長編歴史小説 尚巴志伝

第一部は尚巴志の誕生から中山王武寧を倒すまで。第二部は山北王の攀安知を倒すまでの活躍です。お楽しみください。

奥間ヌルの略歴(1374-1416)

1146年 熊野水軍の船に乗って鍛冶屋集団が琉球に来て奥間に住み着く。
    お頭のアカマルが初代奥間大主になり、妹のヤクムが初代奥間ヌルになる。

1161年 熊野水軍の船に乗って新宮十郎が琉球の馬天浜に来る。

1162年 新宮十郎が大里ヌルと結ばれ、舜天が生まれる。

1174年 熊野水軍の船に乗って新宮十郎がヤマトゥに帰る。

1178年 舜天が浦添にグスクを築いて浦添按司になる。

1184年 12月 安須森がヤマトゥから来た平維盛に襲撃され、安須森ヌルは殺され、安
    須森ヌルの妹シチャラヌルが奥間に逃げてくる。
1185年 平維盛がコモキナ泊(運天泊)から上陸して、志慶真森にグスクを築いて、今
    帰仁按司になる。
    シチャラヌルが初代奥間ヌルの指示で三代目奥間大主の妻になり、三代目奥間
    ヌルを継ぐ。
1186年 三代目奥間ヌルが姉の敵を討つため、今帰仁按司に美女を側室として贈る。
    ヤマトゥから来た陰陽師、理有法師が運玉森と真玉添を滅ぼす。

1187年 ヤマトゥから来た陰陽師、朝盛法師が舜天と協力して理有法師を倒す。
    三代目奥間ヌルが浦添按司舜天に美女を側室として贈る。

1188年 朝盛法師が安須森に来て、殺されたヌルたちの霊を鎮めて封印する。
    玉グスク按司が亡くなり、新しい按司に美女を側室として贈る。
    三代目奥間ヌルが奥間を守るために、按司が代替わりした時に側室を贈るよう
    に決める。

1189年 奥州藤原氏が滅び、熊野水軍琉球に来なくなる。
    鉄が手に入らず、木地屋、杣人、猟師、漁師を育てる。

 

1259年 英祖が義本を滅ぼして浦添按司になる。

1263年 六代目奥間大主の娘が浦添の若按司(大成)に嫁ぐ。

1278年 英祖の次男、湧川按司今帰仁按司になる。

1297年 七代目奥間大主の次男が浦添按司(大成)に仕える。

1300年 今帰仁按司(湧川按司)が亡くなると、本部大主が反乱を起こして今帰仁按司
    になり、若按司の千代松は南部に逃げる。

1308年 浦添按司(大成)が亡くなり若按司(英慈)が跡を継ぐ。

1313年 浦添按司(英慈)が亡くなり、四男の玉城が三人の兄を倒して跡を継ぐ。
    英慈の長男、若按司に仕えていた奥間之子(奥間大主の次男)が若按司の娘マ
    ジニを連れて逃げる。

1321年 奥間之子の息子(奥間大親)とマジニが結ばれ、ジャナ(察度)が生まれる。

1322年 千代松が本部大主を攻め滅ぼし、今帰仁按司になる。

1336年 ジャナとタチ(泰期)が倭寇の船に乗ってヤマトゥの壱岐島に行く。

1341年 1月 対馬の早田次郎左衛門(左衛門太郎の祖父)が琉球に来て、伊平屋島に鮫
    皮作りの職人を置いて行く。
    次郎左衛門の船で来た肥後のサムレーが琉球に残る。

1343年 肥後のサムレーが奥間に来て、先代奥間ヌルと結ばれる。

1344年 先代奥間ヌルが息子のクタルーを生む。
    12月 ジャナ(察度)とタチ(泰期)が大量の宋銭を土産に琉球に帰る。
    ジャナが父から母親の素性を聞いて驚き、祖父の敵を討つ決心をする。

1346年 5月 肥後のサムレーが伊平屋島に渡り、イハチ(サミガー大主)と一緒に次郎
    左衛門の船に乗ってヤマトゥに帰る。
    タチが奥間に来て、有能な若者を連れて帰る。

1347年 タチの娘クダチが生まれる。

1348年 1月 イハチがヤマトゥから帰り、浮島で安里大主(察度)と会う。

1349年 3月 安里大主(察度)が浦添按司の西威を滅ぼし、浦添按司になる。
    浦添按司(察度)が奥間にお礼に来る。

1350年 浦添按司(察度)の娘サクラが生まれる。

1351年 伊是名島を追い出されたサミガー大主が馬天浜に住み着き、鮫皮作りを始め
    る。

1352年 ナーサが木地屋の娘に生まれる。

1360年 5月 クタルーが馬天浜から早田三郎左衛門の船に乗ってヤマトゥに行く。
    クダチはクタルーの帰りを待っていると言う。
    クタルーは博多で具足師(鎧師)の修行をする。

1361年 千代松が亡くなり、娘婿の羽地按司今帰仁グスクを奪い取り今帰仁按司にな
    る。

1366年 10月 浦添按司(察度)の娘サクラが長老の長男ヤザイムに嫁ぐ。
    11月 ヤザイムがサクラを連れて浦添に行き、浦添按司(察度)に挨拶をする。

1368年 ナーサが叔父のタツに連れられて村を出て、与座按司汪英紫)と会う。
    ナーサが八重瀬按司の側室になる。

1369年 1月 クタルーが具足師になり早田三郎左衛門の船に乗って、サグルー(思紹)
    と一緒に帰る。
    奥間に帰り、歓迎される。
    クタルーがずっと待っていたクダチを妻に迎える。
    ナーサの手引きで、与座按司汪英紫)が八重瀬グスクを奪い取って八重瀬按
    司になる。
    12月 小禄按司(泰期)に呼ばれ、クタルーがクダチを連れて小禄に行く。

1371年 ナーサが浦添按司(武寧)に嫁いだウシ(汪英紫の娘)の侍女として浦添
    スクに入る。

1372年 兄ミージが小禄で生まれる。具足師になる。
    浦添按司が明国に朝貢し、察度の名で中山王になる。

 

1374年 小禄で生まれる。童名はクチルー。1歳
    父親は奥間ヌルの息子で具足師のクタルー、母親は泰期の娘クダチ。

1375年 ヤマトゥの山伏クマヌが奥間に来る。2歳

1376年 弟クージが小禄で生まれる。具足師になる。3歳
    奥間でアサがクマヌの娘トゥキを産む。

1377年 5月 小禄按司(泰期)の船に乗って家族と一緒に奥間に帰る。4歳

1379年 クマヌが奥間に来る。6歳

1380年 八重瀬按司汪英紫)が島添大里グスクを奪い取り、島添大里按司になる。
    サミガー大主の長男サグルーが佐敷グスクを築いて佐敷按司になる。

1381年 クマヌが奥間に来る。8歳

1382年 5月 小禄按司(泰期)が進貢船の使者を引退し、小禄按司も若按司に譲り、宇
    座按司を名乗って読谷山の宇座で馬の飼育に専念する。9歳
    アサがクマヌの息子サンルーを産む。

1383年 10月 クマヌが奥間に来る。10歳

1385年 1月 祖母の奥間ヌルのもとでヌルになるための修行を始める。12歳

1386年 祖母と一緒に屋嘉比のお婆と会う。13歳

1387年 1月 クマヌに連れられて、サハチが初めて奥間に来る。14歳
    サハチを見てマレビト神だとわかるが、サハチの相手はできない。
    11月 フジがサハチの息子サタルーを産む。
    「龍の子が生まれた」という神様の声を初めて聞く。
    祖母が産まれてすぐのサタルーを母親から離してヤザイムに預ける。

1388年 1月 奥間ヌルに命じられ、ヤキチがサハチを守るために佐敷に行く。15歳
    フジが今帰仁に嫁ぐ。

1389年 1月 正月に帰って来たヤキチが家族を連れて佐敷に戻る。16歳
    祖母と屋嘉比のお婆と一緒に山に入り厳しい修行を積む。

1390年 本部のハーン(攀安知)が奥間に来る。17歳

1391年 3月 山北王(帕尼芝)が奥間を攻めようとする。18歳
    4月 察度が武寧を総大将に任じて今帰仁グスクを攻め、帕尼芝が戦死し、珉が
    山北王になる。
    6月 山北王珉に美女を側室として贈る。
    帕尼芝を殺して戦死した山田按司の跡を継いだ若按司に側室を贈る。

1392年 1月 佐敷按司が隠居して、若按司のサハチが佐敷按司になる。19歳
    5月 察度が浦添按司を武寧に譲り、首里天閣に移る。
    浦添按司になった武寧にクマヌの娘トゥキを側室として贈る。
    7月 サハチの父東行法師がサハチの弟マサンルーを連れて奥間に来る。
    祖母の奥間ヌルと屋嘉比のお婆と一緒に浦添首里、佐敷を旅する。
    佐敷グスクでサハチの妻マチルギが娘たちに剣術を教えているのを見て驚き、
    サハチには会わずに去る。
    旅から帰り、山の中で厳しい修行を積み、神様の声が聞こえるようになる。
    アカマルのウタキの神様シチャラヌルは安須森から来たヌルらしいが詳しい事
    はわからない。
    9月 ウニタキが奥間に来て、3人の若者を連れて帰る。

1393年 クミがマサンルーの息子クジルーを産む。20歳
    東行法師(思紹)の娘ミサが生まれる。
    武寧の次男ンマムイがヤタルー師匠と一緒に奥間に来る。

1394年 1月 ヤザイムが佐敷按司の次男マサンルーと奥間鍛冶屋ヤキチの娘キクの婚礼
    に出るために佐敷に行く。21歳
    羽地按司に美女を側室として贈る。

1395年 3月 山北王珉が亡くなり、若按司のハーンが攀安知の名で山北王になる。22歳
    山北王攀安知にウクを側室として贈る。
    5月 長老(十代目奥間大主)が亡くなり、ヤザイムが跡を継ぐ。
    ヒューガが奥間に来て9歳のサタルーと会い、才能を見抜いて剣術を教える。
    10月 中山王察度が亡くなり、武寧が中山王になる。

1396年 祖母と屋嘉比のお婆と一緒に安須森に登る。23歳
    安慶名按司に側室を贈る。

1397年 サハチの祖父サミガー大主が奥間に来る。24歳
    8月 ミナ(シジマ)が祖母に連れられて国頭に行き、屋嘉比のお婆と会う。
    名護按司に美女を側室として贈る。

1398年 2月 宇座の御隠居(泰期)が亡くなる。25歳
    祖母の奥間ヌルが亡くなり、奥間ヌルを継ぐ。

1399年 ミナ(シジマ)の祖母が亡くなり、祖母に頼まれたサミガー大主はミナを預か
    り慶良間の島に連れて行く。26歳

1400年 3月 馬天ヌルが奥間に来て、ヒューガが奥間に鉄を運んで来る。27歳

1402年 2月 サハチが島添大里グスクを奪い取って島添大里按司になる。29歳
    3月 山南王になったシタルーにチヨを側室として贈る。
    10月 ヒューガの娘ユリを浦添の若按司カニムイの側室として贈る。

1404年 1月 サハチがヤキチと一緒にサタルーの婚礼のため奥間に来る。31歳
    婚礼の前夜、ようやく、マレビト神のサハチと結ばれる。
    婚礼の翌日、サハチをアカマルウタキに連れて行き、神様たちに祝福される。
    11月 サハチの娘ミワを産み、跡継ぎとサタルーのウナイ神ができたと喜ぶ。

1405年 1月 ナーサが37年振りに奥間に帰る。32歳
    サタルーの長男サハチが生まれる。
    5月 中グスク按司にマユミを側室として贈る。
    6月 越来按司に美女を側室として贈る。
    9月 勝連按司に美女を側室として贈る。
    11月 伊波按司に美女を側室として贈る。
    ナーサがウニタキと会い、奥間のためにサハチに従う事に決める。
    12月 ナーサがサハチと会い、龍だという事に納得する。

1406年 1月 サタルーが島添大里に行き、父のサハチと会い、馬天ヌルに頼んでサハチ
    の妻マチルギと会う。33歳
    2月 サハチが中山王武寧を倒して首里グスクを奪い取る。
    ウニタキが浦添グスクを焼き討ちにする。
    サハチが中山王の若按司カニムイが率いる中山軍を攻め滅ぼす。
    サハチが中グスク、越来グスクを攻め落とし、勝連と同盟を結ぶ。
    馬天ヌル、マチルギ、佐敷ヌル、フカマヌルが勝連のマジムンを退治する。
    サハチの父が思紹という名で中山王となる。
    武寧の側室だったトゥキが奥間に戻り、側室になる娘たちの指導をする。
    カニムイの側室だったユキが娘を連れて佐敷で暮らす。
    中グスク按司の側室だったマユミが奥間に戻る。
    3月 中山王思紹にユイを側室として贈る。
    4月 クマヌの息子のサンルーが裏の組織を作るため、ウニタキのもとで修行を
    する。
    今帰仁に「よろずや」ができる。
    9月 首里の遊女屋「宇久真」が完成し、ナーサが女将になる。
    マユミが「宇久真」の遊女になる。

1407年 1月 サハチがウニタキ、ファイチと一緒に進貢船に乗って明国に行く。34歳
    4月 馬天ヌルが奥間に来る。
    サタルーの長女マチルギが生まれる。
    7月 サハチたちが無事に帰国する。
    8月 張三豊、シンシン、サグルー、ササ、ジクー禅師が奥間に来て、一か月滞
    在する。
    ササとシンシンから武当拳を習う。
    サタルーたちは張三豊から指導を受ける。
    10月 八重瀬按司にミミを側室として贈る。
    11月 恩納按司と金武按司に側室を贈る。

1408年 4月 サンルーが南部から戻り、若い者たちを鍛えて「赤丸党」を作る。35歳

1409年 サタルーの次男クタルーが生まれる。36歳
    山北王にミサ(思紹の娘)を側室として贈る。
    11月 具足師の父クタルーが亡くなる。

1410年 1月 ササたちが奥間に来る。37歳
    4月 勝連按司になったサムに側室を贈る。
    6月 ナーサがマユミを連れて奥間に帰る。
    ンマムイがヤタルー師匠と一緒に奥間に来て、ナーサと会う。
    9月 母クダチが亡くなる。
    11月 サグルーとジルムイたちが奥間に来る。
    12月 サハチとウニタキが奥間に来る。サハチと6年振りに結ばれる。
    ミワが大きくなったら、いつか、旅に出るとサハチに言う。
    首里に来てもいいが、ミワの事はマチルギには内緒にしてくれとサハチが頼
    む。

1411年 5月 三王同盟。38歳
    11月 今帰仁に「まるずや」ができる。
    12月 サタルーが国頭按司の材木を運んで浮島に行く。

1412年 3月 中グスク按司を隠居したクマヌが山伏姿で奥間に来る。39歳
    中グスクでクマヌが亡くなる。
    4月 中グスク按司に側室を贈る。
    サハチの妹の佐敷ヌルがササたちと奥間に来る。
    同い年の佐敷ヌルと気が合い、佐敷ヌルたちと一緒に安須森に行く。
    佐敷ヌルたちと安須森に登り、佐敷ヌルによって安須森の封印が解かれる。
    サタルーがヤマトゥに行くため佐敷ヌルたちと一緒に首里に向かう。
    5月 アカマルウタキでお祈りをしてシチャラヌルが安須森ヌルの妹だとわか
    る。
    屋嘉比のお婆に呼ばれて船に乗ると、馬天ヌルがいて再会を喜ぶ。
    屋嘉比のお婆と一緒に安須森に登る。
    奥間に帰るとナーサとマユミが来ている。
    6月 馬天ヌルと一緒にウタキ巡りをして首里に行き、サハチの妻マチルギと会
    う。
    馬天ヌルと一緒にセーファウタキに行き、豊玉姫と会い、天孫氏だと言われ
    る。
    馬天ヌルが真玉添ヌルに就任する。
    セーファウタキから久高島に行き、フカマヌルと会う。
    久高島から島添大里グスクに行き、ユリと再会し、サスカサとシジマと会う。
    麦屋ヌル、東松田の若ヌル、カミーと一緒に、張三豊のもとで一か月の修行を
    積む。
    7月 一か月の修行が終わり、島添大里グスクに行きサハチと会う。
    神様の声が以前よりはっきりと聞こえるようになる。
    大きな台風が来て与那原に被害が出て、ヒューガの船に乗って奥間に帰る。

1413年 2月 サタルーがヤマトゥから帰り、佐敷ヌルとササたちを連れて来る。40歳
    佐敷ヌルたちと一緒に安須森に行く。
    安須森の神様から聞いて、身に付けていたシチャラヌルの勾玉が、アマン姫が
    スサノオから贈られた物だとわかる。
    サタルーが窯を造って焼き物を始める。
    7月 ミワを連れて、ヌルたちの安須森参詣に参加する。
    10月 山南王が殺されて南部で戦が始まり、サタルーが赤丸党を連れて島添大里
    に行く。

