を聞く。
    池間島に行き、池間按司からイシャナギ島に行った妹マッサビの事を聞く。
    ナナムイウタキでウパルズに歓迎される。
    ウパルズはクマラパを呼び、30年前の事を責める。
    クマラパは当時の事を話し、戦の後にクマラパが野城按司と高腰按司を再興し
    た事を認めてウパルズはクマラパを許す。
    大嶽に登り、ササと一緒に熊野権現で鎮魂の曲を吹くと、大嶽按司の声が聞こ
    えるが突然、大雨が降って来てガマの中に逃げる。
    赤名ウタキでウパルズの孫の赤名姫と会う。
    赤崎のウタキに行き、赤崎姫からアマミキヨの事を聞く。
    上比屋に行きムマニャーズと会い、アキシノは初代上比屋按司だったハツネ
    再会する。
    百名に行き、百名姫から300年前の大津波の事を聞く。
    保良に行き、寿姫から、昔、保良の船が馬天浜に行って大里按司と取り引きし
    ていたと聞いて驚く。
    アラウスのウプンマと出会い、アマミキヨが上陸した砂浜に行く。
    ササと一緒にアラウスのウタキで、アマミキヨの子孫の神様からアマミキヨ
    事を聞く。

    アマミキヨがミャークに来た事がわかって、ミャークに来た甲斐があったと感
    動する。
    野城に行き、先代の女按司マムヤと会う。
    野城のお墓で初代野城按司の声を聞き、初代野城按司琉球から逃げて来た
    北原按司だった事を知る。
    高腰グスクに行き、ササと一緒に熊野権現で鎮魂の曲を吹くと、スサノオの声
    が聞こえ、スサノオ、ユンヌ姫、アキシノ、ウパルズ、池間姫、赤崎姫、百名
    姫、漲水姫、赤名姫が姿を現して、一緒に酒盛りを楽しむ。

    石原グスクに行き、先代の按司だったクマラパの妹チルカマと会う。
    伊良部島に行き、久米島から来たトゥムと会う。
    長山ウタキでヤマトゥの神様から延々と話を聞く。
    ミャークを去り、イシャナギ島(石垣島)に向かう。
    来間島に行き、ウプンマの娘インミガに歓迎される。
    多良間島に行き、女按司のスタタンのボウと会う。
    愛洲次郎はボウの夫のハリマから祖父の活躍を聞く。
    イシャナギ島の北部の平久保に着き、平久保按司に会う。
    平久保按司は愛洲次郎の祖父に命を助けられていて、恩返しができると愛洲次
    郎を歓迎する。
    名蔵に着き、女按司のブナシルとフーツカサのマッサビとヌルたちと会う。
    マッサビと一緒にノーラオンに行き、ノーラ姫と会い、スサノオがウムトゥ岳
    の山頂で待っている事を知る。

    ウムトゥ岳に登りながら、大城のツカサと新城のツカサから、ヤキー(マラリ
    ア)によって村が全滅して、未だに村に帰れないと聞いて驚く。
    ウムトゥ岳の中腹にあるナルンガーラに着き、マッサビの屋敷で一休み。
    ササと一緒に、マッサビに連れられてナルンガーラのウタキに行き、ウムトゥ
    姫と会い、ヤキーの事を聞く。