1414年 1月 佐敷ヌルがセーファウタキで安須森ヌルに就任する。41歳
    2月 玻名グスク落城して、奥間大親(ヤキチ)が玻名グスク按司になる。
    4月 南部の戦が終わり、サタルーが帰る。
    7月 ミワを連れて、ヌルたちの安須森参詣に参加する。
    安須森で玻名グスクヌルが神懸りになり、シヌクシヌルを継ぐ決心を固める。
    10月 ナーサが前山南王妃のトゥイを連れて奥間に来る。
    サタルーがトゥイを連れて今帰仁に行く。
    羽地按司に側室を贈る。
    12月 サタルーが他魯毎に贈る側室を連れ、国頭按司の材木を運んで浮島に行
    く。
1415年 5月 サタルーが南の島から帰って来るナナを迎えるために玻名グスクに行く。
    玻名グスクヌルが鍛冶屋のサキチと一緒に奥間に来る。
    若ヌルたちがササと一緒に南の島を探しに行ったと玻名グスクヌルから聞い
    て、ミワをササに預けようと決める。
    6月 玻名グスクヌルがミワを島添大里グスクに連れて行き、サハチが父親だと
    ばれる。
    ミワがササたちと一緒にヤマトゥに行く。
    名護按司に側室を贈る。
    7月 ヌルたちの安須森参詣に参加する。

1416年 1月 今帰仁から来た鍛冶屋から、山北王が奥間を攻めると知らされる。43歳
    アカマルのウタキに入って神様のお告げを聞く。
    サハチと一緒に過ごした時、琉球を統一するのが俺の夢だと言ったサハチの言
    葉を思い出し、サハチの夢に奥間の存亡を懸けようと決心を固める。
    村人たちを全員、避難させる。
    諸喜田大主が誰もいなくなった奥間村を焼き払う。
    サタルーに奥間村が炎上した噂を広めさせる。
    国頭の「まるずや」のタキが来て、必要に物を運んで来る。
    ウニタキと奥間大親が焼け跡を見て、村人たちが避難している辺土名に来る。
    ウニタキに奥間が各地に贈った側室たちの記録を見せる。
    奥間沖に中山王の交易船が来て、ササたちが辺土名に上陸してきて、神様みた
    いになったミワを見て驚く。
    ササたちが避難民たちの年寄り子供を浮島に連れて行く。
    ファイテとジルークが辺土名に来る。
    旅芸人たちが辺土名に来て避難民たちを励ます。
    3月 ミワを連れて屋嘉比のお婆に会いに行くとササたちが来ていて、ミワが
    再会を喜ぶ。
    お婆と一緒に酒を飲んで楽しい夜を過ごすが、翌朝、お婆は目覚める事なく亡
    くなる。
    お婆の葬儀に来た勢理客ヌルにササたちと一緒に追い出され、辺土名に帰る。
    奥間にグスクを築いていた諸喜田大主が撤収して、村人たちを連れて村に戻っ
    て歓声を上げる。
    4月 国頭按司に従って仲尾泊に行き、安須森ヌルたちと再会する。
    今帰仁に着いてクボーヌムイに行き、志慶真ヌルと一緒に戦勝祈願を行なう。
    サハチが外曲輪を攻め落とすが、勝連按司と越来按司が戦死して、安須森ヌル
    たちが外曲輪に行く。
    サグルーたちが志慶真曲輪を攻め落とす。
    志慶真村の志慶真ヌルの屋敷で休んでいると東松田の若ヌルが、山北王が御内
    原内にある霊石を真っ二つに斬ってしまう場面を見て、ヌルたちはクボーヌム
    イに行き、アキシノにその事を話すが、心配しなくても大丈夫とアキシノは言
    う。
    東松田の若ヌルが心配して、シンシン、ナナと一緒にササに会いに島添大里に
    行く。
    志慶真村の志慶真ヌルの屋敷にマチルギが現れたので驚く。
    大雨の中、マチルギと一緒に志慶真曲輪から二の曲輪に攻め込む。
    真っ二つにされた霊石の前でお祈りをするマチルギたちを守るために、安須森
    ヌルたちと一緒に刀を構えて取り囲む。
    雷が霊石に落ちて、地が揺れて物凄い音がしたかと思うと、割れていた霊石が
    ピタリと合わさってくっつく。
    安須森ヌルがアキシノに声を掛けると、「マチルギ、ありがとう」というアキ
    シノの声が聞こえたのでホッとする。
    サハチが来てマチルギを見て驚き、マチルギがアキシノの霊石を元に戻した
    とサスカサが説明する。
    マチルギと安須森ヌルと一緒に一の曲輪の御殿に行くとサハチがいて、一緒に
    御内原に行き、山北王妃と会う。
    今帰仁ヌルと勢理客ヌルとクーイの若ヌルの遺体をクボーヌムイに運んで埋葬
    する。
    御内原のウタキでお清めの儀式をして、御内原を再び男子禁制の聖地とする。
    マチルギ、志慶真ヌル、屋嘉比ヌル、東松田の若ヌルの四人がマジムン退治を
    して、かつて、滅ぼされてマジムンとなって彷徨っている歴代の今帰仁按司
    一族たちを封印する。
    戦で流れた多くの血を洗い流すかのように大雨が降り、稲妻が走って、雷鳴が
    鳴り響き、風も強くなり、ようやく雨がやんだかと思うと、静かに雪が降って
    くる。

山南王妃、トゥイの略歴(1363-1416)

1355年 1月 父察度が倭寇から贈られた高麗美人ウニョンを側室に迎える。

1356年 長兄フニムイ(武寧)が生まれる。母親は側室ウニョン。

1357年 次兄のカジムイ(米須按司)が生まれる。母親は側室チルー(米須按司の娘)。

1359年 三兄のフシムイ(越来按司)が生まれる。母親は側室チルー(米須按司の娘)。

1360年 姉のマティルマが生まれる。母は正妻マナビー(勝連按司の娘)。

1362年 正妻が亡くなり、長男を産んだウニョンが後妻になる。

1363年 浦添グスクで浦添按司察度の六女に生まれる。母は後妻のウニョン。1歳
    カジムイが米須按司の養子になって米須に行く。

1364年 弟のシュームイ(瀬長按司)が生まれる。母は側室の北谷按司の娘。2歳

1371年 八重瀬按司の娘ウシが兄のフニムイに嫁ぐ。ウシの侍女ナーサも来る。9歳

1372年 父が明国との進貢を始め、中山王になる。母が王妃になる。10歳
    10月 叔父の小禄按司(泰期)が使者として明国に行く。

1373年 5月 叔父が帰国する。11歳
    父と一緒に浮島に行き、父がウミンチュたちに慕われているのを見る。
    下の者を決して見下してはならない。大切にしろと教わる。
    フニムイの長女、ウニョンが生まれる。本当の母親はナーサ。

1375年 12月 父が今帰仁按司と同盟を結び、今帰仁按司の三女マアミが兄のフシムイ
    に嫁いで来る。13歳

1376年 5月 姉のマティルマが今帰仁按司の三男永良部按司に嫁ぐ。14歳

1377年 7月 叔父が読谷山宇座で馬の飼育を始める。15歳
      宇座の牧場で馬術を習う。

1378年 八重瀬按司汪英紫)の次男シタルーに嫁いで、新グスクに入る。16歳

1379年 兄のフシムイが越来按司になる。17歳

1380年 3月 義父汪英紫が島添大里グスクを攻め取り、島添大里按司になる。18歳
    義兄のタブチが八重瀬按司になり、シタルーと一緒に島添大里グスクに移る。
    長女マアサが生まれる。
    10月 島尻大里按司が明国に進貢して、山南王になる。

1382年 次女マナビー(豊見グスクヌル)が生まれる。20歳
    10月 今帰仁按司が明国に進貢して、山北王になる。

1385年 2月 大グスクを攻め取り、シタルーが大グスク按司になる。23歳
    長男タルムイが生まれる。

1386年 長女マアサが病死する。24歳

1388年 三女ウミトゥクが生まれる。26歳
    6月 フニムイの長女ウニョンが勝連按司の三男ウニタキに嫁ぐ。

1389年 4月 豊見グスクを築き、シタルーが豊見グスク按司になる。27歳
    5月 父察度が高麗に使者を遣わし、倭寇に捕らえられた高麗人を送り返す。
    次男ジャナムイが生まれる。

1390年 9月 四女マジニが生まれる。28歳

1391年 4月 今帰仁合戦。29歳
    シタルーは佐敷按司と一緒に名護グスクを押さえ、義父汪英紫は水軍の大将と
    して活躍し、義兄タブチは今帰仁攻めで活躍する。
    山北王帕尼芝が戦死して、珉が山北王になる。

1392年 1月 佐敷按司が隠居して、若按司のサハチが按司になる。30歳
    5月 父察度が浦添按司をフニムイに譲り、首里天閣に移る。
    ナーサが浦添グスクの御内原の侍女の頭になる。
    8月 姪のウニョンとウニタキが山賊に襲撃されて亡くなる。
    10月 シタルーが従弟のサングルミーと一緒に明国に留学する。

1393年 1月 次女マナビーがヌルの修行のために島添大里グスクに行く。31歳
    7月 三男グルムイが生まれる。
    10月 父察度が山北王珉と同盟する。

1394年 3月 甥のンマムイが山北王珉の娘マハニを妻に迎え、姪のマアサが今帰仁に嫁
    ぐ。32歳
    浦添グスクの婚礼後の祝宴の最中に山南王が武寧の側室、高麗美人セヨンを盗
    み出す。
    5月 義父汪英紫が島尻大里グスクを攻め落として山南王になる。

1395年 2月 甥のンマムイが進貢船に乗って明国に行く。33歳
    3月 山北王珉が亡くなり、若按司攀安知が山北王になる。
    7月 シタルーが明国から帰国する。
    10月 父察度(75)が亡くなり、兄のフニムイが武寧の名で中山王になる。
    シタルーが国吉大親の妹サラを側室に迎える。

1396年 5月 シタルーが国場川でハーリーを催す。34歳
    側室サラ(国吉大親の妹)が五女マアサを産む。

1397年 3月 甥のイシムイと玉グスク按司の娘ウニタルの婚礼が浦添グスクで行なわ
    れ、琉球中の按司が集まる。35歳
    側室サラが四男シルムイを産む。
    シタルーが瀬長按司から側室ミミを贈られる。

1398年 1月 マナビーが豊見グスクヌルになる。36歳
    2月 叔父の宇座の御隠居(泰期)が亡くなる。
    7月 台風で首里天閣が倒壊する。
    側室ミミが六女マカマドゥを産む。

1399年 側室サラが七女マチルーを産む。37歳

1400年 8月 訪ねて来た唐人ファイチ(懐機)をシタルーが歓迎する。38歳

1401年 3月 母ウニョン(63)が亡くなる。39歳
    11月 義父の山南王が亡くなり、シタルーとタブチと家督争いが始まる。
    12月 豊見グスクがタブチの兵に包囲される。

1402年 1月 シタルーがタブチに勝って山南王になり、島尻大里グスクに移って、王妃
    になる。40歳
    佐敷按司(サハチ)が義弟のヤフスを殺し、島添大里按司になる。
    中程大親が負傷して、シタルーの護衛役を引退し、子供たちに読み書きを教え
    る。
    シタルーが豊見グスク城下の南風原の娘マーチを側室に迎える。
    奥間からシタルーに側室チヨが贈られる。
    シタルーが石屋のテハに情報集めをするように命じる。
    4月 サハチと同盟を結び、長男タルムイがサハチの妹マチルーを妻に迎え、豊
    見グスク按司になる。
    12月 シタルーが山南王世子汪応祖として進貢船を明国に送る。
    側室チヨが八女ママチーを産む。

1403年 1月 三女のウミトゥクがサハチの弟クルーに嫁ぐ。41歳
    5月 シタルーが義兄の武寧と相談しながら、首里にグスクを造り始める。
    6月 進貢船が帰国する。
    山南王の家臣たちには帰国祝いの宴があるが、船乗りたちにはなく、照屋大親
    がねぎらっていた。それを知って、侍女たちを引き連れて糸満港に行き、船乗
    りたちを慰労する。
    座波ヌルが五男ルクルーを産む。
    座波ヌルを調べるように石屋のテハに頼む。
    8月 明国から使者が来て、来年、冊封使が来る事を伝える。
    シタルーと武寧が首里のグスクで冊封の儀式をする事に決め、それにふさわし
    い会場造りに変更する。
    側室マーチが六男シチルーを産む。
    閏10月 明国からの使者が帰る。

1404年 4月 明国から初めて冊封使が来る。42歳
    5月 シタルーがハーリーに冊封使たちを招待する。
    武寧が首里の宮殿で冊封を受け、正式に中山王となる。
    6月 シタルーが首里の宮殿で冊封を受け、正式に山南王となる。
    首里の宮殿を増築して、首里グスクにするための工事が再開される。
    11月 冊封使が帰国する。
    船乗りたちの慰労の屋敷を糸満湊に建てる。
    慶良間から来た船乗りたちは粗末な小屋で寝泊まりしていたので、寝泊まりが
    でき、宴会もできる大きな屋敷を建てる。いつしか「トゥイ御殿」と呼ばれる
    ようになる。
    シタルーが兄武寧を探るため、中程大親の娘アミーを武寧の側室にする。

1405年 2月 進貢船に乗って長男タルムイが明国に行く。43歳
    3月 次男のジャナムイに中グスクの娘ナチが嫁いで来る。
    婚礼に南部の按司たちが集まる。
    座波ヌルが七男ハチルーを産む。
    7月 大きな台風が来て、首里グスクの石垣が倒壊する。

1406年 1月 中山王武寧と八重瀬按司(タブチ)が同盟する。44歳
    首里グスクが完成する。
    シタルーがヤンバルの材木屋から側室カヤを贈られる。
    2月 武寧とタブチの兵に島尻大里グスクを包囲される。
    兄の武寧が殺され、首里グスクをサハチに奪われる。
    サハチが浦添グスクを焼き払う。
    首里グスクでサハチの父が思紹の名で中山王になる。
    アミーが戻り、シタルーの命令で武寧を殺したと聞いて驚く。
    4月 シタルーがサハチと改めて同盟を結ぶ。
    6月 シタルーが中山王に側室チタを贈る。
    中山王からシタルーに側室マクムが贈られる。

1407年 1月 アミーが娘たちを鍛えるため粟島(粟国島)に行く。45歳
    義兄タブチが中山王の進貢船に乗って、サハチと一緒に明国に行く。
    シタルーが兼グスク按司(ンマムイ)と瀬長按司と改めて同盟を結ぶ。
    李仲が伊敷の南にグスクを築き、李仲按司を名乗る。
    シタルーがタブチの留守に米須按司、具志頭按司、真壁按司、伊敷按司を寝返
    らせる。
    6月 シタルーが粟島に行っている留守にテハが側室マクムに手を出し、テハの
    弱みを握る。
    7月 中山王の進貢船が帰り、サハチとタブチが帰国する。
    パレンバンの船に乗って張三豊が琉球に来る。
    8月 李仲按司が連れて来た張三豊をシタルーが歓迎する。
    側室カヤが九女マカミーを産む。
    10月 四女マジニが承察度の六男クルクに嫁ぐ。
    シタルーの母が八重瀬で亡くなるが、シタルーは葬儀に参加せず。

1408年 1月 進貢船に乗って次男ジャナムイが明国に行く。46歳
    アミーの妹ユーナが島添大里の女子サムレーになる。
    側室マクムが十女マアミを産む。
    3月 甥のイシムイが久高島に行く中山王思紹を襲撃するが失敗する。
    5月 ハーリーにサハチと一緒に来た張三豊と出会ったンマムイが、サハチの襲
    撃をやめて島添大里に行く。
    6月 シタルーが長嶺グスクを築き始める。
    側室サラが八男クルーを産む。

1409年 2月 進貢船に乗って娘婿クルクが明国に行く。47歳
    閏3月 五女マアサが具志頭按司の若按司に嫁ぐ。
    4月 サハチがンマムイを連れてヤマトゥに行く。
    5月 ハーリーに思紹が来て、中山王の龍舟が参加する。
    9月 台風が来て、帰国した進貢船が座礁する。
    10月 具志頭按司が亡くなり、娘婿の若按司按司になる。
    長嶺グスクが完成し、娘婿のクルクを長嶺按司にする。
    11月 具志頭按司がタブチに殺され、ヤフスの息子が具志頭按司になる。
    戦死した具志頭按司の妻マアサが島尻大里に戻って来る。
    首里グスクの高楼が完成する。
    12月 サハチがパレンバンの船を連れて帰国する。