    酒と料理を持ってウムトゥ岳の山頂に行き、熊野権現でササと一緒にが鎮魂の
    曲を吹くと、ウムトゥ姫ノーラ姫、ノーラ姫の長女の二代目ウムトゥ姫、次
    女の二代目ノーラ姫、三女のヤラブ姫、長男のテルヒコ、四女のクバントゥ
    姫、五女のメートゥリ姫が現れる。
    ウムトゥ姫ノーラ姫から異国の神様の事を聞き、ヤラブ姫からアマミキヨ
    事を聞く。
    スサノオ、ユンヌ姫、アキシノ、赤名姫、ミナクシ、スンダレが現れ、酒盛り
    に加わる。
    ササと一緒に華麗な曲を吹くとサラスワティのヴィーナが合奏する。
    マッサビの屋敷で、石城按司が描いたサラスワティの絵を見る。
    琉球から来た鍛冶屋のフーキチと会い、フーキチの師匠だったヤキチが玻名グ
    スク按司になったと言うとフーキチは驚き、故郷に帰りたくなったと言う。
    名蔵に行き、ブナシルの娘のミッチェと一緒に、シィサスオンでビシュヌと会
    い、ミズシオンでラクシュミと会う。
    ノーラオンでノーラ姫から、サラスワティがヤラブ岳の山頂で待っていると知
    らされる。
    熊野の山伏ガンジューの案内でヤラブ岳に向かう。
    ヤラブ岳の山頂でサラスワティと会い、2000年前にアマンの国は沈んでしま
    ったと聞いて驚く。
    突然、大きな雷が鳴り響いて、ガマの中に逃げ込むと、ユンヌ姫の声が聞こえ
    て、スサノオシヴァがヤキー退治をしていると言う。
    大雨がやみ、御神崎に行き、名蔵に帰る。
    ササの脳裏に苦しんでいるスサノオの姿が浮かび、ササたちと一緒にナルンガ
    ーラに行き、マッサビを連れてウタキに行き、スサノオを看病している豊玉姫
    を見て驚く。
    10月 5日間寝込んでいたスサノオは快復して豊玉姫と一緒に琉球に帰る。
    タキドゥン島(竹富島)に行き、先代按司のタキドゥンと会う。
    タキドゥンが島添大里按司の息子で、サミガー大主も馬天ヌルも知っている事
    に驚く。
    若ヌルの案内でマイヌオンに行き、マイヌ姫から昔の話を聞く。
    スサノオを送って行ったユンヌ姫から、張三豊が琉球を去る事を聞いて驚く。
    マッサビたちと別れてクン島(西表島)に行き、ユーツンで、クンダギのツカ
    サとユーツンのツカサに歓迎される。
    クン岳に登り、イリウムトゥ姫と会いクン按司スサノオ豊玉姫の子孫だ
    と知る。
    ユーツンの若者たちを鍛え、50本のヤマトゥの刀を贈る。
    ドゥナン島(与那国島)に行き、苗代大親の娘ナーシルと会う。
    クマラパは息子と娘との再会を喜ぶ。
    ササがナーシルと武当拳の試合をして、ナーシルの強さを認める。
    サンアイ村に行き、村人たちに歓迎される。
    サンアイ村のツカサのユミから苗代大親との出会いを聞く。
    ドゥナンバラ村のツカサの案内で宇良部岳に登り、ユウナ姫と会い、昔の話を
    聞く。
    ラッパの案内で、トゥンガン(立神岩)、サンニヌ台を見る。
    ドゥナンバラ村のツカサから琉球に行った時の話を聞く。
    ダティグ村のダティグチディでメイヤ姫と会う。
    ダティグ村のツカサから琉球に行った時の話を聞く。
    ナウンニ村に行くと、ムカラーがいて、ムカラーの2人の子供もいる。
    11月 ダンヌ村のツカサから琉球に行った時の話を聞いて、ササは幼い頃に馬天
    浜でマッサビたちに会っていた事を思い出す。
    クブラ村に行き、ツカサに連れられてミミシウガンに登り、クブラ姫と会う。
    ターカウから来た南遊斎と会い、ターカウの事や琉球に行った時の話を聞く。
    ササが愛洲次郎と一緒にどこかに消え、ミッチェとガンジューも消える。
    ササと愛洲次郎、ミッチェとガンジューがサンアイ村に帰り、皆で祝福する。
    ドゥナン島に別れを告げて、ターカウ(台湾の高雄)へと向かう。
    12月 ポンフー(澎湖)で阿蘇山の神様、阿蘇津姫を知り、気にかかる。
    ターカウに着き、クマラパの案内で「宮古館」に行く。
    平久保太郎と一緒にキクチ殿と会い、キクチ殿がナナの父親、早田次郎左衛門
    を知っていたので、ナナは感激する。
    トンドの王女アンアンと会う。
    アンアンはシーハイイェン、スヒター、メイユーからササの事を聞いている。
    キクチ殿の娘カオルの案内で熊野権現に行き、キクチ殿の母親の五峰尼と会
    い、阿蘇津姫の事を聞く。
    阿蘇津姫武庫津姫伊勢津姫瀬織津姫とも呼ばれ、遙か昔に南の国から九
    州にやって来たと五峰尼が言ったので、南の国とは琉球ではないのかと思う。
    ユンヌ姫豊玉姫に聞きに行こうとしたら、スサノオの声がして、阿蘇津姫
    わしらの御先祖様だと言い、阿蘇津姫の勾玉を見つければ、阿蘇津姫に会える
    だろうと言う。
    唐人町にある天妃宮で神様として祀られているメイユーを見て驚く。
    マカタオ族の女首長パランと会い、メイユーの事を聞くと松景寺の慶真和尚が
    詳しい事を知っているというので会いに行く。
    慶真和尚からメイユーの活躍を聞く。
    慶真和尚はササたちを遊女屋に連れて行き、死んだはずの太守の妻ヂャンジャ
    ランと会わせる。
    唐人町にある宮殿で暮らしているアンアンの兄の太守に歓迎される。
    イャォジェン(瑤姫という古い神様に会って来たスサノオが、勾玉は鳥を現
    していると言ったので驚く。
    アンアンの船と一緒にトンド王国(マニラ)に行く。
    トンドの天妃宮にも黄金色のメイユーの像があり、トンドの王様が祀ったと
    アンアンが言う。
    アンアンと一緒に宮殿に入り、アンアンの父の王様と会い歓迎される。
    歓迎の宴の時、愛洲次郎の船が海賊に狙われているとユンヌ姫が知らせ、ササ
    たちと一緒に船に戻って、海賊たちを待ち伏せして倒す。
    海賊の隠れ家に行くと、海賊の首領はヂャンジャランによって殺されている。
    宮古館に行き、マフニ、上比屋のツキミガ、来間島のインミガと再会する。
    日本人町に行き、南遊斎の息子、小三郎に歓迎される。
    弁才天堂に行き、黄金色のサラスワティ像を見る。
    アンアンと一緒に山の砦に行く。
    明国に行っていた進貢船が帰って来て、使者のヤンランは順天府でクグルーと
    会い、仲良くなったと言う。
    ヤマトゥから佐伯新十郎がトンドに来て、豊玉姫はわしらの御先祖様だと言
    い、ササは娘のトヨと仲良くなる。
    宮殿内の客殿からインドゥ町の「印度館」に移る。

1415年 1月 トンドで新年を迎え、日本人町熊野権現で、スサノオ、ユンヌ姫、アキ
    シノ、赤名姫、メイヤ姫、サラスワティと一緒に酒盛りを楽しむ。

    ギリムイ姫ホアカリがトンドまで来て、ホアカリ伊勢津姫の事を聞く。
    伊勢津姫瀬織津姫の名で各地に祀られたが、今は瀬織津姫の名は隠されて
    弁才天として祀られているとホアカリは言う。
    シンシンの兄弟子シュヨンカと会い、シュミンジュンの孫だと聞いて驚く。
    アンアンと一緒に山の湖に行く。
    2月 アンアンと一緒にルバン島(ルバング島)に行く。
    3月 トヨたちと一緒にパラワン島に行き、砂金を採っている彦山の山伏、円通
    坊と会う。
    スサノオたちを送って行ったユンヌ姫が戻って来て、琉球の様子を聞く。
    若ヌルたちがユンヌ姫の声が聞こえるようになる。
    ユンヌ姫豊玉姫から聞いてきて、瀬織津姫は垣花に都があった頃のお姫様
    で、石器を作る堅い石を求めて、貝殻を持ってヤマトゥに行ったと言う。
    4月 トンドを去り、アンアンの船を連れて、ミャークの船と一緒にパティロ
    ーマ島(波照間島)に行く。

    ドゥナン島のラッパとフー母娘、アックとユナパ母娘が、琉球に行くために
    待っていて再会を喜ぶ。
    ブドゥマイ村の古いウタキでパティローマ姫と会い、豊姫の事を聞き、佐田
    大人に滅ぼされた村の事を聞く。

    マシュク村のヌルが琉球に行ってサングルミーと出会い、娘を産んだ事を知
    って驚く。
    5月 ミャークに着き、アンアンの船と与那覇勢頭の船を連れて、琉球に帰る。
    大勢の人たちに迎えられて浮島に上陸し、サハチにナーシルを紹介する。
    寂しい思いをしていた玻名グスクヌルに鍛冶屋のサキチが現れる。
    ナーシルは父親の苗代大親と会う。
    パティローマ島のペプチとサンクルはサングルミーと会う。
    南の島の人たちとトンドの使者たち、首里に行って中山王思紹と会う。
    瀬織津姫の勾玉探しはササたちに任せて、島添大里グスクに帰り、サハチに旅
    の話を聞かせる。
    「英祖の宝刀」の中の一つ、小太刀がミャークにあったと言うと、見つかって
    よかったとサハチは喜ぶ。
    6月 行方知れずの玻名グスクヌルが奥間のミワを連れて島添大里に帰る。
    ミワはサハチを見て、思わず、お父さんと呼んでしまい、それを聞いて唖然と
    する。
    マチルギがやって来て、刀を振り回してサハチを追い回す。
    娘のマユがササたちと一緒に愛洲ジルーの船に乗って瀬織津姫に会うために
    ヤマトゥに行く。
    山南王の進貢船が帰国し、冊封使が7月半ばに来るだろうと中山王に伝える。
    7月 ヌルたちの安須森参詣。南の島のヌルたちもアンアンたちも参加する。
    サスカサが今帰仁若ヌルと勢理客若ヌルに武当拳を教え、佐敷ヌルと平田ヌル
    が仲間はずれにされていたクーイの若ヌルと仲良くなる。
    パレンバンの船とジャワの船が来て、張三豊がムラカに行ったと知らせる。
    シーハイイェンたちとスヒターたち、ササがいないとがっかりするが、アンア
    ンがいたので驚き、再会を喜ぶ。
    冊封使の船が浮島に来て、山南王の重臣たちに迎えられて天使館に入る。
    島添大里グスクに永楽帝の娘のリーポー姫が来る。
    8月 豊見グスクで諭祭の儀式と諭祭の宴が行なわれる。
    与那原グスクのお祭り。お芝居はハルとシビーの新作「女海賊」、旅芸人たち
    の「ウナヂャラ」、シーハイイェンたちの「瓜太郎」
    サハチと一緒に島尻大里グスクに滞在して冊封の宴の準備を手伝う。
    島尻大里グスクで他魯毎冊封の儀式と冊封の宴が行なわれる。
    リーポー姫たち、シーハイイェンたち、スヒターたち、アンアンたちが山南王
    に会うために島尻大里グスクに来て、他魯毎に歓迎される。
    首里グスクで冊封使を迎えて中秋の宴が催され、島添大里グスクでは十五夜
    宴が催される。
    9月 首里グスクで冊封使を招待して重陽の宴が行なわれる。
    ミャークの船が帰国する。
    リーポー姫たち、シーハイイェンたち、スヒターたち、アンアンたち、山北王
    に会うためにヒューガの船に乗って名護に向かう。
    10月 王女たち、油屋の船に乗って、無事に浮島に帰ってくる。
    馬天浜で張三豊を偲ぶお祭りが行なわれ、パレンバン、ジャワ、トンドの人
    たちの送別の宴も兼ね、大勢の人たちが浜辺に集まって酒盛りを楽しむ。
    パレンバン、ジャワ、トンドの船が帰る。
    島添大里グスクで娘たちの武当拳の試合が行なわれ、決勝戦でリーポー姫と
    サスカサが引き分ける。
    クチャとスミは武当拳を身に付けたいと思い、ここで修行をする決心をする。
    冊封使の船に乗ってリーポー姫たちが帰る。
    冊封使の船と一緒に、サングルミーを正使とした中山王の進貢船も船出する。
    首里の城下の入り口に完成したジクー寺で、中山王の幹部たちが集まり、来年
    の今帰仁攻めの相談をする。
    マチルギは今帰仁を攻めたらマナビーとマウミが悲しむと言い、懐機は大義
    分が必要だと言う。
    琉球を統一するためには山北王は倒さなければならないと思紹は言い、4月の
    予定で準備をしておこうと言う。
    11月 サハチが油屋の娘のユラを島添大里グスクに連れて来る。
    ユラが書いた台本を読んで才能を認め、ユラにお芝居の指導をする。
    12月 ハルとシビーが千代松を調べるため、ユラと一緒にヤンバルに行く。
    護衛に女子サムレーのシジマとユーナ、ウニタル夫婦が一緒に行く。
    ハルたちがヤンバルから帰り、シジマが神人になったと言う。
    志慶真ヌルになる決心を固めたシジマを指導する。

1416年 1月 ウニタキから奥間炎上を聞いて驚く。43歳
    サハチたちと一緒に首里に行って思紹に知らせ、「まるずや」の裏の屋敷で
    幹部会議を開く。
    ヤマトゥに行った交易船が李芸の乗っている朝鮮船とササたちが乗っている
    愛洲次郎の船を連れて浮島に帰る。
    シンゴと早田六郎次郎の船も馬天浜に着き、朝鮮に行った船も勝連に着く。
    サハチと浮島の那覇館に行き、マチルギと一緒に歓迎の宴の準備を手伝う。
    ササにシジマの事を話すと、アキシノの声が聞こえ、サハチたちと外に出て、
    アキシノから、志慶真ヌルの寿命がもうすぐ尽きるので、その後、シジマが
    志慶真ヌルを継げばいいと言われる。
    サハチがアキシノに、中山王が山北王を滅ぼしても大丈夫かと聞くと、マチル
    ギはわたしの子孫だから、マチルギの息子が今帰仁按司を継げば何の問題もな
    いと言ったので驚く。
    首里の「まるずや」で4度目の幹部会議が開かれ、ササとサタルーも加わる。
    奥間が焼かれて、国頭按司、羽地按司、名護按司も怒っているとウニタキが知
    らせる。
    奥間のためにも早い内に今帰仁を攻めたいと思紹は言うが、ユラのために今帰
    仁のお祭りはやらせてあげたいと言い、ヒューガも3月ではまだ船が出せない
    かもしれないと言うので、出陣は4月1日に決まる。
    冊封使のお礼のため、山南王と中山王の進貢船が船出する。
    2月 首里グスクのお祭り。お芝居はハルとシビーの新作「千代松」と旅芸人
    の「ウナヂャラ」
    「千代松」を観て感激した旅芸人たちは、今帰仁のお祭りに「千代松」を演じ
    ようと張り切る。
    百浦添御殿で5度目の幹部会議が開かれ、真喜屋之子の活躍によって国頭按
    司、羽地按司、名護按司の山北王からの離反が決まり、名護の松堂、国頭の
    喜如嘉の長老、羽地の我部祖河の長老が夫婦連れで、各按司の書状を持って、
    「まるずや」の船に乗って来るとウニタキが言う。
    山北王を倒したあとの今帰仁按司は、名護按司と国頭按司は千代松の血を引い
    ている者になってほしいと言い、羽地按司は、帕尼芝の血を引いた者も按司
    として置いてほしいと言っているという。
    チューマチ夫婦を今帰仁に送るのが一番いいと懐機が言って、皆が賛成する。
    3人の長老は人質として戦が終わるまで南部にいて、恩納按司と金武按司
    人質も真喜屋之子と奥間大親が連れて来るとウニタキが言う。
    ヤンバルの長老たちが島添大里グスクに来て、サハチが歓迎する。
    ササたちが若ヌルたちを連れて島添大里グスクに来る。
    真喜屋之子と奥間大親が金武から屋賀ヌル母子、恩納から恩納ヌル母子を人質
    として島添大里グスクに連れて来る。
    ササが屋賀ヌルからスムチナムイの事を聞く。
    屋賀ヌルと恩納ヌルを連れてウタキに入って、ギリムイ姫に挨拶をする。
    首里の龍天閣で6度目の幹部会議が開かれ、大まかな作戦が練られ、神様の事
    はササたちに任される。
    島添大里グスクのお祭り。お芝居は「女海賊」と旅芸人の「千代松」
    3月 ササたちがシジマと屋賀ヌルを連れて、ヤンバルに向かう。
    ヤンバルから帰って来たササたちから、シジマの志慶真ヌル就任と、屋嘉比の
    お婆の死と、マジムン退治の事を聞く。
    ナツがササの妊娠に気づき、ササは慌てて帰って行く。
    クマヌの命日に中グスクのお祭りが行なわれる。
    中部の按司たちが中グスクに集まり、思紹とサハチから詳しい話を聞く。
    首里の丸太引きのお祭りで8年ぶりに佐敷が優勝する。
    サスカサ、シンシン、ナナを連れて出陣するために首里に行く。
    妊娠しているササは若ヌルたちを連れて島添大里グスクに入る。
    4月 首里グスクで出陣の儀式を行ない、サハチを総大将として出陣する。
    読谷山の喜名でサハチが東松田の若ヌルと結ばれ、二日間の記憶をなくす。
    今帰仁に着き、ヌルたちを連れてクボーヌムイに行き、志慶真ヌルと一緒に
    戦勝祈願を行なう。
    今帰仁グスクの外曲輪を奪い取るが、勝連按司と叔父の越来按司が戦死する。
    東松田若ヌルがシンシンとナナと一緒に来て、山北王が御内原にあるアキシノ
    の霊石を真っ二つに斬る場面を見たので、ササに相談しに行くと言う。
    サハチの許しを得、東松田若ヌルはシンシンとナナと一緒に島添大里に行く。
    志慶真村の志慶真ヌルの屋敷にマチルギが現れたので驚き、大雨の中、ヌルた
    ちを連れてマチルギと一緒に志慶真曲輪から二の曲輪に攻め込む。