1410年 1月 マアサがンマムイの阿波根グスクに通って武芸を習う。48歳
    3月 宇座按司の娘マジニがサハチの甥シタルーに嫁ぐ。
    中山王思紹が張三豊と明国に行く。
    4月 中山王がヤマトゥと朝鮮に使者を送る。
    6月 シタルーが山北王と同盟を結ぶために、ンマムイを使者として今帰仁に送
    る。
    7月 シタルーが、ヤンバルの山中でンマムイの家族を暗殺して、中山王の仕業
    にしようと企むが失敗する。
    8月 山北王との同盟が決まる。
    山北王の若按司ミンと婚約した八女ママチーと母親チヨが今帰仁に行く。
    10月 米須按司、玻名グスク按司が寝返り、中山王の進貢船に乗って明国に行
    く。
    三男グルムイが山北王の長女マサキを妻に迎える。
    シタルーが阿波根グスクを襲撃して、ンマムイ夫婦の暗殺を企むが失敗する。
    ンマムイが出て行った阿波根グスクに次男ジャナムイが入り兼グスク按司にな
    る。
    中山王思紹が張三豊と帰国する。

1411年 1月 マーサが女子サムレーにするために3人の娘を鍛える。49歳
    4月 保栄茂グスクが完成して、三男グルムイが保栄茂按司になる。
    5月 ハーリーに山北王の龍舟が参加し、中山王は参加しない。
    山北王が伊是名島を攻めるが中止して、中山王と同盟を結ぶ。
    シタルーがサハチと会って山南王と中山王の同盟を決め、三王同盟となる。
    シタルーがサハチとタブチに側室を贈ると、タブチから側室カニーが贈られ、
    サハチから側室マフニが贈られる。
    9月 サハチがタブチを中山王の正使に任命する。
    11月 タブチが正使を務める中山王の進貢船に隠居した真壁按司と伊敷按司が乗
    っていく。
    閏12月 進貢船に乗って三男グルムイが明国に行く。

1412年 2月 首里グスクでサハチの四男チューマチと山北王の次女マナビーの婚礼が盛
    大に行なわれる。50歳
    4月 シタルーの姉ウシが八重瀬で亡くなるが、シタルーは葬儀に行かない。
    5月 ハーリーに三王の船が揃う。
    6月 六女マカマドゥが真壁の若按司に嫁ぐ。
    娘の豊見グスクヌルが馬天ヌルと一緒に南部を旅する。
    9月 シタルーが父親の夢を見てうなされるようになる。
    11月 タブチが正使を務める中山王の進貢船に米須按司、玻名グスク按司、山グ
    スク大主、ナーグスク大主が乗っていく。
    シタルーがサハチの暗殺に失敗し、アニーとユーナの姉妹が戦死する。

1413年 2月 長嶺按司の妻マジニが双子の娘を産む。51歳
    4月 進貢船の正使として李仲按司が明国に行く。
    7月 馬天ヌルの安須森参詣に南部のヌルたちも参加する。
    兄の米須按司が隠居して摩文仁大主を名乗る。
    中グスク按司の娘が米須の若按司に嫁ぐ。
    10月 シタルーがタブチの息子チヌムイに殺され、タブチがシタルーの遺体を運
    んで島尻大里グスクに来る。
    タブチが重臣たちに押されて山南王になる。
    王印を持って豊見グスクに逃げ、息子たちにシタルーの死を告げる。
    兼グスク按司(ジャナムイ)と長嶺按司が八重瀬グスクを攻める。
    タルムイが兵を率いて島尻大里グスクに行き、シタルーの遺体を引き取る。
    豊見グスクでシタルーの葬儀を行なう。
    戦に介入しないように、中山王に書状を送り、本部のテーラーに書状を持たせ
    て今帰仁に送る。
    タルムイが照屋グスク、糸満グスク、大グスクを攻め、タブチが阿波根グス
    ク、保栄茂グスクを攻める。タブチに従った東方の按司たちが長嶺グスクを
    攻める。
    11月 照屋大親のお陰で明国から帰国した山南王の進貢船を手に入れる。
    正使として明国に行った李仲按司が帰って来て、タルムイの軍師になる。
    タブチの兵が豊見グスクに攻めて来るが待ち構えて追い払い、追撃して多数の
    兵を討ち取る。
    タブチとチヌムイが八重瀬グスクで戦死し、兄の摩文仁(前米須按司)が山南
    王になる。
    八重瀬グスクを攻め落としたサハチが弟の与那原大親を八重瀬按司にする。
    サハチが具志頭グスクを攻め取り、息子のイハチを具志頭按司にする。
    12月 サハチが玻名グスクを攻める。
    甥のイシムイが賀数グスクを奪い捕り、賀数按司を名乗る。
    テーラーが李仲按司と相談して、豊見グスクと保栄茂グスクの中程にある山の
    上にグスクを築き始める。

1414年 1月 山南王妃をマチルーに譲り、タルムイに王印を渡す。52歳
    宅間之子が訪ねて来て、シタルーに頼まれていた「山南志」と抜け穴の図を持
    ってくる。
    李仲按司が抜け穴の出口を塞ぎ、敵の按司たちを島尻大里グスクに閉じ込め
    る。
    タルムイが総攻撃を掛けて島尻大里グスクを包囲する。
    新年の挨拶に来たウミトゥクと一緒に手登根グスクに行く。
    手登根グスクに来た思紹と会い、中山王が戦に介入する事を許す。
    ウミトゥクと一緒に島添大里グスクに行ってユーナと会い、ユーナを豊見グス
    クに連れて行き父親と会わせる。
    山グスク按司が総攻撃を掛け、島尻大里グスク内にいた按司たちを外に出す。
    山北王の兵300人が糸満の港から上陸して、保栄茂グスクの北西にある座安森
    と呼ばれる山の上に本陣を敷く。
    山北王の兵が島尻大里グスク攻めに加わる。
    真栄里按司と新垣按司がタルムイに降伏する。
    2月 島添大里按司が玻名グスクを攻め落とし、家臣の奥間大親を玻名グスク按
    司にする。
    3月 他魯毎と山北王の兵に攻められて島尻大里グスクが落城し、摩文仁が戦死
    する。
    島尻大里グスクで与座按司、真壁按司摩文仁按司、伊敷按司、新垣大親、真
    栄里大親、真壁之子、新垣之子の八人が処刑される。
    島尻大里グスクで山南王就任の儀式が行なわれ、タルムイは他魯毎の名で山南
    王になる。
    次男の兼グスク按司が豊見グスク按司になり、四男のシルムイが阿波根グスク
    に入り、阿波根按司になる。
    伊敷グスクは李仲按司が管理し、山北王の兵たちが夏まで滞在する。
    サハチが山グスクを攻め落とす。
    4月 喜屋武ヌルになった前島尻大里ヌルが玻名グスクヌルと一緒に戦死した兵
    たちを供養して回る。
    5月 伊敷グスクにいた山北王の兵たちが今帰仁に帰る。
    6月 手登根グスクのお祭りに行き、サハチと会い、ナーサの事を聞く。
    7月 首里の遊女屋「宇久真」に行き、ナーサと再会して、一緒に奥間に行く約
    束をする。
    10月 シタルーの一周忌。
    ナーサと一緒にヤンバルの旅に出る。
    勝連の浜川泊で、ナーサから姪のウニョンの実の母親がナーサだと聞いて驚
    き、ウニョンの夫だった浜川大親は生きていて、ウニタキだと聞いて、さらに
    驚く。
    恩納岳の木地屋の屋敷に泊まり、奥間の長老の跡継ぎがサハチの息子だとナー
    サから聞いて驚く。
    奥間に着き、長老の妻サクラが、父が奥間に来て、奥間の娘に生ませた姉だと
    聞いて驚く。
    サタルーと会い、サハチがヤマトゥの将軍と会ったと聞いて驚く。
    今帰仁に行き、研ぎ師のミヌキチと会い、マチルギが敵討ちのために武芸に励
    んでいた事を知る。
    ミヌキチの娘婿の兼次大主の案内で今帰仁グスクに入り、山北王の若按司と婚
    約したママチーと母親のチヨと再会する。
    山北王妃のマアサと再会し、姉のマティルマと義姉のマアミと涙の再会をす
    る。
    山北王は留守で、湧川大主と若按司のミンと会う。
    11月 今帰仁を去り、宇座の牧場に寄り、宇座按司から叔父(泰期)とサハチの
    関係を聞いて驚く。
    12月 手登根グスクに行き、ウミトゥクのお産を助ける。
    山北王の若按司ミンが婚約者のママチーを連れて島尻大里グスクに来て歓迎さ
    れ、ミンは山南王の世子となる。
    他魯毎はミンの婿入りを記念して、糸満川を婿入り川(報得川)と命名する。
    島尻大里ヌルがマレビト神と出会った事を喜ぶが、島尻大里ヌルはマガーチと
    いう名前しか知らない。

1415年 1月 島添大里グスクに島尻大里ヌルを連れて新年の挨拶に行き、サハチからマ
    ガーチの事を聞き、苗代大親の息子だと聞いて安心する。53歳
    サハチから宇座の叔父の事を聞き、叔父の息子のクグルーの事も聞く。
    2月 島尻大里グスクでお祭りをする事に決め、島添大里グスクのお祭りを参考
    にするために、島尻大里ヌルと一緒に見に行く。
    四男シルムイ(阿波根按司)が糸数按司の娘マクミを妻に迎える。
    3月 ナーサと一緒に思紹を訪ねて、ヤマトゥ旅に行かせてくれと頼み、思紹は
    承諾する。
    5月 豊見グスクのハーリーでマガーチが乗った中山王の龍舟が優勝する。
    島尻大里グスクで初めてのお祭りが行なわれ、城下の人たちに喜ばれる。
    冊封使の事は他魯毎とマチルーに任せ、中山王の交易船に乗って、ナーサと一
    緒にヤマトゥに行く。
    6月 博多に着き、博多見物をしてから一文字屋の船に乗って京都に行く。
    7月 京都に着き、ヤマトゥの着物を着て、都見物を楽しむ。
    9月 ササたちが京都に来て、ササたちは御台所様と一緒に四国に行く。
    10月 京都を去り、ササたちと一緒に一文字屋の船に乗って、大三島に行く。
    11月 ササたちと一緒に対馬に行く。
    12月 対馬で雪を見て感激する。

1416年 1月 交易船に乗って琉球に帰る。54歳
    島尻大里ヌルが産んだ娘マトゥイと会い、跡継ぎができてよかったと喜ぶ。
    2月 山南王妃マチルーと一緒に島添大里グスクのお祭りに行く。
    3月 母ウニョンを偲ぶと称して子供たちを集め、保栄茂按司の家族を島尻大里
    グスクで保護する。
    4月 波平大主が山南王の兵を率いて総大将のサハチと一緒に今帰仁に出陣し、
    水軍も出陣する。

クマラパの略歴(1339-1416)

1339年 華山の道士の子として生まれる。1歳

1348年 方国珍が倭寇と結び、浙江、福建で海賊を行い、元の輸送船を襲い始める。

1351年 白蓮教の教祖韓山童が北宋徽宗の末裔を名乗り、河南で黄河の土木工事に従事
    していた人夫達を扇動して反乱を企てるが、挙兵直前に発覚し韓山童は処刑さ
    れる。14歳
    湖北で僧侶彭榮玉に祭り上げられた徐寿輝が皇帝を名乗り、国号を天完、年号
    を治平とする。
    道士になるため華山で修行を始める。
    父は徐寿輝の部下の陳友諒に仕える。

1354年 張士誠が誠王と称し、国号を大周、元号を天祐と定める。16歳
1356年 張士誠が江南の経済と文化の中心地である平江路(蘇州)を占領し、隆平府と
    改めて、国都に定める。18歳
    朱元璋が集慶路(南京)を占領し、応天府と改める。
    全真道の雲谷道士と出会い、弟子になり厳しい修行を積む。
1357年 倭寇が連年、元の沿岸を襲い各地の官民を脅かす。19歳
    張士誠が水軍を用いて朱元璋、楊完者を攻撃するが、成果を得られず。

1359年 徐寿輝が部下の陳友諒に殺害され、陳友諒が皇帝を名乗る。大漢皇帝を称した
    陳友諒は湖北から江西にかけての一帯を勢力に収める。21歳

1560年 師の雲谷道士と一緒に張三豊に会うために武当山に行くが破壊されていて誰も
    いない。22歳
    陳友諒が朱元璋側の拠点である太平を攻め落とし応天府に迫るが、敵将康茂才
    の偽りの降伏を信じて応天府の攻撃を急ぐあまり、朱元璋軍の反撃を受けて敗
    北する。
    父が戦死して身の危険を感じ、師の雲谷道士と別れて、妹フォーヤオ(チルカ
    マ)を連れて逃げる。

1361年 5月 泉州から商人の船に乗って、フォーヤオを連れて琉球に行く。23歳
    船乗りのカルー(ナツの祖父)と仲よくなり、一緒に津堅島に行く。
    馬天浜に行って、サミガー大主と出会い、カマンタ捕りをする。
    12月 早田氏が馬天浜に来る。

1365年 1月 サグルー(思紹)が弓矢の修行を始める。27歳
    10月 程復(チォンフー)の商船に乗ってミャーク(宮古島)に行き、白浜で暮
    らす。
    保良に行き、マムヤに会って一目惚れする。

1366年 5月 福州の商人、蘇歓(スーファン)がミャークに移住して、大浦多志(ウプ
    ラタス)按司を名乗る。28歳
    9月 チルカマが石原按司に嫁ぐ。
    ウプラタス按司のもとに居候する。
    保良に行き、マムヤに振られる。

1367年 上比屋のムマニャーズと呪術の決闘をして勝つ。29歳

1368年 元国が滅び、明が建国。30歳
    上比屋のムマニャーズと呪術の決闘をして勝つ。

1369年 ムマニャーズが娘を産むが、父親はクマラパではないと言われて去る。31歳
    10月 ウプラタス按司と一緒に大陸の様子を見にターカウ(台湾の高雄)に行
    く。
    途中、ドゥナン島(与那国島)に寄り、張三豊の孫弟子ウーニンから武当拳
    指導を受ける。
    明国の海賊がターカウにいて、明国に行くのは危険だと言うので、海賊と取り
    引きをして帰る。海賊は張汝厚(ヂャンルーホー、張士誠の次男)と林福。

1370年 5月 ミャークに帰る。32歳
    10月 ウプラタス按司と一緒にイシャナギ島(石垣島)に行き、船を造るための
    材木を仕入れてくる。ウムトゥダギに登る。

1372年 5月 明国の使者が琉球に行き、琉球の進貢貿易が始まる。34歳

1373年 春 目黒盛がイナピギムイで七兄弟を倒し、祖父代々の土地を取り戻す。35歳
    目黒盛が白川大殿の娘、ムニアツを嫁にもらう。

1374年 11月 菊池三郎が配下を率いてターカウに移住して、キクチ殿と呼ばれる。

1375年 4月 野崎に行き、アコーダティ勢頭のために船を造る。37歳

1376年 9月 アコーダティ勢頭と一緒に明国を目指してターカウに行く。38歳
    ドゥナン島に寄り、ドゥナンバラ村の若ツカサが産んだ息子クマンと会う。
    ターカウは倭寇の中継地となっていて、明国の海賊もヤマトゥの商品を求めて
    やって来る。
    キクチ殿から明国に行くのは危険だと言われ、トンドの話を聞いてトンド王国
    に行く。

1377年 5月 トンド王国で交易をして帰国する。39歳
    10月 アコーダティ勢頭、野崎按司と一緒にターカウに行く。弟子の多良間のボ
    ウも行く。
    ドゥナン島に寄り、ドゥナンバラ村の若ツカサが産んだ娘ラッパと会う。
    キクチ新三郎と隈部源十浪を弟子にする。

1378年 5月 ターカウから帰る。ボウと一緒に池間島に行く。40歳
    10月 アコーダティ勢頭、野崎按司と一緒にトンド王国に行く。

1379年 5月 トンドから帰国。41歳
    10月 野崎按司と一緒にターカウに行く。

1380年 5月 ターカウから帰る。42歳
    目黒盛の従弟、飛鳥主が石原按司に殺される。
    飛鳥主を殺したのはウキミズゥリ(白川大殿の息子で目黒盛の義弟)。
    石原按司を助けて、北銘グスク、北嶺グスクを攻め取る。
    10月 アコーダティ勢頭と一緒にトンド王国に行く。

1381年 5月 トンドから帰国。43歳
    各地の按司を訪ねる。

1382年 3月 池間島に行き、ウパルズの声を聞く。44歳
    狩俣で女按司のマズマラーと出会い、狩俣に落ち着く。
    10月 アランポーの乗った琉球の進貢船が風に流され、ミャークに漂着する。
    11月 琉球の進貢船が明国に向かう。

1383年 2月 糸数按司が石原按司を殺し、飛鳥主の敵を討つ。45歳
    石原按司の妻チルカマから敵討ちを頼まれる。
    糸数按司が飛鳥主を殺したウキミズゥリを殺す。
    10月 南朝の水軍大将佐田又五郎が配下1000人を率いて九州から明国に向かい
    倭寇働きをする。
    12月 佐田又五郎がターカウに行き、キクチ殿に歓迎される。