    真っ二つにされた霊石の前でお祈りをするマチルギたちを守るために、ヌルた
    ちと一緒に刀を構えて取り囲む。
    雷が霊石に落ちて、地が揺れて物凄い音がしたかと思うと、割れていた霊石が
    ピタリと合わさってくっつく。
    アキシノに声を掛けると、「マチルギ、ありがとう」というアキシノの声が聞
    こえたのでホッとする。
    サハチが来てマチルギを見て驚き、マチルギがアキシノの霊石を元に戻したと
    サスカサが説明する。
    マチルギに祝詞を教えたのは豊玉姫だったとシンシンとナナから聞いて驚く。
    マチルギと奥間ヌルと一緒に一の曲輪の御殿に行くとサハチがいて、一緒に
    御内原に行き、山北王妃と会う。
    今帰仁ヌルと勢理客ヌルとクーイの若ヌルの遺体をクボーヌムイに運んで埋葬
    する。
    御内原のウタキでお清めの儀式をして、御内原を再び男子禁制の聖地とする。
    御内原にはアキシノの霊石があるウタキと、それより古いシネリキヨのウタキ
    があり、シネリキヨの神様の声が聞こえる東松田の若ヌルがお祈りをして、シ
    ネリキヨの神様も、琉球が統一されて、戦のない平和な国になる事を喜ぶ。
    マチルギ、志慶真ヌル、屋嘉比ヌル、東松田の若ヌルの四人がマジムン退治を
    して、かつて、滅ぼされてマジムンとなって彷徨っている歴代の今帰仁按司
    一族たちを封印する。
    戦で流れた多くの血を洗い流すかのように大雨が降り、稲妻が走って、雷鳴が
    鳴り響き、風も強くなり、雨がやんだかと思うと、静かに雪が降ってくる。

 

馬天ヌルの略歴(1406-1416)

1406年 1月 フカマヌル、久高島から島添大里に来る。 50歳
    奥間のサタルーに頼まれて、マチルギと会わせる。
    2月 サハチとサグルー、首里に出陣する。
    マジムンを退治するため、佐敷ヌルとフカマヌルとマチルギを連れて出陣。
    奪い取った首里グスクのマジムンを退治する。
    奪い取った中グスク、越来グスクのお清めをする。
    勝連ヌルと望月ヌルも加わって、勝連グスクのマジムンを退治する。
    兄のサグルーが思紹の名で中山王になる。
    5月 シンゴが対馬に帰る。
    ヤグルーとジルムイとマウシとシラーがヤマトゥに行く。
    ヒューガの船で、サハチ夫婦、ウニタキ夫婦と一緒に慶良間の島に行く。
    9月 ナーサの遊女屋「宇久真」が完成、首里重臣たちの懇親会。
    12月 サハチが志佐壱岐守とジクー禅師を首里に連れて来て思紹と会わせる。

1407年 1月 首里グスクで新年の儀式。51歳
    思紹が初めて進貢船を送る。正使はサングルミー。
    サハチがウニタキと懐機と一緒に進貢船に乗って明国に行く。
    2月 首里グスクでお祭り。思紹の身代わりがヌルのスズナリに殺される。
    3月 スズナリの事で自分を責め、久高島のフボーヌムイに籠もる。
    9年前、勢理客ヌルのもとで修行していたのがスズナリだった事を思い出す。
    4月 奥間大親と一緒にスズナリを調べにヤンバルに向かう。
    山田グスクに寄るとマカトゥダルに会っているサグルーがいる。
    恩納岳で木地屋の親方タキチと会い、ゲンの案内で名護に向かう。
    運天泊で勢理客ヌルと会い、スズナリの事を聞く。
    スズナリは今帰仁合戦で亡くなった今帰仁の若按司の娘だとわかり、武寧を殺
    すために、ヌルになって浦添グスクに入るが、武寧の息子といい仲になり、武
    寧を殺す事ができず、浦添グスクが焼け落ちて武寧の息子も亡くなり、スズナ
    リは武寧の息子の敵を討つために首里に来て、身代わりとは知らずに王様を殺
    して自害したと思われる。
    運天泊から羽地に向かう途中、湧川大主の配下の襲撃を受けるが、奥間大親
    配下とウニタキの配下が敵を全滅する。
    奥間に行き、奥間ヌルとサタルーと会う。
    辺戸村に行き、アフリヌルが亡くなった事を知る。
    7月 サハチたちが無事に帰国する。
    三姉妹の船に乗って、張三豊とシンシンが琉球に来る。
    8月 張三豊がシンシンと旅に出る。
    ジクー禅師とサグルーとササが一緒に行く。
    マチルギが思紹たち、三姉妹たちを連れて慶良間の島に行く。
    9月 張三豊と一緒に旅に出たササが帰り、旅の話を聞く。
    11月 首里グスクで三つの婚礼が行われ、儀式を取り仕切る。
    サハチの長男サグルーがマウシ(護佐丸)の妹マカトゥダルを妻に迎える。
    サハチの次男ジルムイはサム(勝連按司後見役)の娘ユミを妻に迎える。
    マウシは苗代大親の娘マカマドゥを妻に迎える。

1408年 1月 新年の儀式。52歳
    サハチの長女ミチがサスカサを継いで島添大里ヌルになる。
    サスカサは運玉森ヌルを名乗る。
    思紹、進貢船を送る。サハチの弟、マサンルーとマタルーが明国に行く。
    2月 首里グスクのお祭り。
    3月 思紹、女たちを連れて久高島参詣。武寧の残党の襲撃を受ける。
    4月 サハチが首里で丸太引きのお祭りをする。
    5月 早田新五郎、対馬に帰る。シタルーとクグルーがヤマトゥ旅に出る。
    マチルギ、ササ、佐敷ヌル、フカマヌル、チルーと一緒にヤマトゥ旅に出る。
    ジクー禅師、ヒューガ、張三豊とシンシンも一緒に行く。
    薩摩の坊津に着く。
    6月 博多に着く。
    対馬に着く。マチルギはイトとユキに会う。
    7月 対馬の南部の山で張三豊の指導のもと一ヶ月の修行を積む。
    8月 対馬のワタツミ神社で豊玉姫を知る。
    12月 対馬で雪を見て感激する。

1409年 1月 無事に帰国する。53歳
    中山王思紹、進貢船を送る。正使はサングルミー。
    サハチの弟ヤグルーとクルー、シタルーが明国に行く。
    2月 首里グスクのお祭り。
    ササとシンシンを連れて、「ティーダシルの石」を探す旅に出る。
    座喜味の山で数個の古い勾玉を見つける。
    ササは赤い勾玉、シンシンは青い勾玉を身に付ける。
    3月 思紹の久高島参詣。
    4月 浦添按司の娘カナがセーファウタキで儀式をして浦添ヌルになる。
    中山王思紹、朝鮮に使者を送る。武寧の三人の側室を連れて行く。
    ササがサハチたちと一緒に交易船に乗ってヤマトゥと朝鮮に向かう。
    5月 思紹たちと一緒に豊見グスクにハーリー見物に行く。
    島尻大里ヌルに誘われて儀式に参加する。
    7月 マチルギが佐敷ヌルと三姉妹を連れて久高島に行く。
    久高島の神様から英祖の宝刀を探せと言われたと佐敷ヌルから相談される。
    佐敷ヌルがメイユーと一緒に英祖の宝刀を探し回り、越来で短刀を見つける。
    8月 中山王の進貢船が帰国。ヤグルーとクルーとシタルーが無事に帰る。
    10月 馬天浜のお祭り。佐敷ヌルのお芝居は「サミガー大主」
    与那原グスクが完成し、儀式を行なう。
    12月 首里グスクの高楼が完成し、儀式を行なう。
    サハチたちがパレンバンの船を連れて帰国する。
    浮島の天使館でパレンバンの人たちの歓迎の宴。
    首里の会同館で帰国祝いの宴。

1410年 1月 新年の儀式。54歳
    中山王の進貢船がパレンバンの船を連れて明国に行く。
    サハチの長男サグルーがクグルーと一緒に明国に行く。
    ササたちがスサノオの神様の事を調べにヤンバルに行く。
    早田新五郎、馬天浜に来る。イハチとクサンルーが帰国。
    2月 首里グスクのお祭り。龍天閣を開放。佐敷ヌルのお芝居「察度」上演。
    マチルギがサハチの八男を産み、タチと名付ける。
    勝連の若按司が病死し、サハチの義兄のサムが勝連按司になる。
    ササたちが勝連グスクの近くの森で霊符を見つける。
    3月 思紹の久高島参詣。
    サミガー大主の次男のシタルーが宇座按司の娘マジニを妻に迎える。
    中山王の進貢船が船出。思紹が張三豊とクルーを連れて明国に行く。
    4月 ササたちが交易船に乗ってヤマトゥに行く。
    6月 中山王の進貢船が帰国。サグルーとクグルーが無事に帰る。
    8月 首里グスクの正殿の唐破風が完成し、儀式を行なう。
    10月 馬天浜のお祭り。佐敷ヌルのお芝居は「サミガー大主、その二」
    中山王の進貢船が船出する。正使はサングルー、副使は八重瀬按司のタブチ。
    ファイテとジルークが留学のために明国に行く。
    山南王と山北王が同盟する。
    中山王の進貢船、帰国。思紹と張三豊が無事に帰る。
    11月 首里伊平屋島の人たちが逃げてくる。
    12月 ヤマトゥに行った交易船が帰り、ササたちが帰国。

1411年 1月 新年の儀式。55歳
    ササ、佐敷ヌル、サスカサと一緒にセーファウタキに行き、豊玉姫アマン姫
    と会う。
    ティーダシルは石ではなく鏡だったと気づく。
    中山王の進貢船が船出。程復が正使を務めて故郷に帰る。
    2月 浦添ヌルのカナが極楽寺の残骸を片付けて、古い鉄の剣を見つける。
    慈恩禅師が旅から帰り、聾唖の少女を連れて来る。
    首里グスクのお祭り。お芝居は「瓜太郎」
    3月 思紹の久高島参詣。
    ササが初代久高島大里ヌルから舜天の誤解を解いて、舜天の父親の事を調べて
    くれと頼まれる。
    ササたちを連れて大里ヌルと会う。
    進貢船が帰国。副使のタブチ、米須按司、玻名グスク按司が帰国する。
    タブチが獅子舞を持って帰る。
    4月 サグルーの長男が誕生して、サハチと名付けられる。
    今年二度目の進貢船が船出する。クグルーと馬天浜のシタルーが明国に行く。
    サハチの三男イハチが具志頭按司の娘チミーを妻に迎える。
    5月 交易船に乗ってサスカサがササたちと一緒にヤマトゥに行く。
    中山王が山北王と同盟し、山南王とも同盟して、三王同盟になる。
    6月 進貢船が帰国。王茂が国相になる。
    8月 進貢船が帰国。クグルーとシタルーが無事に帰る。
    9月 今年3度目の進貢船が船出する。正使はサングルミー。
    10月 馬天浜のお祭り。佐敷ヌルのお芝居は「サミガー大主、その三」
    首里大聖寺が完成する。
    11月 今年4度目の進貢船が船出する。正使はタブチ。
    12月 ヤマトゥに行った交易船がジャワの船を連れて帰る。