1384年 6月 佐田又五郎がターカウからパティローマ島(波照間島)に行く。46歳
    目黒盛に頼まれ、白浜で琉球に行くための造船を手伝う。
    糸数按司の側室になった弟子が糸数按司を殺す。
    7月 佐田又五郎が配下1000人を率いてミャークに来て、下地の与那覇を拠点に
    する。又五郎は佐田大人(サータオフンド)と呼ばれる。
    ウパルズから佐田大人はミャークにとって危険な者たちだから早く倒しなさい
    と警告されるが、目黒盛にミャークを統一してもらうために、佐田大人を利用
    しようと考える。
    8月 大きな台風が来て、佐田大人の船が壊れる。
    佐田大人の兵が食糧を略奪するために各地に出陣する。
    狩俣集落を囲む石垣を築く。
    9月 グラーとトゥムの兄弟が久米島から伊良部島に来る。
    10月 佐田大人が野崎を襲撃しようとするが守りが堅いのでやめて、隣の美野を
    攻め滅ぼす。
    佐田大人が大嶽按司を攻め滅ぼす。

1385年 1月 佐田大人を倒すため伊良部島で兵たちに武芸を教えて鍛える。47歳
    3月 佐田大人が高腰按司を攻め滅ぼす。
    7月 佐田大人がウフラタス按司を攻め滅ぼす。
    佐田大人の兵が狩俣を攻めるが追い払う。
    8月 佐田大人が内里按司を攻め滅ぼす。
    9月 佐田大人が川満、浦ノ島、久場嘉を襲撃する。

1386年 2月 目黒盛を助けて、佐田大人を倒す。48歳
    目黒盛の武将マサク(与那覇勢頭)が大怪我を負う。
    目黒盛が初めて豊見親と呼ばれる。
    白浜で船造りを再会する。

1387年 5月 那覇勢頭が琉球に行く。49歳

1388年 10月 マズマラーを連れてトンド王国に行く。50歳

1389年 5月 帰国。51歳
    9月 マズマラーが長女タマミガを産む。
    那覇勢頭が察度から千代金丸の小太刀を賜ってミャークに帰る。

1390年 5月 与那覇勢頭が八重山の首長を連れて、中山王察度に朝貢する。52歳
    9月 与那覇勢頭が帰る。

1391年 10月 マズマラーが長男を産む。53歳

1392年 5月 与那覇勢頭が八重山の首長を連れて、中山王察度に朝貢する。54歳
    9月 与那覇勢頭が帰る。

1394年 5月 与那覇勢頭が八重山の首長を連れて、中山王察度に朝貢する。56歳
    9月 与那覇勢頭が帰る。

1396年 5月 与那覇勢頭が八重山の首長を連れて、中山王武寧に朝貢する。58歳
    9月 与那覇勢頭が帰る。武寧の態度に朝貢はやめる。

1397年 10月 ターカウに行き、倭寇と取り引きをする。キクチ新三郎と再会する。

1401年 11月 マズマラーを連れてターカウに行く。63歳

1409年 2月 キクチ殿が亡くなり、新三郎が二代目キクチ殿を継ぐ。71歳
    11月 与那覇勢頭と一緒にターカウに行く。タマミガ、ナーシルも行く。

1410年 10月 アコーダティ勢頭の息子と一緒にトンドに行く。タマミガも行く。72歳

1414年 9月 琉球から狩俣に来たサミガー大主の孫のササたちと出会い歓迎する。76歳
    ササたちを与那覇グスクに連れて行き、与那覇勢頭と会わせる。
    ササたちを漲水ウタキに連れて行き、根間グスクで目黒盛豊見親と会わせる。
    ササたちを野崎に連れて行き、アコーダティ勢頭と会わせる。
    漲水のウプンマと一緒にササたちを連れて、船立ウタキ、糸数グスク跡、ウプ
    ラタスグスク跡を見て、狩俣に行く。
    ササたちが妻のマズマラーと一緒にウタキに入る。
    ササたちを連れて池間島に行き、池間按司と会う。
    ウパルズに呼ばれてナナムイウタキに入り、ササたちに30年前の事を話し、野
    城按司と高腰按司を再興した事が認められてウパルズから許される。
    ササたちを大嶽、赤名ウタキ、赤崎ウタキ、上比屋に連れて行く。
    ササたちを百名、保良、アラウス、野城、高腰グスクに連れて行く。
    ササたちを石原グスクに連れて行き、妹のチルカマに会わせる。
    ササたちを伊良部島に連れて行き、久米島から来たトゥムと会わせる。
    娘タマミガを連れて、ササたちと一緒にイシャナギ島(石垣島)に向かう。
    多良間島に行き、弟子である女按司のスタタンのボウをササたちに会わせる。
    イシャナギ島の北部の平久保に着き、平久保按司と会う。
    名蔵に着き、女按司のブナシルとフーツカサのマッサビに歓迎される。
    ウムトゥ岳の中腹にあるナルンガーラに行き、ササたちはツカサたちと一緒に
    山頂に行き、男たちはマッサビの屋敷で酒盛りを楽しむ。
    ササたちと一緒にヤラブ岳に登る。
    10月 ササたちと一緒にタキドゥン島(竹富島)に行き、先代按司のタキドゥン
    と会う。
    クン島(西表島)に行き、ユーツンで、クンダギのツカサとユーツンのツカサ
    に歓迎される。
    ササたちと一緒にドゥナン島(与那国島)に行き、息子と娘との再会を喜ぶ。
    11月 クブラ村に行き、ターカウから来た南遊斎と再会する。
    1月近く滞在したドゥナン島に別れを告げて、ターカウ(台湾の高雄)へと向
    かう。
    12月 ターカウに着き、ササたちを案内して「宮古館」に行く。
    ササたちを連れてキクチ殿(新三郎)と会う。
    ササがトンドの王女アンアンと会い、唐人町にある宮殿で暮らしているアンア
    ンの兄の太守に歓迎される。
    ササたちを連れてマカタオ族の女首長パランと会う。
    松景寺の慶真和尚と再会して遊女屋に行き、死んだはずの太守の妻ヂャンジャ
    ランと再会する。
    アンアンの船と一緒にトンド王国(マニラ)に行く。
    トンドに着き、アンアンと一緒に宮殿に入り、アンアンの父の王様と会い歓迎
    される。
    歓迎の宴の時、ササたちの船が海賊に狙われ、船に戻って海賊たちを待ち伏せ
    して倒す。
    海賊の隠れ家に行くと、海賊の首領はヂャンジャランによって殺されている。

1415年 1月 トンドで新年を迎える。77歳
    2月 ササたちと一緒にルバン島(ルバング島)に行く。
    3月 ササたちと一緒にパラワン島に行く。
    4月 アンアンの船を連れて、ミャークの船と一緒にパティローマ島(波照間
    島)に行く。
    5月 ミャークに帰り、ササたちの船に乗って、チルカマを連れて琉球に行く。
    琉球の浮島に着き、那覇館で歓迎され、ササの母親の馬天ヌルに再会する。
    首里に行って中山王思紹と再会する。
    チルカマを連れて、サミガー大主と一緒に津堅島に行き、島の人たちに歓迎さ
    れる。
    島添大里グスクに行きサハチと会い、側室のナツに祖父カルーの事を話す。
    サハチと一緒に慈恩寺に行き、慈恩禅師と会い、慈恩禅師から武当拳の指導を
    受け長年の疑問が解決して、慈恩禅師のために師範を務める。
    妹のチルカマはギリムイヌルを手伝って、修行者たちの面倒を見て、娘のタマ
    ミガは慈恩寺の隣の南島庵で、イシャナギ島のミッチェとサユイ、ミャークの
    ツキミガとインミガ、多良間島のイチ、ドゥナン島のユナパとフーと一緒に、
    女子サムレーたちと武芸の稽古に励む。
    9月 来年もまた来るとサハチに言って、与那覇勢頭の船に乗ってミャークに帰
    る。

マチルギの略歴(1373-1416)

1184年 アキシノが平維盛と一緒に、熊野水軍の船に乗って琉球に来る。

1185年 今帰仁にグスクを築き、維盛が今帰仁按司に、アキシノが今帰仁ヌルになる。

1187年 アキシノがクボーヌムイヌルを継ぐ。

1194年 アキシノが次女の勢理客ヌルを産む。

1221年 勢理客ヌルが三女の名護ヌルを産む。

1249年 名護ヌルが二代目名護ヌルを産む。

1276年 二代目名護ヌルが三代目名護ヌルを産む。

1298年 三代目名護ヌルが四代目名護ヌルを産む。

1324年 四代目名護ヌルが伊波ヌルを産む。

1346年 伊波大主の妻になった伊波ヌルが、次女のマチルーを産む。

1361年 父が羽地按司今帰仁グスクを奪われ、弟を連れて伊波に逃げる。

1362年 父が伊波大主の娘マチルーを妻に迎え、グスクを築いて伊波按司になる。

1363年 長兄のチューマチが生まれる。

1365年 叔父が山田にグスクを築いて山田按司になる。
    次兄のトゥクが生まれる。

1367年 姉のマカトゥダルが生まれる。

1370年 三兄のマイチが生まれる。
    トゥクが叔父の養子になり山田グスクに行く。

1372年 四兄のサムが生まれる。

1373年 伊波グスクで伊波按司の次女に生まれ、マチルギと名付けられる。1歳

1375年 弟のムタが生まれる。3歳

1376年 妹のウトゥが生まれる。4歳

1378年 1月 姉が伊波ヌルになるための修行を始める。6歳
    4月 山伏のクマヌが伊波グスクに来て、父と意気投合する。

1379年 9月 クマヌが今帰仁の研ぎ師ミヌキチの娘を伊波グスクに連れて来る。7歳

1382年 長兄チューマチがミヌキチの娘を妻に迎える。10歳

1383年 10月 佐敷按司の家臣になったクマヌが伊波グスクに来る。11歳
    祖父の敵を討つために、クマヌから剣術を習う。

1386年 姉が伊波ヌルになる。14歳
    兄たちと一緒に宇座按司(泰期)に会いに行く。
    剣術の稽古に夢中になって気を失った時、「あなたの息子が今帰仁按司を継ぐ
    のよ」と言う神様の声を聞く。

1387年 1月 クマヌが佐敷の若按司サハチを伊波グスクに連れて来る。15歳
    サハチと試合をして引き分ける。
    サハチが旅立つ前に試合をして負ける。
    2月 サハチが伊波に来て、試合をして紙一重で負ける。
    3月 ヒューガが訪ねて来て、ヒューガに指導を頼む。
    4月 サハチがクマヌと一緒に来る。サハチに勝つ。
    5月 サハチが来て、ヤマトゥに行くので、帰って来るまで次の試合は待ってい
    てくれと言われ、修行に励んで待っていると言う。
    サハチにお守りと言って、白い鉢巻きを渡し、サハチから櫛をもらう。
    7月 勝連按司の三男ウニタキとの縁談が持ち込まれ、自分よりも強い男じゃな
    いと駄目という。
    勝てる自身があったが負けてしまう。敵討ちのためには勝連按司と親戚になっ
    た方がいいと頭では理解できるが、サハチに待っていると言った言葉が忘れら
    れない。
    8月 ウニタキに勝つために兄サムと一緒に佐敷に行き、剣術の修行に励む。
    10月 クマヌと一緒に伊波に帰り、ウニタキと試合をして引き分ける。
    ウニタキからもう一度と言われて引き受ける。
    佐敷に戻って剣術修行に励む。
    12月 クマヌと一緒に伊波に帰るが、ウニタキは現れない。
    佐敷に戻り剣術修行に励み、「月代の石」が光るのを見る。
    年末にサムと一緒に伊波に帰る。

1388年 1月 佐敷に行き剣術修行に励む。16歳
    佐敷按司に頼まれて、娘たちに剣術を教え始める。
    馬天ヌルとサハチの妹の若ヌルも娘たちと一緒に剣術を習う。
    サハチがヤマトゥから帰って来て再会する。
    サハチと試合をして引き分けるが、負けを認める。
    2月 佐敷グスクの拡張工事が始まる。
    3月 サハチと一緒に伊波に行き、父に挨拶する。
    4月 ウニタキが佐敷に来て、サハチを勝連に連れて行く。
    5月 サハチと一緒に今帰仁に行き、父が生まれた今帰仁グスクを見る。
    今帰仁からの帰りに人足たちに襲われ、サハチを守っているという奥間鍛冶屋
    のヤキチが現れる。
    ヤキチの案内で名護の木地屋の親方の屋敷に泊まる。
    山田グスクに寄って、叔父の山田按司にサハチを紹介する。
    宇座の牧場に寄るが宇座按司は留守。
    12月 娘たちの稽古納めの試合を行ない、サムと一緒に伊波に帰る。

1389年 1月 三兄のマイチが勝連按司の娘を妻に迎える。17歳
    サハチの妹マシューが佐敷ヌルになる。
    2月 伊波グスクからお輿に乗って佐敷に行き、サハチに嫁ぐ。
    佐敷グスクの東曲輪の新居に入る。
    大グスク按司のシタルーがお祝いに来る。
    東曲輪で娘たちの剣術の稽古が始まる。
    4月 シタルーが豊見グスク按司になり、シタルーの弟ヤフスが大グスク按司
    なる。
    5月 サハチ、ヒューガ、馬天ヌルと一緒に久高島に行き、フボーヌムイに籠も
    る。
    サスカサから、ムムトゥフミアガイ(百度踏揚)という神名を授かる。
    8月 台風が来て、佐敷グスクは避難民で溢れる。
    11月 馬天ヌルが久高島から帰って来る。

1390年 1月 娘たちの稽古初め。妊娠中なので馬天ヌルが師範代を務める。18歳
    2月 長男サグルーを産む。
    サミガー大主が隠居して、叔父のウミンターが跡を継ぐ。
    4月 四兄のサムがクマヌの娘マチルーを妻に迎える。
    9月 馬天ヌルが仲尾の新しい屋敷に移る。

1391年 1月 娘たちの稽古初め。トゥラ(後に首里の女子サムレー隊長)が加わる。
    2月 中山王察度から今帰仁攻めの出陣要請が来る。19歳
    3月 敵を討つために出陣するつもりだったが、何度も神様から残れと言われ、
    サハチを守らなければならないと考え直して、サハチと一緒に佐敷グスクを守
    る事に決める。
    4月 今帰仁合戦。佐敷按司がクマヌを連れて出陣して行く。
    東方の按司たちが島添大里グスクを攻めるが、サハチは加わらない。
    佐敷按司が無事に帰還する。
    6月 サハチとヒューガと一緒に伊波に行き、伊波按司から戦の様子を聞く。
    叔父の山田按司今帰仁按司の帕尼芝を倒したと聞いて喜ぶ。
    宇座の牧場に寄って御隠居(泰期)と会う。
    9月 次男ジルムイを産む。
    馬天ヌルがササを産む。
    12月 サハチが祖父の屋敷に行くと佐敷按司がいて、突然、隠居すると言われ
    る。

1392年 1月 佐敷按司が隠居して頭を丸め、東行法師を名乗り、マサンルーを連れて旅
    に出る。20歳
    サハチが佐敷按司になり、一の曲輪の屋敷に引っ越しする。
    娘たちの稽古初め。ヤキチの娘のキクが加わる。
    兄のサムが妻のマチルーを連れて佐敷に来る。
    弟のムタが越来按司の娘を妻に迎える。
    妹のウトゥが北谷按司の次男に嫁ぐ。
    2月 東行法師が旅から帰り、志喜屋ヌルから渡された古い勾玉を馬天ヌルに渡
    す。
    5月 サハチ、サム夫婦、ヒューガと一緒に察度が建てた首里天閣を見に行く。
    8月 妻と娘を殺されたウニタキがサハチを頼って逃げてくる。
    9月 豊見グスク按司のシタルーが明国に留学すると挨拶に来る。
    立ち直ったウニタキが旅に出て行く。
    11月 旅から帰ったウニタキが佐敷グスクの裏山に小屋を建てて拠点とする。
    12月 山伏のイブキが佐敷に来て、ウニタキに仕える。
    東行法師が旅から帰る。

1393年 1月 東行法師が久高島に行く。サミガー大主が頭を丸めてヤグルーを連れて旅
    に出る。21歳
    娘たちの稽古初め。
    早田左衛門太郎が5年振りに馬天浜に来る。
    3月 長女ミチを産む。
    4月 髭を伸ばしたヒューガが左衛門太郎の船に乗って久高島に行く。
    サム夫婦がクマヌの屋敷から仲尾に建てた屋敷に移る。
    5月 ヒューガが佐敷を去り、山賊になる。
    7月 女子サムレーを結成して、グスク内の屋敷を守らせる。
    12月 東行法師が久高島から帰り、サミガー大主が旅から帰る。