1412年 1月 新年の儀式。56歳
    中山王の進貢船、帰国。サングルミーが新しい永楽銭を持ってくる。
    早田左衛門太郎がイトとユキとミナミを連れて琉球に来る。
    2月 首里グスクのお祭り。佐敷ヌルのお芝居は「鎮西八郎為朝」
    首里グスクでサハチの四男チューマチと山北王の次女マナビーの婚礼が盛大に
    行なわれる。
    中山王の進貢船が船出。ジャワの船を連れて行く。
    クマヌが隠居して、ムタが中グスク按司になる。
    3月 思紹の久高島参詣。イトたちも一緒に行く。
    中山王の進貢船、帰国。
    クマヌが亡くなる。
    4月 ジルムイの長女、マチルギが生まれ、サハチがクマヌの死から立ち直る。
    佐敷ヌルがササたちを連れて安須森に行き、安須森の封印を解く。
    しゃべれるようになったカミーからヌルの指導を頼まれる。
    5月 交易船に乗って佐敷ヌルがササたちと一緒にヤマトゥに行く。
    麦屋ヌルとカミー、奥間大親を連れてヤンバルのウタキ巡りの旅に出る。
    運玉森ヌルと張三豊も一緒に行く。
    読谷山の喜名で東松田ヌルと会い、若ヌルを一緒に連れて行く。
    名護で屋部ヌルと再会し、御崎の御宮で真玉添のヌルから話を聞く。
    本部でテーラーの妹の本部ヌルと会う。
    今帰仁でウニタキと会い、志慶真村に行き、志慶真ヌルに歓迎される。
    志慶真ヌルの案内でクポーヌムイに行き、安須森若ヌルから話を聞く。
    運天泊に行き、勢理客ヌルに歓迎される。
    湧川大主が現れて、張三豊に指導を頼み、10日間の修行をする事になる。
    国頭に行き国頭ヌルに歓迎され、屋嘉比のお婆と会う。
    国頭按司の船に乗って、屋嘉比のお婆と一緒に安須森に向かう。
    奥間ヌルも屋嘉比のお婆に呼ばれて、奥間ヌルからお婆の事を聞く。
    お婆と一緒に安須森に登り、安須森姫、真玉添姫からお礼を言われる。
    破壊された真玉添姫のウタキを造ると約束する。
    運玉森ヌルは運玉森姫のウタキを造ると約束する。
    6月 奥間ヌルも連れて運天泊に戻り、張三豊と一緒に帰る。
    勝連の城下で山伏姿のテーラーと出会う。
    旅から帰って来た馬天ヌルと一緒に奥間ヌルが首里に来たのでサハチが焦る。
    マチルギは奥間ヌルと麦屋ヌルと酒を飲んで意気投合する。
    浦添ヌルと一緒にトゥムイダキに行き朝盛法師と会い、舜天の事を聞く。
    浦添ヌルが伊祖ヌルから、ヤマトゥに行ったまま帰らない英祖の父親の事を調
    べてくれと頼まれたと言うので、ササと一緒にヤマトゥに行ってこいと言う。
    浦添ヌルと一緒に喜舎場森に行き舜天の妹の浦添ヌルと会い、仲順に行き舜天
    と会い、お礼を言われる。
    浮島の護国寺で英祖の父親と一緒にヤマトゥに行ったサクライノミヤの事を聞
    くがわからない。
    浦添ヌルも連れて南部のウタキを巡る。
    豊見グスクに寄り、豊見グスクヌルも一緒に付いてくる。
    座波ヌルと会ってハルの事を聞き、島尻大里ヌルと会い、米須ヌルの紹介で
    小渡ヌルと会う。
    小渡ヌルが佐敷ヌルの弟子で、張三豊の一か月の修行も積んだと聞いて驚く。
    八重瀬で奥間ヌルはタブチの側室になったミミとの再会を喜ぶ。
    玉グスクの歴代のヌルのお墓に行って神様から聞き、英祖の父親が玉グスク按
    司の三男の志喜屋大主の次男グルーだった事がわかる。
    セーファウタキに行って、豊玉姫アマン姫に挨拶をする。
    豊玉姫から天孫氏だと言われて奥間ヌルは喜ぶ。
    久高島に行きフカマヌルと大里ヌルと会い、フボーヌムイでお祈りを捧げる。
    島添大里グスクに行き、奥間ヌルはユリとの再会を喜ぶ。
    6年前に決戦が行なわれた南風原の戦場跡に行き、大勢の戦死者たちを弔って
    から首里に帰る。
    奥間ヌル、麦屋ヌル、東松田若ヌル、カミーが張三豊の一か月の修行を積む。
    7月 中山王の進貢船、帰国。
    大きな台風が来て、与那原に被害が出る。
    ヒューガが船に乗せて東松田の若ヌルと奥間ヌルを送って行く。
    8月 島添大里グスクでサスカサを中心に十五夜の宴が行なわれる。
    ヒューガに跡継ぎのために宇久真の遊女ミフーを側室に迎えるように言う。
    9月 首里グスクの北曲輪の石垣が完成し、儀式を行なう。
    ヒューガがミフーを側室に迎える。
    10月 馬天浜のお祭り。
    進貢船が船出。正使は島尻大親
    11月 進貢船が船出。正使はタブチ。3人の官生を国子監に送る。

1413年 1月 新年の儀式。57歳
    首里に報恩寺が完成する。住職は南泉禅師。
    ササたちと佐敷ヌルがヤマトゥから帰国する。
    2月 進貢船が船出。パレンバンの船を明国まで連れて行く。
    首里グスクのお祭り。お芝居はハルの「かぐや姫」、旅芸人は「舜天」
    サハチが一節切を吹きながらスサノオの声を聞いて神人になる。
    辰阿弥の鉦と福寿坊の太鼓で、みんなで念仏踊りを踊る。
    佐敷ヌルがササたちと一緒にヤンバルに旅立つ。
    3月 思紹の久高島参詣。
    クマヌの一周忌に中グスクでお祭りが行なわれ、旅芸人の「舜天」が上演。
    4月 去年の10月と11月に送った進貢船が一緒に帰国。
    5月 交易船に乗って浦添ヌルと福寿坊がササたちと一緒にヤマトゥに行く。
    7月 ヌルたちの安須森参詣が行なわれる。
    首里大聖寺で「盂蘭盆会」が行なわれ、念仏踊りを盛大にやる。
    三姉妹の船とパレンバンの船が一緒に来る。
    ミフーがヒューガの息子、小太郎を産む。
    8月 ジャワの船が来る。
    首里と島添大里でお月見の宴。
    9月 進貢船が帰国。
    進貢船が船出。
    10月 馬天浜のお祭り。
    シーハイイェン、スヒター、リェンリーたちのお芝居「瓜太郎」
    タブチの四男チヌムイが姉の若ヌルと一緒に山南王を殺して母の敵を討つ。
    タブチとタルムイが山南王の座を争い、戦を始める。
    11月 思紹、タブチが山南王の座から下りたと聞いて幹部会議を開き、反乱を起
    こした東方の按司たちを東方の按司たちが退治するという形にして、八重瀬グ
    スク、具志頭グスク、玻名グスク、米須グスク、山グスク、ナーグスクを攻め
    取ろうと決める。
    思紹はマタルーを八重瀬按司にして、サグルーを与那原大親に任命する。
    サハチが具志頭グスクに攻め寄せ、イハチが具志頭按司になる事に決まる。
    ササが乗っている交易船が一月も早く帰ってくる。
    12月 サグルーが家族を連れて与那原グスクに移り、ジルムイたちも移る。
    ササ、シンシン、ナナも佐敷グスクから与那原グスクに引っ越しをする。
    サハチは東方の按司たちを率いて玻名グスクを攻める。
    ササたちはユンヌ姫と一緒に、古いウタキ探しに熱中する。

1414年 1月 新年の儀式。58歳
    ササが八重瀬のチチーと手登根のミミと兼グスクのマサキと平田のウミをヌル
    にするための指導を始める。
    セーファウタキで儀式をして、マチは佐敷ヌルに、サチは平田ヌルに就任。
    佐敷ヌルも儀式を行なって、豊玉姫によって、安須森ヌルに就任する。
    早田新五郎、早田六郎次郎と愛洲次郎を連れて馬天浜に来る。
    2月 首里グスクのお祭り。お芝居は安須森ヌルの新作「豊玉姫
    ササたち、愛洲次郎たちと六郎次郎たちを連れてウタキ巡りの旅に出る。
    サハチが東方の按司たちと玻名グスクを攻め落とす。
    3月 山南王と山北王の兵に攻められ島尻大里グスクが落城、摩文仁が戦死。
    島尻大里グスクで他魯毎の山南王就任の儀式が行なわれる。
    4月 一月遅れの久高島参詣が行なわれ、小渡ヌルが久高ヌルを継ぐ。
    大里ヌルが初めて朝日を見て感動する。

    運玉森ヌルが張三豊と一緒に山グスクに行き、山グスクヌルを名乗る。
    ササはセーファウタキで儀式を行ない豊玉姫によって運玉森ヌルに就任する。
    5月 中山王の進貢船が帰国。チューマチとクジルーが無事に帰る。
    ヤマトゥに行く交易船が船出。タミーがササの代わりにヤマトゥに行く。
    首里慈恩寺が完成する。住職は慈恩禅師。
    6月 サハチとウニタキと懐機、安須森ヌルとササたち、久米島に行く。
    7月 ヌルたちの安須森参詣が行なわれる。
    久高島の大里ヌルが首里に来て、何を見ても感激する。
    安須森で玻名グスクヌルが神憑りにあい、シヌクシヌルの勾玉を見つける。
    玻名グスクヌルはシヌクシヌルを継ぐ覚悟を決め張三豊のもとで修行をする。
    三姉妹の船が、パレンバンの船とジャワの船と一緒に来る。
    8月 首里と島添大里でお月見の宴。
    久高島の大里ヌルが島添大里グスクに来て、十五夜の儀式を執り行なう。
    9月 ササたちを乗せた愛洲次郎の船がミャークを目指して浮島を船出する。
    平田グスクのお祭りで、南の島に苗代大親の娘がいる事をサハチに教える。
    馬天浜に張三豊の弟子たちが集まり、盛大な張三豊の送別の宴が催される。
    張三豊が山グスクヌルと右馬助を連れて、三姉妹の船に乗って琉球を去る。
    10月 タミーの事を調べに平田に行き、タミーの祖母が須久名森ヌルだった事
    がわかる。
    12月 他魯毎の進貢船が、先代山南王の死を伝えるために船出する。
    中山王の進貢船が帰国。
    ヤマトゥに行った交易船が帰って来ないので心配していると、真玉添姫
    様子を見に行ってくれる。

1415年 1月 新年の儀式。59歳
    リュウインが来て、山北王の正使として中山王の進貢船に乗って行く。
    ヤマトゥに行った交易船が帰国する。
    越来ヌルのハマからヤマトゥに残っているタミーの事を聞く。
    2月 首里グスクのお祭り。お芝居はハルとシビーの新作「ササと御台所様」
    島添大里グスクでマグルーとマチルーの婚礼が行なわれ、麦屋ヌルとカミーを
    連れて行きサスカサを手伝う。
    3月 思紹の久高島参詣。
    丸太引きのお祭りでシンシンの代わりを務めたファイリンが優勝する。
    4月 昔、ビンダキ(弁ヶ岳)の山頂に弁才天が祀られていたとビンダキ姫から
    聞き、思紹に弁才天像を彫ってくれと頼む。
    5月 ヤマトゥに行く交易船が船出。トゥイがナーサと一緒にヤマトゥに行く。
    サハチが世子尚巴志の名前で送る進貢船が船出する。
    ササたちがミャークの船とトンドの船を連れて帰国する。
    那覇勢頭と南の島のヌルたちと再会する。
    ササから旅の成果を聞き、南の島で知った瀬織津姫の事も聞く。
    思紹と一緒にタキドゥンと会い、タキドゥンがサミガー大主の小刀を持ってい
    たので驚く。
    多良間島のボウ、野城の女按司池間島のウプンマ、保良のウプンマ、ドゥナ
    ン島のアックとラッパが首里グスクに滞在する。
    ササが瀬織津姫の妹、知念姫の勾玉を見つける。
    6月 知念姫の勾玉を身に付けたササが、愛洲ジルーの船に乗って瀬織津姫に会
    うためにヤマトゥに行く。
    7月 ヌルたちの安須森参詣。南の島のヌルたちもアンアンたちも参加する。
    サスカサが今帰仁若ヌルと勢理客若ヌルに武当拳を教え、佐敷ヌルと平田ヌル
    が仲間はずれにされていたクーイの若ヌルと仲良くなる。
    パレンバンの船とジャワの船が来て、張三豊がムラカに行ったと知らせる。
    冊封使の船が浮島に来て、山南王の重臣たちに迎えられて天使館に入る。
    島添大里グスクに永楽帝の娘のリーポー姫が来て、サハチと会う。
    8月 安須森ヌルとサハチが島尻大里グスクに行き、冊封の宴の準備を手伝う。
    島尻大里グスクで他魯毎冊封の儀式と冊封の宴が行なわれる。
    首里グスクで冊封使を迎えて中秋の宴が催され、島添大里グスクでは十五夜
    宴が催される。
    9月 首里グスクで冊封使を招待して重陽の宴が行なわれる。
    ユンヌ姫が連れて来たヒューガの母と兄妹の話を聞いてヒューガに聞かせる。
    ミャークの船が帰国する。
    リーポー姫たち、シーハイイェンたち、スヒターたち、アンアンたち、山北王
    に会うためにヒューガの船に乗って名護に向かう。
    中山王の進貢船が帰国し、山北王の正使を務めたリュウインは帰って来ない。
    10月 王女たち、油屋の船に乗って、無事に浮島に帰ってくる。
    馬天浜で張三豊を偲ぶお祭りが行なわれ、パレンバン、ジャワ、トンドの人
    たちの送別の宴も兼ね、大勢の人たちが浜辺に集まって酒盛りを楽しむ。
    首里グスクに南蛮の使者たちを招待して送別の宴を催す。
    パレンバン、ジャワ、トンドの船が帰る。
    リーポー姫を乗せた冊封使の船が帰国する。
    冊封使の船と一緒に、サングルミーを正使とした中山王の進貢船も船出する。
    首里の城下の入り口に完成したジクー寺で、中山王の幹部たちが集まり、来年
    の今帰仁攻めの相談をする。
    マチルギは今帰仁を攻めたらマナビーとマウミが悲しむと言い、懐機は大義
    分が必要だと言う。
    琉球を統一するためには山北王は倒さなければならないと思紹は言い、4月の
    予定で準備をしておこうと言う。
    12月 進貢船が帰国。国子監に留学していたファイテとジルークが帰る。
    会同館で帰国祝いの宴。