1394年 1月 娘たちの稽古初め。22歳
    サハチの弟マサンルーがヤキチの娘キクを妻に迎える。
    東行法師が久高島に行き、サミガー大主が旅に出る。
    2月 ウニタキの屋敷が完成し、ウニタキがサハチの叔母チルーを妻に迎える。
    3月 中山王と山北王が同盟して、武寧の娘マアサが山北王の若按司ハーンに嫁
    ぎ、珉の娘マハニが武寧の次男ンマムイに嫁ぐ。
    5月 島尻大里按司汪英紫が島尻大里グスクを奪い取って山南王になる。
    島添大里グスクには大グスク按司だったヤフスが入り、大グスクは島添大里グ
    スクの出城になる。
    6月 サハチ、マサンルー夫婦と一緒に首里天閣に行き、宇座の牧場に行く。
    宇座の御隠居から馬を贈られて、山田、伊波に寄って帰る。
    9月 玉グスクから使者が来て、マナミーと玉グスクの若按司、ヤグルーと玉グ
    スク按司の娘ウミチルの婚礼が決まる。
    東曲輪にヤグルー夫婦の新居を建て始める。
    11月 三男イハチを産む。
    12月 東行法師が久高島から帰り、サミガー大主が旅から帰る。
    ヒューガが山南王の船を手に入れて海賊になったと聞いて驚く。

1395年 1月 娘たちの稽古初め。妹のマカマドゥと家臣の娘ナツが加わる。23歳
    2月 サハチの妹、マナミーが玉グスクの若按司に嫁ぎ、玉グスク按司の娘ウミ
    チルがサハチの弟ヤグルーに嫁ぐ。
    東行法師が久高島に行き、サミガー大主が旅に出る。
    3月 山北王の珉が亡くなり、長男のハーンが攀安知の名で山北王になる。
    三兄のマイチが安慶名にグスクを築いて、安慶名按司になる。
    5月 サハチ、ヤグルー夫婦と恒例の旅に出て、久高島に行く。
    サハチから泳ぎ方を教わり、海の魅力に取り憑かれる。
    7月 明国から帰国した豊見グスク按司のシタルーが挨拶に来る。
    10月 察度が亡くなり、武寧が中山王になる。
    12月 東行法師が久高島から帰り、サミガー大主が旅から帰る。

1396年 1月 娘たちの稽古初め。24歳
    東行法師が久高島に行き、サミガー大主が旅に出る。
    馬天ヌルがウタキ巡りの旅に出る。
    早田左衛門太郎が馬天浜に来る。
    2月 四男チューマチを産む。
    サハチが横笛を吹き始める。
    4月 早田左衛門太郎が慶良間の島に米を運んでから対馬に帰る。
    7月 妹のマカマドゥの縁談をサハチに相談する。
    クマヌが知念按司を訪ね、マカマドゥと知念の若按司の婚約が決まる。
    12月 東行法師が慶良間の島から帰り、サミガー大主が旅から帰り、馬天ヌルも
    帰る。

1397年 1月 娘たちの稽古初め。25歳
    マカマドゥが知念若按司に嫁ぐ。
    東行法師が慶良間の島に行き、サミガー大主が旅に出て、馬天ヌルもウタキ巡
    りの旅に出る。
    3月 浦添グスクでの武寧の三男イシムイと玉グスクの娘ウミタルの婚礼にサハ
    チも東方の按司たちと一緒に参列する。
    5月 サハチ、佐敷ヌル、ヤグルー夫婦とハーリーを見てから久高島に行く。
    佐敷ヌルが3日間、フボーヌムイに籠もる。
    12月 東行法師が慶良間の島から帰り、サミガー大主と馬天ヌルが旅から帰る。

1398年 1月 娘たちの稽古初め。26歳
    東行法師が慶良間の島に行き、サミガー大主と馬天ヌルも旅に出る。
    2月 糸数按司の娘が八重瀬の若按司に嫁ぎ、サハチが婚礼に行く。
    宇座の御隠居が亡くなる。
    3月 宇座の御隠居の後妻が息子クグルーを連れて佐敷に来る。
    7月 五男マグルーを産む。
    12月 東行法師が慶良間の島から帰り、サミガー大主と馬天ヌルが旅から帰る。

1399年 1月 娘たちの稽古初め。27歳
    修行者のナツをウニタキに紹介して三星党に入れる。
    東行法師が慶良間の島に行き、サミガー大主と馬天ヌルも旅に出る。
    5月 サハチ、佐敷ヌル、ヤグルー夫婦と一緒に恒例の旅で浮島に行くが宿屋は
    一杯で野宿する。
    12月 東行法師が慶良間の島から帰り、サミガー大主と馬天ヌルが旅から帰る。
    姉の伊波ヌルが馬天ヌルと出会い、尊敬する。

1400年 1月 娘たちの稽古初め。28歳
    弟のマタルーに八重瀬按司の娘マカミーが嫁いでくる。
    マサンルー夫婦が平田にグスクを築いて移る。
    東行法師が慶良間の島に行き、サミガー大主と馬天ヌルも旅に出る。
    早田左衛門太郎の弟シンゴが馬天浜に来て、左衛門太郎が朝鮮の捕虜になった
    と聞いて驚く。
    4月 シンゴが慶良間の島に武器と米を運んでから対馬に帰る。
    5月 サハチ、佐敷ヌル、マタルー夫婦と一緒に恒例の旅で浮島に行く。
    久米村の食堂で不思議な術を使う唐人と出会う。
    12月 東行法師が慶良間の島から帰り、サミガー大主と馬天ヌルが旅から帰る。
    佐敷ヌルが馬天ヌルから古い勾玉を贈られる。

1401年 1月 娘たちの稽古初め。29歳
    東行法師は慶良間の島に行くが、サミガー大主と馬天ヌルは行かない。
    3月 サハチが馬天浜で、去年、久米村で見た唐人(懐機)と会い、佐敷グスク
    に連れて来る。
    4月 ファイチ(懐機)が家族をクマヌに預けて旅に出る。
    垣花按司の娘が八重瀬按司の次男に嫁ぎ、サハチが婚礼に行く。
    5月 馬天ヌルが佐敷ヌルを連れて南部のウタキ巡りの旅に出る。
    7月 ファイチが旅から帰り、明国の武芸を披露する。
    8月 六男ウリーを産む。
    ファイチの屋敷が仲尾に完成してクマヌの屋敷から出て行く。
    大きな台風が来て、大勢の人たちがグスクに避難して来る。
    11月 山南王の汪英紫が亡くなり、八重瀬按司のタブチと豊見グスク按司のシタ
    ルーが家督争いを始める。
    タブチの要請で東方の按司たちは島添大里グスクを攻める。
    サハチが出陣し、女子サムレーたちと佐敷グスクを守る。

1402年 1月 ファイチの活躍でサハチが大グスクを攻め落とす。30歳
    八重瀬グスクが落城して、タブチの家族が捕まる。
    シタルーがタブチの側室を殺し、タブチはシタルーに島尻大里グスクを明け渡
    して八重瀬に戻る。
    サハチが島添大里グスクを攻め落とす。
    2月 佐敷グスクから島添大里グスクに引っ越しをして、サハチが島添大里按司
    になる。
    マサンルーが佐敷グスクに入り佐敷大親を名乗り、ヤグルーが平田グスクに入
    り平田大親を名乗る。
    娘たちの剣術の稽古初め。
    サハチが戦勝祝いのお祭りを盛大に催す。
    24人を選んで、島添大里グスクの女子サムレーを編成する。
    三星党のナツが侍女として島添大里グスクに入る。
    3月 山南王になったシタルーが島添大里グスクに来て、サハチと同盟を結ぶ。
    4月 サハチの妹マチルーが山南王シタルーの長男タルムイに嫁ぐ。
    5月 サハチとヤグルー夫婦、マタルー夫婦と恒例の旅で久高島に行って海で遊
    ぶ。
    フカマヌルを連れて来て馬天ヌルに預ける。
    馬天ヌルがササとフカマヌルを連れて島添大里グスクに来る。
    9月 佐敷ヌルのお腹が大きくなったのでサハチに聞くと、サハチは驚く。
    サハチと馬天ヌルが佐敷ヌルを問い詰めると、相手はシンゴだと白状する。
    10月 祖父のサミガー大主が亡くなる。
    馬天浜に大勢のウミンチュが集まって来て、サミガー大主の死を弔う。
    12月 佐敷ヌルがシンゴの娘マユを産む。

1403年 1月 娘たちの稽古初め。31歳
    サハチの弟クルーがシタルーの娘ウミトゥクを妻に迎える。
    シンゴが馬天浜に来て、佐敷ヌルが産んだ娘と会う。
    4月 シンゴの船に乗って、マタルーとマガーチがヤマトゥに行く。
    5月 サハチとマサンルー夫婦、クルー夫婦と一緒に恒例の旅で久高島に行く。
    フカマヌルが赤ん坊を抱いていたので驚く。
    8月 浮島に明国からの使者が来る。
    閏10月 三女マシューを産む。
    明国からの使者が帰る。
    12月 東行法師が慶良間の島から帰る。

1404年 1月 サハチがヤキチと一緒に長老の跡継ぎの婚礼に出るために奥間に行く。
    マサンルーを問い詰めて、奥間のサタルーの父親がサハチだと知る。32歳
    娘たちの稽古初め。
    長女ミチを佐敷ヌルに預け、ヌルのなるための修行と剣術の修行をさせる。
    シンゴが馬天浜に来て、マタルーとマガーチがヤマトゥ旅から帰る。
    3月 祖母(サミガー大主の妻)が亡くなる。
    4月 浮島に冊封使が来る。
    シンゴの船に乗って、サムとクルーがヤマトゥに行く。
    5月 サハチとヤグルー夫婦、マタルー夫婦と一緒に恒例の旅で久高島に行く。
    11月 冊封使が帰る。
    12月 東行法師が慶良間の島から帰る。

1405年 1月 娘たちの稽古初め。33歳
    シンゴが馬天浜に来て、サムとクルーがヤマトゥ旅から帰る。
    2月 祖母(美里之子の妻)が亡くなる。
    3月 サハチが島尻大里グスクの婚礼に行く。
    4月 シンゴの船に乗って、長男サグルーがマサンルーとヤマトゥに行く。
    6月 ウニタキが、妻と娘を殺した望月党を壊滅する。
    9月 父が亡くなり、長兄が跡を継ぐ。サムが正式にサハチの重臣になる。
    12月 東行法師がヒューガを連れて帰る。

1406年 1月 娘たちの稽古初め。34歳
    ヒューガが慶良間の島から兵を移動させる。
    サハチが八重瀬グスクの婚礼に行く。
    ヤグルーがフカマヌルを連れて島添大里グスクに来る。
    シンゴが馬天浜に来て、サグルーとマサンルーがヤマトゥ旅から帰る。
    2月 馬天ヌルが奥間のサタルーを連れて来て、サハチの子だという。
    母親を知らないサタルーはマチルギを母さんと呼ぶ。
    サハチが首里グスク攻めに出陣し、女子サムレーを率いて島添大里グスクを守
    る。
    馬天ヌルが来て、首里のマジムン退治をしなければならないと言い、佐敷ヌル
    とフカマヌルと一緒に鎧を着て、本陣がある運玉森に行く。
    運玉森で馬天ヌル、佐敷ヌル、フカマヌルを手伝って出陣の儀式をする。
    出陣するサハチに従って、馬天ヌル、佐敷ヌル、フカマヌルと一緒に首里に行
    く。
    大雨の中、兵たちが攻め落とした後、サハチと一緒に首里グスクに入り、華麗
    な宮殿に驚く。
    馬天ヌルに呼ばれて「キーヌウチ」に入り、馬天ヌル、佐敷ヌル、フカマヌル
    と一緒マジムン退治をする。
    大雨が降り、雷鳴が轟き、大きな雹が降って来てグスク内を埋め尽くす。
    雨がやんで日が差し、大きな虹が出る。
    首里グスクの物見櫓から景色を眺めながら、馬天ヌルと佐敷ヌルから「真玉
    添」の事を聞き、「月代の石」が「真玉添」にあった事を知る。
    サハチに従い、馬天ヌル、佐敷ヌル、フカマヌルと一緒に中グスクに行く。
    馬天ヌルが中グスクヌルと話すがうまくいかず、総攻撃をして攻め落とす。
    馬天ヌル、佐敷ヌル、フカマヌルと一緒に中グスクを清める。
    奪い取った中グスクをクマヌ任せて、サハチに従い、馬天ヌル、佐敷ヌル、フ
    カマヌルと一緒に越来グスクに行く。
    サタルーとヤキチが越来グスクを奪い取る。
    馬天ヌルからサタルーとマチルギの出会いを聞いたサハチが謝ったので、サハ
    チを許す。
    馬天ヌル、佐敷ヌル、フカマヌルと一緒に越来グスクを清める。
    奪い取った越来グスクを美里之子に任せて、サハチに従い、馬天ヌル、佐敷ヌ
    ル、フカマヌルと一緒に勝連グスクに行く。
    ウニタキの交渉によって勝連グスクが開城され、馬天ヌル、佐敷ヌル、フカマ
    ヌル、勝連ヌルと一緒にマジムン退治をする。
    大雨が降り、雷鳴が轟き、強風が吹き、雪が降ってきて、辺り一面が真っ白
    になる。
    勝連ヌルの屋敷で御馳走になり、一の曲輪に登って月を見ているとサハチたち
    が来て、海の向こうに月代の石が天に向かって光るのが見える。
    サハチと一緒に兵を率いて伊波グスクに挨拶に行き、同盟を結ぶ。
    サハチと一緒に兵を率いて山田グスクに挨拶に行き、同盟を結ぶ。
    サハチと一緒に兵を率いて北谷グスクに挨拶に行き、同盟を結ぶ。
    首里の城下の建設が始まる。
    サハチがサスカサを島添大里グスクに迎え、長女ミチの指導を頼む。
    サハチの父が首里グスクで就任の儀式を行ない、思紹の名で中山王になる。
    慶良間の島から来た500人の女たち配置を考え、首里グスクの女子サムレーを
    編成する。
    3月 山田按司の次男、マウシが首里に来る。
    女子サムレーのクムと試合をして負けたマウシを島添大里グスクに送る。
    馬天ヌルと佐敷ヌルが島添大里グスクから首里グスクのキーヌウチに「月代の
    石」を遷座する。
    5月 シンゴの船に乗って、次男のジルムイがヤグルーと甥のマウシとシラーと
    一緒にヤマトゥに行く。
    中山王の進貢船が帰国し、サハチが兵を率いて待ち構える。
    恒例の旅でサハチとウニタキ夫婦、ヒューガ夫婦と一緒に慶良間の島に行く。
    サグルーがマウシの妹に惚れたとチルーから聞いて驚くが、山田按司の娘なら
    悪くないと思う。
    サハチが明国に行くと聞いて驚き、ヤマトゥに行きたいとサハチに言う。
    6月 中山王がシャム(タイ)に送った船が帰国し、サハチが兵を率いて待ち構
    える。
    7月 中山王の進貢船が帰国し、サハチが兵を率いて待ち構える。
    9月 首里の城下にナーサの遊女屋「宇久真」が完成して、首里重臣たちの懇
    親会が行なわれる。
    平戸親方の反乱が起こるが、無事に治める。
    ナツが島添大里グスクの侍女をやめて、島添大里の「まるずや」を任される。
    10月 サハチが苗代大親と一緒に宇座按司に会いに行く。
    12月 サハチが浮島で会った志佐壱岐守とジクー禅師を首里グスクに連れて来
    る。

1407年 1月 新年の儀式に世子妃としてサハチと一緒に参加する。35歳
    娘たちの稽古初め。
    シンゴが馬天浜に来て、ジルムイとヤグルー、マウシとシラーがヤマトゥ旅か
    ら帰る。
    進貢船に乗って、サハチがウニタキ、ファイチと一緒に明国に行く。
    クマヌの養子になった弟のムタ、義弟の玉グスクの若按司と知念の若按司、八
    重瀬按司のタブチも一緒に行く。
    2月 首里グスクのお祭り。
    中山王思紹の身代わりがヌルのスズナリに殺され、スズナリは自害する。
    思紹が首里グスクを拡張して北曲輪を造り始める。
    3月 スズナリの正体を見極められなかった自分が許せず、馬天ヌルが久高島の
    フボーヌムイに籠もる。
    4月 スズナリが勢理客ヌルのもとにいた事を思い出した馬天ヌルが真相を確か
    めるために運天泊に行く。
    馬天ヌルがヤンバルから帰り、スズナリが今帰仁合戦で戦死した今帰仁按司
    の娘で、父の敵を討つために浦添に行ったが武寧は殺さず、もしかしたら武寧
    の息子といい仲になって、その息子のために今の中山王を殺したのかもしれな
    いという。
    5月 シンゴの船に乗って、弟のクルーと従弟のサンダーがヤマトゥに行く。
    6月 首里グスクの北曲輪が完成する。
    7月 進貢船が帰り、サハチたちが無事に帰国する。
    三姉妹の船が浮島に来て、張三豊とシンシンが琉球に来る。
    サハチと一緒に浮島のメイファンの屋敷に行き、三姉妹とリェンリーと会う。
    三姉妹とリェンリーを首里グスク、島添大里グスクに連れて行く。
    8月 張三豊とシンシンがジクー禅師とサグルーとササを連れて旅に出る。
    思紹と王妃、側室たち、三姉妹たち、佐敷ヌル、マサンルー夫婦、ヤグルー夫
    婦、マタルー夫婦、ウニタキの妻のチルーと子供たち、ファイチの妻のヂャン
    ウェイと子供たちも連れてヒューガの船に乗って慶良間の島に行く。
    10月 ナツが「まるずや」からいなくなり、ウニタキを問い詰めて居場所を聞
    き、ナツと会って話を聞く。
    11月 ナツを実家から引き取って、島添大里グスクの東曲輪の佐敷ヌルの屋敷に
    移す。
    首里グスクで三つの婚礼。
    長男サグルーがマウシ(護佐丸)の妹マカトゥダルを妻に迎える。
    次男ジルムイ(尚忠)がサム(勝連按司後見役)の娘ユミを妻に迎える。
    マウシは苗代大親の娘マカマドゥを妻に迎える。
    三姉妹が明国に帰る。張三豊とシンシンは琉球に残る。
    島添大里グスクに行き、ナツの事でサハチを責め、ナツをサハチの側室にする
    事を認め、その代わりにヤマトゥ旅に行く事を許してもらう。
    12月 ナツがサハチの七男、ナナルーを産む。

1408年 1月 新年の儀式。36歳
    ミチがサスカサを継いで島添大里ヌルになり、サスカサは運玉森ヌルになる。
    次男のジルムイが島添大里之子を名乗り、マウシは山田之子を名乗り、シラー
    は久良波之子を名乗って、首里一番組のサムレーになる。
    娘たちの稽古初め。
    進貢船に乗って、マサンルーとマタルーが明国に行く。タブチも行く。
    シンゴが馬天浜に来て、クルーとサンダーがヤマトゥ旅から帰る。
    2月 首里グスクのお祭り。
    サハチがウニタキと一緒に浦添に行き、焼け落ちたままの浦添グスクを片付け
    て、當山親方を浦添按司にする事に決める。
    ヤマトゥ旅に備えて、ジクー禅師からヤマトゥ言葉を習う。
    ファイチと掛け合い、妻のヂャンウェイと子供たちの里帰りの許しを得る。
    3月 思紹が王妃、側室たち、侍女と城女を連れて久高島参詣を行ない、女子サ
    ムレーたちを率いて従う。新川森の裾野を過ぎた頃、敵の襲撃に遭い、警護を
    していた15人の兵が亡くなり、10数人が負傷する。
    張三豊が首里のサムレーたちに武当拳を教える事になる。
    浮島の「天使館」が完成する。
    4月 サハチが首里で丸太引きのお祭りをして、丸太の上で飛び跳ねる佐敷ヌル
    が話題になる。
    5月 サハチが張三豊とシンシン、ササとクルー夫婦を連れてハーリーに行き、
    シタルーから中山王の龍舟を出してくれと頼まれる。兼グスク按司(ンマム
    イ)が張三豊と出会えたのが嬉しくて島尻大里の城下まで付いてくる。
    馬天ヌルとヒューガとササ、佐敷ヌルとフカマヌル、チルー、ジクー禅師、張
    三豊とシンシン、女子サムレー10人を連れてシンゴの船に乗ってヤマトゥに行
    く。三星党のイーカチとシズも行く。
    トカラの宝島でササが台風が来ると予言して、島人たちに神様扱いされる。
    薩摩の坊津に着いて、一文字屋のお世話になる。
    6月 壱岐島で志佐壱岐守と再会し、シンゴの義兄の早田藤五郎と会う。
    博多に着いて、その賑わいに驚く。
    ジクー禅師が知り合いに会いに行くと言って、どこかに行く。
    博多を去る時、ヒューガの師匠の慈恩禅師を探しているという飯篠修理亮が対
    馬まで付いてくる。
    対馬の土寄浦に着いて「琉球館」で休んでいるとイトが娘のユキを連れてやっ
    て来る。
    7月 イトと女たちが操縦する船に乗って、船越に行き、早田左衛門太郎の息子
    の六郎次郎と会う。
    イトからサハチとの出会いとユキと六郎次郎の出会いを聞き、イトに船の操縦
    法を教えてほしいと頼む。
    チルーと女子サムレーたちと一緒にイトたちから船の操縦法を習う。
    張三豊とヒューガと修理亮、馬天ヌルとササ、シンシンとスズはイスケの船に
    乗って対馬一周の旅に出る。
    シンゴの妻ウメに頼まれ、佐敷ヌルとフカマヌルを土寄浦に送って、娘たちの
    指導をさせる。
    8月 イトの船に乗って壱岐島に行く。
    朝鮮から張三豊に会いに来たナナに剣術の指導をする。
    9月 イスケの船が船越に帰ってくる。
    10月 練習航海で朝鮮の富山浦(釜山)まで行く。
    対馬の紅葉の美しさに見とれる。
    11月 京都まで行ってきたジクー禅師が船越に来る。
    12月 雪を見て感動する。

1409年 1月 修理亮を連れて、対馬を発ち琉球に向かう。37歳
    ササが徳之島の異変に気づいて、徳之島には寄らずに琉球に帰る。
    馬天浜に着き、サハチと子供たちに迎えられる。
    島尻大里グスクの帰国祝いの宴で、サハチに旅の話をしようとしたのに、サハ
    チは酔い潰れてしまう。
    首里グスクに帰り、御内原で帰国祝いの宴を催しているとサハチが顔を出す。
    城下の屋敷でサハチと会い、旅の話をして、お土産の一節切を贈り、イトとユ
    キの贈り物を渡す。
    ヤマトゥ土産の白柄白鞘の刀を女子サムレーたちに贈る。
    去年、母が亡くなった事をサハチから聞いて伊波に帰る。
    進貢船に乗って、ヤグルーとクルーが明国に行く。タブチも行く。
    2月 首里グスクのお祭り。
    馬天ヌルがササとシンシンを連れて、「ティーダシルの石」を探す旅に出る。
    旅から帰ったササは赤い勾玉、シンシンは青い勾玉を身に付けている。
    島添大里グスクのお祭りが7年ぶりに復活する。
    3月 中山王思紹の久高島参詣。
    フカマヌルの娘の名前がウニチルだと知り、ウニタキの娘に違いないと気づ
    く。
    久高島参詣から帰り、ウニタキと会って確認し、妻のチルーに謝れと言う。
    閏3月 島尻大里グスクの婚礼に島添大里の若按司夫婦がサスカサと女子サムレ
    ーを連れて行ったという噂を聞いて驚き、島添大里グスクに行き、サハチを問
    い詰める。
    4月 首里の丸太引きのお祭り。
    浦添グスクが完成して、サハチと一緒に浦添按司の就任の儀式に参加する。
    佐敷グスクのお祭りで、フカマヌルの娘のウニチルがウニタキの娘だとわか
    り、チルーを説得するために佐敷グスクに行く。
    シンゴの船に乗って、三男イハチと浦添按司クサンルーがヤマトゥに行く。
    進貢船に乗って、サハチとウニタキとファイチがヤマトゥと朝鮮に行く。
    クルシ、ジクー禅師、張三豊、修理亮、ンマムイ、クグルー、ササ、シンシ
    ン、シズ、女子サムレーのクム、ハナ、アミーも一緒に行く。
    7月 三姉妹が浮島に来て、ファイチの家族が琉球に戻る。
    三姉妹から孔雀という綺麗な鳥を贈られる。
    佐敷ヌルと三姉妹を連れて久高島に行く。
    佐敷ヌルがフボーヌムイに籠もり、神様から英祖の宝刀を探せと言われる。
    佐敷ヌルがメイユーと一緒に英祖の宝刀を探し回り、越来で短刀を見つける。
    8月 進貢船が帰国する。
    9月 平田グスクのお祭りで佐敷ヌルが書いたお芝居「浦島之子」が上演され
    る。
    10月 馬天浜のお祭りで佐敷ヌルのお芝居「サミガー大主」が上演される。
    三姉妹が帰る。
    与那原グスクが完成する。
    11月 八重瀬按司のタブチが具志頭グスクを攻めて、按司を交代させる。
    12月 首里グスクの高楼が完成する。
    サハチたちがパレンバンの船を連れて無事に帰国する。
    ササがヤマトゥの娘ナナを連れて来る。
    サハチとウニタキを高楼に連れて行き、思紹と馬天ヌルと一緒に旅の話を聞
    き、サハチたちがヤマトゥの将軍様と会って取り引きをまとめてきたと言った
    ので驚く。
    会同館の帰国祝いの宴で、メイユーがあなたの側室になったとサハチに言う。

1410年 1月 新年の儀式。38歳
    進貢船がパレンバンの船を連れて明国に行く。長男サグルーがクグルーと一緒
    に乗って行く。
    シンゴが馬天浜に来て、イハチとクサンルーがヤマトゥ旅から帰る。
    2月 首里グスクのお祭りで龍天閣を開放し、佐敷ヌルのお芝居「察度」が演じ
    られる。
    八男タチを産む。
    ウニタキの配下のイーカチが女子サムレーのチニンチルーを妻に迎える。
    勝連の若按司が病死し、兄のサムが勝連按司になる。
    島添大里グスクのお祭り。お芝居は「サミガー大主」
    3月 久高島参詣に参加せずサハチと一緒に留守番をする。
    サミガー大主の次男のシタルーが宇座按司の娘マジニを妻に迎える。
    進貢船に乗って思紹が張三豊とクルーを連れて明国に行く。
    丸太引きのお祭り。
    サハチと一緒に首里グスクの西曲輪で京都での行列の下見をする。
    4月 佐敷グスクのお祭りで佐敷ヌルのお芝居「瓜太郎」をササたちが演じて大
    評判になる。
    シンゴの船に乗って、弟のムタと浦添按司の次男クジルーがヤマトゥに行く。
    ヤマトゥと朝鮮に行く交易船が船出する。ササたちが今年もヤマトゥに行く。
    5月 サハチと一緒にハーリーを見に豊見グスクに行き、ンマムイ夫婦と会う。
    6月 進貢船が帰国する。
    7月 三姉妹が浮島に来て、サハチの代わりに迎えに行く。
    メイファンが息子チョンチを連れて来て、父親はファイチだと気づく。
    島添大里グスクに行って、メイユーのために自分の部屋を片付ける。
    メイユーを連れて島添大里グスクに行き、皆にサハチの側室だと紹介する。
    9月 ウニタキの娘のミヨンがファイチの長男ファイテに嫁ぐ。
    10月 馬天浜のお祭りの翌日、三姉妹が帰る。
    進貢船に乗って、ファイテとジルークが留学のために明国に行く。
    島尻大里グスクで行なわれた山南王の三男グルムイと山北王の長女マサキの婚
    礼の後、山南王の刺客に襲撃されたンマムイが、家族と家臣を連れて新グスク
    に逃げてくる。
    進貢船が帰国して、思紹と張三豊が無事に帰国する。
    思紹の側室たちを連れて浮島に行き、思紹と張三豊を出迎える。
    11月 マウシの長女マミーが首里グスクの御内原で生まれる。
    山北王に攻められて伊平屋島の人たちが首里に逃げてくる。
    伊平屋島を取り戻すために思紹が兵を送る。
    12月 サハチとウニタキも伊平屋島に行く。
    ヤマトゥに行った交易船が帰国し、修理亮が慈恩禅師と二階堂右馬助を連れて
    来る。

1411年 1月 新年の儀式。39歳
    慈恩禅師が修理亮と右馬助を連れて、琉球を知るために旅に出る。
    ササが馬天ヌルと佐敷ヌルとサスカサをセーファウタキに連れて行き、豊玉姫
    と会わせる。
    進貢船が船出。程復が正使を務めて故郷に帰り、マウシが護衛のサムレーとし
    て明国に行く。
    2月 シンゴが馬天浜に来て、ムタとクジルーがヤマトゥ旅から帰る。
    慈恩禅師が旅から帰り、聾唖の少女(カミー)を連れて来る。
    首里グスクのお祭り。お芝居は「瓜太郎」
    ウニタキが与論島に行く。
    島添大里グスクのお祭り。佐敷ヌルのお芝居は「酒呑童子
    3月 思紹の久高島参詣。
    ササが久高島の神様から舜天の誤解を解き、舜天の父親の事を調べてくれと頼
    まれる。
    勝連若按司の婚礼。
    進貢船が帰国。副使のタブチ、米須按司、玻名グスク按司が帰国する。
    4月 サグルーの長男が誕生して、サハチと名付けられる。
    今年2度目の進貢船が船出する。クグルーと馬天浜のシタルーが明国に行く。
    三男イハチが具志頭按司の娘チミーを妻に迎える。
    南風原にンマムイの新しいグスクが完成して兼グスクと名付ける。
    5月 思紹が伊平屋島伊是名島を守るために兵を送る。与論島にも兵を送る。
    サハチがササたちを連れて与論島に行く。
    交易船に乗ってサスカサがササたちと一緒にヤマトゥに行く。
    ンマムイが思紹の書状を持って今帰仁に行き、中山王と山北王の同盟を決めて
    帰る。
    山南王のシタルーが島添大里グスクに行きサハチと会い、山南王と中山王の同
    盟が決まり、三王同盟になる。
    6月 進貢船が帰国。王茂が国相になり、マウシが無事に帰る。
    山南王のシタルーから贈られた側室ハルが島添大里グスクに来る。
    シタルーから頼まれたと言って石屋のクムンが島添大里グスクに来る。
    7月 サハチがチューマチのためにミーグスク築き始める。
    クルーも手登根グスクを築き始める。
    三姉妹の船が鉄炮と火薬を持ってくる。
    島添大里グスクにハルがいるので、メイユーは首里の屋敷に滞在する。
    8月 メイユーたちが与那原に行き、張三豊の一か月の修行を始める。
    進貢船、帰国。クグルーとシタルーが無事に帰る。
    9月 サハチがナツと子供たちを連れて津堅島に行く。
    今年3度目の進貢船が船出する。
    10月 馬天浜のお祭りの翌日、三姉妹が帰る。
    首里大聖寺が完成する。住職はソウゲン禅師。
    11月 慈恩禅師が越来ヌルと島添大里城下のソウゲンの屋敷で暮らし子供たちに
    読み書きを教える。
    今年4度目の進貢船が船出する。正使はタブチ。
    12月 ヤマトゥに行った交易船がジャワの船を連れて帰る。
    女子サムレーたちを連れて浮島に行き、久米村から天使館に料理を運ぶのを手
    伝う。
    奥間のサタルーが国頭按司の材木が運んで来て、首里グスクに来る。

1412年 1月 新年の儀式。40歳
    進貢船が帰国。サングルミーが新しい永楽銭を持ってくる。
    早田左衛門太郎がイトとユキとミナミを連れて琉球に来る。
    2月 首里グスクのお祭り。佐敷ヌルのお芝居は「鎮西八郎為朝」
    四男のチューマチが攀安知の次女マナビーを妻に迎え、首里グスクで盛大な婚
    礼が行なわれる。
    進貢船が船出。
    クマヌが隠居して、弟のムタが中グスク按司になる。
    クマヌが奥さんを連れて首里グスクに来る。
    クマヌ夫婦を連れて島添大里グスクのお祭りに行く。
    仲尾大主と山北王の兵50人が浮島に来て、ミーグスクに入る。
    3月 思紹の久高島参詣。イトたちも一緒に行く。
    進貢船が帰国。
    クマヌが亡くなる。
    志慶真の長老が亡くなり、チューマチ夫婦がンマムイと一緒に今帰仁に行く。
    4月 ジルムイの長女、マチルギが生まれ、サハチがクマヌの死から立ち直る。
    佐敷ヌルがササたちを連れて安須森に行き、安須森の封印を解く。
    カミーがしゃべれるようになり、馬天ヌルにヌルの指導を頼む。
    5月 早田左衛門太郎とイトたちが馬天浜から対馬に帰る。
    シングルーとウニタルが奥間のサタルーと一緒にヤマトゥに行く。
    交易船に乗って佐敷ヌルがササたちと一緒にヤマトゥに行く。
    馬天ヌルが麦屋ヌルとカミー、奥間大親を連れてヤンバルのウタキ巡りの旅に
    出る。
    6月 旅から帰って来た馬天ヌルと一緒に奥間ヌルが首里に来る。
    奥間ヌルから娘の事を聞いて、父親はサハチに違いないと悟り、サハチを責め
    ようと思ったが、サタルーにウナイ神が必要だったのだと気づく。
    奥間ヌル、麦屋ヌル、浦添ヌル、東松田の若ヌル、カミーが張三豊のもとで一
    か月の修行をする。
    7月 三姉妹の船が来て、リンジェンフォンの配下だったソンウェイが一緒に来
    る。
    メイファンと息子のチョンチを連れて島添大里グスクに行き、チョンチを子供
    たちと一緒に遊ばせる。
    大きな台風が来て、与那原に被害が出る。
    女子サムレーたちを率いて与那原に行き、避難民たちを助ける。
    ヒューガに頼んで、奥間ヌルと東松田の若ヌルを送ってもらう。
    8月 島添大里グスクでサスカサを中心に十五夜の宴が行なわれる。
    ナツがサハチの五女マカマドゥを産む。
    首里グスクの北曲輪の石垣が完成し、南側に南御門ができる。
    10月 馬天浜のお祭りの翌日、三姉妹が帰る。
    進貢船が船出する。
    11月 進貢船が船出。正使はタブチ。3人の官生を国子監に送る。
    山南王の刺客が島添大里グスクを襲撃するが、ユーナのお陰でサハチは助か
    る。
    ユーナが山南王の間者だった事に驚き、もっとよく調べるべきだったと後悔す
    る。
    サハチがアミーとユーナの姉妹を慶良間の島に送る。
    12月 ヤマトゥに行った交易船がパレンバンの船を連れて帰国する。
    女子サムレーたちを連れて浮島に行き「天使館」の歓迎の宴の準備を手伝う。
    パレンバンの通事ワカサを連れて首里に戻り「会同館」の帰国祝いの宴に顔を
    出す。