1416年 1月 新年の儀式。60歳
    首里グスクの龍天閣で身内だけのお祝いの宴が開かれ、集まった幹部たちは
    今帰仁攻めの作戦を練る。
    安須森ヌルが神人になったシジマの事を話し、シジマが志慶真ヌルになれば難
    なく志慶真曲輪が手に入ると言う。
    サスカサがテーラーに内通させればいいと言う。
    奥間炎上を聞いて驚いた思紹が、「まるずや」の裏の屋敷で幹部会議を開く。
    ヤマトゥに行った交易船が、李芸が乗っている朝鮮船とササたちが乗っている
    愛洲次郎の船を連れて浮島に帰る。
    早田新五郎と六郎次郎の船も馬天浜に着き、朝鮮に行った船も勝連に着く。
    ササが連れて来た奥間の避難民たちが那覇館別館に入る。
    李芸たちが首里に来て思紹と会う。
    ササたちがタミーと一緒に須久名森に行き、古いウタキを見つける。
    タミーがセーファウタキで儀式を行ない豊玉姫によって須久名森ヌルに就任。
    ササが瀬織津姫から玉グスクのウタキに埋まっていた勾玉を贈られる。
    首里の「まるずや」で4度目の幹部会議が開かれ、ササとサタルーも加わる。
    奥間が焼かれて、ヤンバルの按司も怒っているとウニタキが知らせる。
    奥間のためにも早い内に今帰仁を攻めたいと思紹は言うが、安須森ヌルはユラ
    のために今帰仁のお祭りはやらせてあげたいと言い、ヒューガも3月ではまだ
    船が出せないかもしれないと言うので、出陣は4月1日に決まる。
    冊封使のお礼のため、山南王と中山王の進貢船が船出する。
    2月 ジクー寺の落慶供養が行なわれ、ジクー禅師が「大禅寺」と名付ける。
    首里グスクの北、会同館の西側に庭園を造る事に決まり、慶良間から来た若者
    たちが木を伐り倒して整地を始める。
    旅から帰って来たファイテとジルークは首里の城下の入り口に琉球らしい立派
    な御門を造らなければならないと言って一徹平郎と相談する。
    首里グスクのお祭り。お芝居はハルとシビーの新作「千代松」
    百浦添御殿で5度目の幹部会議が開かれ、真喜屋之子の活躍によって国頭按
    司、羽地按司、名護按司の山北王からの離反が決まり、名護の松堂、国頭の
    喜如嘉の長老、羽地の我部祖河の長老が夫婦連れで、各按司の書状を持って、
    「まるずや」の船に乗って来るとウニタキが言う。
    ヤンバルの長老たちが島添大里グスクに来て、サハチが歓迎する。
    思紹は活躍した真喜屋之子を和泊大親の名で、道普請奉行に任命する。
    首里の龍天閣で6度目の幹部会議が開かれ、大まかな作戦が練られる。
    ウニタキと奥間大親が中山王の書状を持ってヤンバルに行く。
    3月 中山王の書状が内密に、浦添按司、北谷按司、中グスク按司、越来按司
    勝連按司、安慶名按司、伊波按司、山田按司に届けられ、戦の準備を始める。
    思紹の久高島参詣。安須森ヌル、ササたちも若ヌルたちを連れて参加する。
    ササたちが若ヌルたちを安須森ヌルに預け、シジマと屋賀ヌルを連れて、読谷
    山に行き、東松田の若ヌルを連れてヤンバルに向かう。
    ヤンバルから帰って来たササから、シジマの志慶真ヌル就任と、屋嘉比のお婆
    の死と、マジムン退治の事を聞く。
    ササの妊娠を知らされて喜ぶ。
    クマヌの命日に中グスクのお祭りが行なわれる。
    思紹とサハチが中グスクに集まった中部の按司たちに詳しい説明をする。
    首里の丸太引きのお祭りで8年ぶりに佐敷が優勝する。
    思紹から、今帰仁攻めの総大将を務めろと言われ、サハチが引き受ける。
    思紹が山南王と東方の按司たちに今帰仁攻めを伝える。
    マチルギがマナビーとマハニを説得する。
    思紹が正式に各按司たちに出陣命令を出す。
    安須森ヌル、サスカサ、シンシン、ナナが出陣するために首里に来て、妊娠し
    ているササは若ヌルたちを連れて島添大里グスクに入る。
    ウニタキが帰って来て、今帰仁城下の全焼と湧川大主の逃亡をサハチと思紹に
    知らせ、敵の鉄炮を奪い取った事も知らせる。
    4月 首里グスクで出陣の儀式を行ない、サハチが総大将として出陣する。
    思紹を守るため首里グスクに残り、出陣する安須森ヌルたちを見送る。
    真玉添姫から今帰仁の様子を聞き、サハチが今帰仁グスクを攻め落とした事を
    思紹に知らせて、サハチの夢が叶った事を喜ぶ。