1413年 1月 新年の儀式。41歳
    首里に報恩寺が完成する。住職は南泉禅師。
    シンゴがマツとトラを連れて馬天浜に来て、サハチが再会を喜ぶ。
    佐敷ヌルとササたちが無事に帰る。
    2月 進貢船が船出。パレンバンの船を明国まで連れて行く。
    首里グスクのお祭り。お芝居はハルの「かぐや姫」、旅芸人の「舜天」
    サハチが一節切を吹きながらスサノオの声を聞き、ササから神人になったと言
    われる。
    辰阿弥の鉦と福寿坊の太鼓で、みんなで念仏踊りを踊る。
    佐敷ヌルがササたちと一緒にヤンバルに旅立ち、マツとトラ、福寿坊と辰阿弥
    も同行する。
    島添大里グスクのお祭り。お芝居は「瓜太郎」、旅芸人の「舜天」
    3月 思紹の久高島参詣。
    4月 ファイチの娘ファイリンが佐敷大親の長男シングルーに嫁ぐ。
    サハチがシンゴ、マツ、トラを連れてヒューガの船で慶良間の島に行く。
    去年の10月と11月に送った中山王の進貢船が一緒に帰国する。
    5月 シンゴ、マツとトラが対馬に帰る。
    五男のマグルーと平田大親の長男サングルー、シビーの兄クレーがヤマトゥに
    行く。
    交易船に乗って浦添ヌル、福寿坊がササたちと一緒にヤマトゥに行く。
    マグルーとンマムイの長女マウミとの婚約が決まる。
    6月 手登根グスクのお祭りで、佐敷ヌルの新作「小松の中将様」が初演。
    7月 ヌルたちの安須森参詣が行なわれる。
    首里大聖寺で「盂蘭盆会」が行なわれ、念仏踊りを盛大にやる。
    クマヌの孫娘マナミーが米須の若按司マルクに嫁ぐ。
    三姉妹の船とパレンバンの船が一緒に来る。
    メイユーは6月に女の子ロンジェン(龍剣)を産み、琉球には来ない。
    8月 ジャワの船が来る。
    首里と島添大里でお月見の宴が催され、首里の宴に参加する。
    9月 進貢船が帰国。
    進貢船が船出し、四男チューマチと浦添按司の次男クジルーが明国に行く。
    10月 馬天浜のお祭り。シーハイイェン、スヒター、リェンリーたちの「瓜太
    郎」が演じられる。
    三姉妹、帰る。パレンバンの船もジャワの船も一緒に帰る。
    タブチの四男チヌムイが姉の若ヌルと一緒に山南王シタルーを殺して母の敵を
    討つ。
    サハチから山南王の死を聞いて驚き、思紹、馬天ヌル、苗代大親と今後の対策
    を練る。
    ウニタキと奥間大親が来て加わり、奥間大親から山南王妃が職人たちを大切に
    していたと聞き、見習わなければならないと思う。
    思紹のもとへ山南王妃とタブチの書状が届き、共に介入するなと書いてある。
    タブチが東方の按司たちに長嶺グスクを攻めてくれと依頼してくる。
    豊見グスクで山南王の葬儀が行なわれ、手登根大親の妻、ウミトゥクが行く。
    豊見グスク按司(タルムイ)の兵が照屋グスク、糸満グスク、大グスクを攻
    め、タブチの兵が阿波根グスクと保栄茂グスクを攻め、東方の按司たちも長嶺
    グスクを攻める。
    11月 タブチが山南王になるのを諦めて島尻大里グスクから出て行き、山南王妃
    の兄の摩文仁が山南王になる。
    思紹が幹部会議を開いて、反乱を起こした東方の按司たちを東方の按司たちが
    退治するという形にして、八重瀬グスク、具志頭グスク、玻名グスク、米須グ
    スク、山グスク、ナーグスクを攻め取ろうと決める。
    東方の按司たちが八重瀬グスクを攻め、降参するはずだった八重瀬按司が、父
    親とチヌムイを助けるために自分が犠牲となり、屋敷に火を付けて戦死する。
    思紹がタブチの娘婿のマタルーを八重瀬按司にして、サグルーを与那原大親
    任命する。
    サハチと一緒に具志頭グスクを攻め寄せ、弟子のナカーと話し、長老の許しが
    出て、イハチが具志頭按司になる事に決まる。
    ナカーと一緒に具志頭按司の家臣たちの身元を調べる。
    ヤマトゥに行った交易船が一月早く帰って来て、マグルーがマウミとの再会を
    喜ぶ。
    12月 サハチが東方の按司たちを率いて玻名グスクを攻める。

1414年 1月 新年の儀式。42歳
    ササが八重瀬のチチーと手登根のミミと兼グスクのマサキと平田のウミをヌル
    にするための指導を始める。
    佐敷ヌルがセーファウタキで儀式を行なって、安須森ヌルに就任する。
    思紹が手登根グスクに行き、前山南王妃と会い、中山王の介入の許可を得る。
    首里グスクに中部の按司たちが集まり、米須グスク、山グスク、喜屋武グス
    ク、波平グスクを攻め取るために出陣する。
    思紹はファイチと一緒に八重瀬グスクを本陣にして指揮を執る。
    シンゴが早田六郎次郎と愛洲次郎を連れて馬天浜に来て、ササが愛洲次郎をマ
    レビト神として出迎える。
    2月 首里グスクのお祭り。お芝居は安須森ヌルの新作「豊玉姫
    ササたちが愛洲次郎たちと六郎次郎たちを連れてウタキ巡りの旅に出る。
    サハチが東方の按司たちと玻名グスクを攻め落とす。
    思紹が奥間大親を玻名グスク按司に任命する。
    島添大里グスクのお祭り。お芝居はハルとシビーの初作「ウナヂャラ」
    3月 山南王と山北王の兵に攻められて島尻大里グスクが落城し、摩文仁が戦死
    する。
    島尻大里グスクで他魯毎の山南王就任の儀式が行なわれる。
    山グスクが落城して、勝連若按司が戦死する。
    サハチと一緒に勝連グスクに行くが、若按司の死に強い衝撃を受けたサムを慰
    める言葉が見つからない。
    サグルーが山グスク大親になり、マウシ、ジルムイ、シラーを連れて山グスク
    に移る。
    4月 一月遅れの久高島参詣が行なわれ、小渡ヌルが久高ヌルを継ぐ。
    張三豊が運玉森ヌルを連れて山グスクに移り、ササが運玉森ヌルを継ぐ。
    5月 サハチがササたちと一緒に早田六郎次郎と愛洲次郎を連れて慶良間の島に
    行く。
    進貢船が帰国。チューマチとクジルーが無事に帰る。
    シンゴと早田六郎次郎が対馬に帰り、佐敷大親の次男ヤキチ、中グスク按司
    長男マジルーがヤマトゥに行く。ヤマトゥに行く交易船も船出する。
    愛洲次郎はササと一緒に南の島を探しに行くため帰らない。
    首里慈恩寺が完成する。住職は慈恩禅師。
    6月 進貢船が船出する。
    サハチとウニタキとファイチが安須森ヌルとササたちと一緒に久米島に行く。
    7月 ヌルたちの安須森参詣が行なわれる。
    チューマチの妻、マナビーが首里グスクの御内原で娘チルギガニを産む。
    三姉妹の船が、パレンバンの船とジャワの船と一緒に来る。
    ソンウェイが鉄炮付きの武装船を慶良間の島に持ってくる。
    女子サムレー、思紹の側室たち、侍女たちを連れて浮島に行き、歓迎の宴の準
    備を手伝う。
    ウニタキが山北王の軍師リュウインを首里に連れて来る。
    8月 首里グスクで十五夜の宴。
    旅芸人たちが慶良間の島に行き、ササたち、シーハイイェンたち、スヒターた
    ち、リェンリーたちも一緒に行く。
    具志頭按司イハチの長男、マハチが生まれる。
    9月 首里グスクの御内原にいた八男タチを島添大里グスクに連れて行き、他魯
    毎の長男と婚約している四女マカトゥダルを御内原に連れて来る。
    ササたちを乗せた愛洲次郎の船がサシバを追って、ミャーク(宮古島)を目指
    して浮島を船出する。
    10月 首里の会同館で、三姉妹、パレンバン、ジャワの人たちの送別の宴が催さ
    れる。
    首里の遊女屋「宇久真」で張三豊と山グスクヌルの送別の宴が催される。
    馬天浜のお祭りに張三豊の弟子たちが集まり、盛大な張三豊の送別の宴が催さ
    れる。
    張三豊が山グスクヌルと右馬助を連れて、三姉妹の船に乗って琉球を去る。
    パレンバンの船とジャワの船も一緒に帰る。
    船を見送った後、女子サムレーたちを連れて若狭町の遊女屋を見回り、「松風
    楼」の女将と会う。
    11月 女子サムレーの補充のために慶良間の島に行き、アミーが産んだ娘の父親
    がサハチだと聞いて驚き、首里に帰るとサハチを問い詰める。サハチの説明に
    納得するが、アミーの相手は誰なのかしらと首を傾げる。
    12月 今帰仁から研ぎ師ミヌキチの次男のジルキチが来て、サハチが島添大里の
    研ぎ師に迎える。
    山北王の若按司ミンが婚約者のママチーを連れて、島尻大里グスクに来て歓迎
    され、ミンは山南王の世子となる。
    進貢船が帰国し、クグルーとシタルー、マグルーとウニタル、サムレー大将の
    苗代之子と飯篠修理亮も無事に帰国する。
    交易船が帰って来ないので馬天ヌルに相談すると、真玉添姫が様子を見にヤマ
    トゥに行ってくれたという。

1415年 1月 新年の儀式。43歳
    今帰仁からリュウインが来て、山北王の正使として中山王の進貢船に乗って行
    く。本部のテーラーも山北王のサムレー大将としてリュウインと一緒に10年振
    りに明国に行く。
    ヤマトゥに行った交易船が帰国。
    シンゴと早田六郎次郎の船も馬天浜に着く。
    佐敷大親の次男ヤキチ、中グスク按司の長男マジルー、シビーの兄クレーが帰
    国する。
    2月 首里グスクのお祭り。お芝居はハルとシビーの新作「ササと御台所様」
    サハチの次女マチルーがウニタキの長男ウニタルに嫁ぎ、ンマムイの長女マウ
    ミがサハチの五男マグルーに嫁ぐ。
    ウニタル夫婦、マグルー夫婦、シングルー夫婦が「まるずや」巡りの旅に出
    る。
    旅から帰ったマグルーとマチルーに会うため島添大里グスクのお祭りに行く。
    マグルーが山北王から渡された書状を持って首里に帰る。
    3月 ウニタキが今帰仁のお祭りに参加するため旅芸人たちを連れて行く。
    思紹の久高島参詣。
    丸太引きのお祭りでシンシンの代わりを務めたファイリンが優勝する。
    5月 ナツがサハチの七女、ハナを産む。
    島尻大里グスクで初めてのお祭りが行なわれ、お祭りに行ったサハチが兼グス
    クの女子サムレーの隊長フニを首里に連れて来て再会を喜ぶ。
    シンゴと早田六郎次郎が対馬に帰り、苗代之子の長男サジルー、ウニタキの次
    男マサンルーがクレーと一緒にヤマトゥに行く。
    ヤマトゥに行く交易船が船出し、タミーを心配して越来ヌルが今年も行き、ト
    ゥイとナーサがマアサと4人の女子サムレーを連れて行く。
    サハチが世子尚巴志の名前で送る進貢船が船出し、平田のサングルー、中グス
    ク按司の長男のマジルー、佐敷のシングルーとヤキチの兄弟が唐旅に出る。
    首里の武術道場で武科挙が行なわれる。
    ササたちがミャークの船とトンドの船を連れて帰国する。
    ドゥナン島のナーシルが父親の苗代大親と会う。
    6月 ササたちと安須森ヌルがアンアンたちと南の島のヌルたちを連れて久高島
    に行く。
    玻名グスクヌルに連れられて奥間ヌルの娘ミワが島添大里グスクに来て、サハ
    チの事をお父さんと呼んで騒ぎになり、島添大里グスクに行き、刀を振り回し
    てサハチを追うお芝居をする。
    ササたちが首里グスクに連れて来たミワと会う。
    慈恩寺の隣の空き地に女子サムレーたちの武術道場を造り始める。
    愛洲ジルーの船に乗ってササたちが瀬織津姫に会うためにヤマトゥに行く。
    フカマヌルの娘のウニチル、カミー、奥間のミワ、ヤタルー師匠と喜屋武ヌ
    ル、飯篠修理亮と浦添ヌルのカナも一緒に行く。
    7月 ヌルたちの安須森参詣。南の島のヌルたちもアンアンたちも参加する。
    パレンバンの船とジャワの船が来て、張三豊が三姉妹と一緒にムラカに行った
    と知らせる。
    冊封使の船が2隻、浮島に来て、山南王の重臣たちと久米村の役人たちに迎え
    られて天使館に入る。
    島添大里グスクに永楽帝の娘のリーポー姫が来て、サハチと会う。
    8月 島尻大里グスクで他魯毎冊封の儀式と冊封の宴が行なわれる。
    リーポー姫が王女たちと一緒に首里グスクに来て龍天閣で思紹と会う。
    首里グスクで冊封使を迎えて中秋の宴が催される。
    9月 首里グスクで冊封使を招待して重陽の宴が行なわれる。
    浮島の那覇館で南の島の人たちの送別の宴が催される。
    ミャークの船が帰国する。
    ミャークの船を見送り、若狭町の遊女屋「松風楼」の女将とお茶を飲みながら
    世間話を楽しむ。
    リーポー姫たち、シーハイイェンたち、スヒターたち、アンアンたち、山北王
    に会うためにヒューガの船に乗って名護に向かう。
    進貢船が帰国して、正使の南風原大親から山北王の正使リュウインが永楽帝
    仕える事になり帰れなくなった事を聞く。
    10月 王女たちが油屋の船に乗って、無事に浮島に帰ってくる。
    馬天浜で張三豊を偲ぶお祭りが行なわれ、パレンバン、ジャワ、トンドの人た
    ちの送別の宴も兼ね、大勢の人たちが浜辺に集まって酒盛りを楽しむ。
    首里グスクで南蛮の使者たちを招待して送別の宴を催す。
    パレンバン、ジャワ、トンドの船が帰る。
    冊封使の船に乗ってリーポー姫たちが帰る。
    冊封使の船と一緒に、サングルミーを正使とした中山王の進貢船も船出する。
    首里の城下の入り口に完成したジクー寺で、中山王の幹部たちが集まり、来年
    の今帰仁攻めの相談をする。
    今帰仁を攻めたらマナビーとマウミが悲しむと言う。
    琉球を統一するためには山北王は倒さなければならないと思紹は言い、4月の
    予定で準備をしておこうと言う。
    11月 サハチが油屋の娘のユラを連れて島添大里グスクに帰る。
    12月 中山王の進貢船が帰国し、国子監に留学していたファイテとジルークが帰
    る。

1416年 1月 新年の儀式。44歳
    首里グスクの龍天閣で身内だけのお祝いの宴が開かれ、集まった幹部たちは今
    帰仁攻めの作戦を練る。
    ファイテとミヨン、ジルークとミカが琉球を知るためにウニタルとマチルーを
    連れて旅に出る。
    サハチが首里に来て山北王が奥間村を焼き払った事を知らせ、「まるずや」の
    裏の屋敷で幹部会議を開く。
    ウニタキが奥間大親と一緒に奥間に向かう。
    ヤマトゥに行った交易船が、李芸が乗っている朝鮮船とササたちが乗っている
    愛洲次郎の船を連れて浮島に帰る。
    シンゴと早田六郎次郎の船も馬天浜に着く。
    女子サムレーを連れて浮島の那覇館に行き、李芸たちの歓迎の宴の準備をす
    る。
    「松風楼」の女将に頼んで遊女たちを呼ぶ。
    サハチが来て、李芸と早田五郎左衛門と会う。
    安須森ヌルがササにシジマの事を話すと、アキシノの声が聞こえ、アキシノか
    ら、志慶真ヌルの寿命がもうすぐ尽きるので、その後、シジマが志慶真ヌルを
    継げばいいと言われる。
    サハチがアキシノに、中山王が山北王を滅ぼしても大丈夫かと聞くと、マチル
    ギはわたしの子孫だから、マチルギの息子が今帰仁按司を継げば何の問題もな
    いと言ったので驚く。
    サハチに出会う前、『あなたの息子が今帰仁按司を継ぐのよ』と言うアキシノ
    の声を聞いたのを思い出し、空を見上げて両手を合わせる。
    サハチと一緒に朝鮮の使者たちの行進に加わり、沿道に集まって来た人たちに
    騒がれる。
    首里の「まるずや」の裏の屋敷で4度目の幹部会議が開かれ、ササとサタルー
    も加わる。
    ウニタキから、クーイの若ヌルの母親が従姉だと聞いて驚く。
    奥間のためにも早い内に今帰仁を攻めたいと思紹は言うが、安須森ヌルはユラ
    のために今帰仁のお祭りはやらせてあげたいと言い、ヒューガも3月ではまだ
    船が出せないかもしれないと言うので、出陣は4月1日に決まる。
    2月 首里グスクのお祭り。お芝居はハルとシビーの新作「千代松」と旅芸人の
    「ウナヂャラ」
    「千代松」を観て感激した旅芸人たちは、今帰仁のお祭りに「千代松」を演じ
    ようと張り切る。
    浦添御殿で5度目の幹部会議が開かれ、真喜屋之子の活躍によって国頭按
    司、羽地按司、名護按司の山北王からの離反が決まり、名護の松堂、国頭の喜
    如嘉の長老、羽地の我部祖河の長老が夫婦連れで、各按司の書状を持って、
    「まるずや」の船に乗って来るとウニタキが言う。
    山北王を倒したあとの今帰仁按司は、名護按司と国頭按司は千代松の血を引い
    ている者になってほしいと言い、羽地按司は、帕尼芝の血を引いた者も按司
    として置いてほしいと言っているという。
    チューマチ夫婦を今帰仁に送るのが一番いいとファイチが言って、皆が賛成す
    る。
    3人の長老は人質として戦が終わるまで南部にいて、恩納按司と金武按司の人
    質も真喜屋之子と奥間大親が連れて来るとウニタキが言う。
    浦添グスクでジルークとミカの婚礼が行なわれ、サハチと一緒に参加する。
    平田グスクで平田按司の長男サングルーと垣花按司の長女マフイの婚礼が行な
    われ、サハチと一緒に平田に行って祝福する。
    ヤンバルの長老たちがウニタキに連れられて島添大里グスクに来て、サハチが
    歓迎する。
    3月 思紹の書状が内密に、浦添按司、北谷按司、中グスク按司、越来按司、勝
    連按司、安慶名按司、伊波按司、山田按司に届けられ、密かに戦の準備を始め
    る。
    思紹の久高島参詣。安須森ヌル、ササたちも若ヌルたちを連れて参加する。
    ササたちがシジマを連れて、ヤンバルに向かう。
    ヤンバルから帰って来たササたちから、シジマの志慶真ヌル就任と、屋嘉比の
    お婆の死と、マジムン退治の事を聞く。
    ササが妊娠している事に気づき、馬天ヌルが喜ぶ。
    クマヌの命日に中グスクのお祭りが行なわれる。お芝居は「瓜太郎」と旅芸人
    の「千代松」
    中部の按司たちがお忍びで中グスクに集まり、思紹とサハチから詳しい説明を
    聞く。
    旅芸人たちが今帰仁のお祭りに参加するため今帰仁に向かう。
    首里の丸太引きのお祭りで8年ぶりに佐敷が優勝する。
    サハチが思紹から総大将を務めろと言われて引き受ける。
    今帰仁のお祭りの翌日に思紹は山南王と東方の按司たちに今帰仁攻めを伝え
    る。
    ミーグスクに行きマナビーに中山王の今帰仁攻めを伝える。マナビーは泣きな
    がらも、わたしはもう中山王の孫だと思って下さいと言ったのでホッとする。
    兼グスクに行きマハニに中山王の今帰仁攻めを伝える。ヤンバルの按司たちに
    見限られた兄は、山北王の資格はないと理解してくれる。
    女子サムレーたちを引き連れて出陣するつもりでいたが、マナビーやマハニの
    事を思って出陣を取りやめ、思紹と馬天ヌルと一緒に首里グスクを守る事にす
    る。
    思紹が正式に各按司たちに出陣命令を出す。
    サハチがサスカサ、シンシン、ナナを連れて出陣するために首里に来る。
    妊娠しているササは玻名グスクヌルと一緒に若ヌルたちを連れて島添大里グス
    クに入る。
    4月 首里グスクで出陣の儀式を行ない、サハチが総大将として出陣する。
    マナビーが心配になって島添大里のミーグスクに行き、島添大里グスクの安須
    森ヌルの屋敷に顔を出すとシンシンとナナと東松田の若ヌルがササと一緒にい
    たので驚く。
    ササからアキシノの霊石の事を聞き、ササが今帰仁に行くと言うのを止める。
    ササから瀬織津姫の勾玉を渡されて恐る恐る首に掛け、何事も起こらなかった
    ので、アキシノを守るために今帰仁に行く決心をする。
    シンシンから兄のサムの戦死を聞いて驚き、サムの娘の若ヌルと一緒に悲し
    む。
    ササのために用意してあった白い鎧を身に着けて、シンシン、ナナ、東松田の
    若ヌルと一緒に今帰仁に向かう。
    今帰仁に着いてクボーヌムイに行き、志慶真ヌルと会い、アキシノに挨拶をし
    ていると、アキシノの悲鳴が聞こえ、その後、声が聞こえなくなる。
    大雨の降る中、志慶真村の志慶真ヌルの屋敷に行き、ヌルたちを連れて、志慶
    真曲輪から二の曲輪に攻め込む。
    真っ二つにされた霊石の前で、神様の言う通りに祝詞を唱えると、雷が霊石に
    落ちて、地が揺れて物凄い音がしたかと思うと、割れていた霊石がピタリと合
    わさってくっつく。
    安須森ヌルが声を掛けると、「マチルギ、ありがとう」というアキシノの声が
    聞こえたのでホッとして、瀬織津姫の勾玉を両掌に載せて、瀬織津姫にお礼を
    言う。
    サハチが来てマチルギがいるのに驚き、サスカサが説明する。
    安須森ヌルと奥間ヌルと一緒に一の曲輪の御殿に行くとサハチがいて、サハチ
    と一緒に御内原に行き、マナビーの母の山北王妃と会う。
    今帰仁ヌルと勢理客ヌルとクーイの若ヌルの遺体をクボーヌムイに運んで埋葬
    する。
    志慶真ヌル、屋嘉比ヌル、東松田の若ヌルと一緒にマジムン退治をして、かつ
    て、滅ぼされてマジムンとなって彷徨っている歴代の今帰仁按司の一族たちを
    封印する。
    戦で流れた多くの血を洗い流すかのように大雨が降り、稲妻が走って、雷鳴が
    鳴り響き、風も強くなり、ようやく雨がやんだかと思うと、静かに雪が降って
    くる。
    マジムン退治が終わったあとも雪は静かに降り続き、サハチと一緒に一の曲輪
    の御殿の二階に上がって雪景色を眺める。
    真っ二つにされた霊石の前でお祈りした時に聞こえた声は豊玉姫だったとサハ
    チに言い、サハチと一緒に南の方に向かって両手を合わせる。
    今帰仁を再建するために、このままここに残るとサハチに言うと、見事な城下
    を造ってくれとサハチは言う。

ヂャンメイユー(張美玉)の略歴(1376-1416)

1348年 方国珍が浙江で反乱を起こす。

1351年 白蓮教徒の集団が各地で反乱を起こし、紅巾の乱が勃発。

1353年 祖父、張士誠が挙兵し、泰州を占領する。

1354年 張士誠が誠王と称す。

1356年 張士誠が平江路(蘇州)を占領して隆平府と改め、国都に定める。
    その頃、応天府を占領した朱元璋は長江下流の一大勢力となり、長江上流では
    陳友諒が大漢国をうち立てる。

1359年 張士誠が杭州の城壁を築く。

1363年 張士誠が紅巾軍の劉福通を倒し、元朝から離反して呉王と称す。
    7月 朱元璋鄱陽湖の戦いで陳友諒を倒す。

1366年 朱元璋の大軍が張士誠の本拠地、隆平府を包囲する。

1367年 9月 張士誠が朱元璋に敗れ、戦死する。
    父張汝謙(ヂャンルーチェン、張士誠の三男)が舟山に逃げ、倭寇と結んで
    海賊となる。

1368年 1月 朱元璋が応天府(南京)で即位し、明を建国する。
    蘭秀山の乱。舟山の海賊が官軍に攻められ離散する。父は済州島に逃げる。

1369年 父が海賊の娘を妻に迎える。
    夏 サグルー(思紹)が早田五郎左衛門と一緒に済州島に来る。

1371年 長兄の張毅鳴(ヂャンイーミン)が済州島で生まれる。

1372年 高麗の使者が明国への貢馬を獲得するため済州島に行くが、島民の反乱により
    島に上陸できず。
    倭寇200艘が温州、福建を襲撃。
    明国の海賊、鐘福善、李夫人等が倭寇と提携する。
    博多から逃げて来た張阿馬(ヂャンアーマー)がトンドに来る。

1373年 次兄の張毅狼(ヂャンイーラン)が済州島で生まれる。
    ターカウ(台湾の高雄)を拠点としていた伯父の張汝厚(ヂャンルーホー、張
    士誠の次男)と林福がチャンパ軍に撃破され戦死する。

1374年 洪武帝朱元璋)が高麗に済州馬2000頭を要求する。高麗は300頭を献じる。
    洪武帝泉州・明州・広州の市舶司を閉鎖し、民間による交易や往来を禁止す
    る。
    姉の張美玲 (ヂャンメイリン) が済州島で生まれる。

1375年 済州島で反乱が起こる。
    高麗の崔瑩が戦艦340隻、25000の大軍で済州島を平定する。
    倭寇200余艘が済州島を攻める。
    父が家族を連れて済州島から逃げ、舟山に戻る。
    三兄の張毅翔(ヂャンイーシャン)が生まれる。

1376年 舟山で張汝謙の二女として生まれる。1歳。
    トンド王が張阿馬にそそのかされた弟に殺され、弟が五代目トンド王になる。
    殺された王の次男、張仁弦(ヂャンレンシェン)が逃げて山中に隠れる。

1377年 弟の張毅文(ヂャンイーウェン)が舟山で生まれる。2歳

    マジャパイト王国パレンバンに兵を送り、シュリーヴィジャヤ王国を滅亡さ
    せる。

1378年 張阿馬がターカウに土塁に囲まれた唐人町を造る。3歳

1379年 妹の張美帆(ヂャンメイファン)が舟山で生まれる。4歳

1380年 8月 済州島倭寇500隻、高麗の鎮浦口に入り、隊を分けて岸に登り州都に散
    入する。高麗の守備兵、大砲で倭船を焼く。

1384年 官軍に攻撃されて、舟山から福州に移る。9歳

1385年 福州の中洲に屋敷を建てて、そこで暮らす。10歳
    トンド王の次男で張阿馬の娘婿、張松宣(ヂャンソンシェン)が太守として
    ターカウに来て唐人町を支配する。

1387年 黄敬を師として武当拳の修行を始める。12歳
    7月 倭寇(早田三郎左衛門)が台州を襲撃する。

1390年 姉のメイリン杭州の海賊の息子に嫁ぐ。15歳

1391年 張阿馬が明国で討ち取られる。16歳

1392年 広州の海賊、楊暁威(ヤンシャオウェイ)の長男、楊樹(ヤンシュ)に嫁ぐ。
    側室が3人もいる臆病者の陽樹を好きになれないが、父のために我慢する。

1393年 父が屋敷を福州の街の近くに移す。18歳

1395年 妹のメイファンが温州の海賊の息子に嫁ぐ。20歳
    義父の楊暁威が陳祖義(チェンズーイー)を広州から追い出す。

1396年 父が林剣峰(リンジェンフォン)と対立する。21歳
    広州の海賊、梁道明(リャンダオミン)がパレンバンに行く。
    パラメスワラがムラカ(マラッカ)を建国。

1397年 メイファンの夫が戦死して、メイファンは父の元へ戻り海賊となる。22歳
    梁道明がパレンバンの国王になる。
    12月 義父の楊暁威と一緒にパレンバンに行く。

1398年 2月 パレンバンに着き、徐鳴軍(シュミンジュン)から武当拳の指導を受け
    る。
23歳
    5月 洪武帝が亡くなる。
    7月 義父の楊暁威と一緒にパレンバンの商品を持ってターカウに行く。
    太守の横暴に驚き、慶真和尚と会い、太守の事を聞く。
    12月 ターカウからトンドに行く。
    山の砦に行き、四代目王の息子、張仁弦と会う。

1399年 5月 トンドから広州に帰る。24歳
    父、張汝謙が劉瑛(リュウイン)を乗せて琉球の運天泊に行く。
    7月 燕王(永楽帝)が北平で挙兵する。
    12月 楊樹と一緒にパレンバンに行く。

1400年 2月 パレンバンに着き、徐鳴軍から武当拳の指導を受ける。25歳
    7月 楊樹と一緒にパレンバンの商品を持ってターカウに行く。
    太守に側室を贈る。
    12月 ターカウからトンドに行く。
    山の砦に行き、張仁弦と会う。

1401年 5月 トンドから広州に帰る。26歳
    長兄の張毅鳴(ヂャンイーミン)が琉球の運天泊に行く。
    メイファンが林剣峰の長男、林正輪(リンジョンルン)と密貿易船で琉球
    駆け落ちする。
    6月 五代目トンド王、死す。長男、張松迅(ヂャンソンシュン)が継ぐ。
    12月 楊樹と一緒にパレンバンに行く。

1402年 2月 パレンバンに着き、徐鳴軍から武当拳を習い始めた12歳の施海燕(シーハ
    イイェン)と会う。
27歳
    5月 兄、張毅鳴が琉球の運天泊に行く。
    6月 永楽帝が即位する。
    7月 楊樹と一緒にパレンバンの商品を持ってターカウに行く。
    12月 ターカウからトンドに行く。
    山の砦に行き、張仁弦と会い、13歳のアンアンに武芸を指導する。
    林剣峰が泉州支配下に入れる。

1403年 5月 トンドから広州に帰る。
    トンドに来ていた太守の妻で張阿馬の娘、張嘉蘭 (ヂャンジャラン)を広州に
    連れて行く。

    張毅鳴が琉球の運天泊に行く。28歳
    7月 張嘉蘭がターカウに帰る。
    9月 日本の使者、明国の寧波に至る。永楽帝足利義満日本国王に封じる。
    10月 張仁弦が従兄の張松迅を倒して、七代目トンド王になる。
    琉球に行った永楽帝の使者に林正輪は捕まり、メイファンはファイチに助けら
    れる。
    12月 楊樹と一緒にパレンバンに行く。

1404年 2月 パレンバンに着き、徐鳴軍から武当拳の指導を受ける。29歳
    3月 義父の楊暁威が亡くなる。
    4月 冊封使琉球に行く。
    6月 広州に帰って義父の死を知り、実家に帰ろうと思ったが、陽樹を一人前の
    海賊にしてくれと義母に泣きつかれて残る事にする。
    7月 楊樹と一緒にパレンバンの商品を持ってターカウに行く。
    9月 先代トンド王の弟で太守の張松宣(ヂャンソンシェン)を退治する。
    太守の妻、張嘉蘭は遊女屋『飛馬楼』に隠れ、亡くなった兄の配下を引き継い
    で海賊になり、息子の浩旭(ハオシュ)を預かり広州に連れて行く。
    12月 ターカウからトンドに行き、王になった張仁弦と会う。

1405年 1月 梁道明が投降して施進卿(シージンチン)がパレンバンの首領になる。
    陳祖義(チェンズーイー)がパレンバンの王を自称して、パレンバンに拠点を
    移して暴れ回る。
    5月 トンドから広州に帰る。
    張仁弦の長男、張暁文(ヂャンシャオウェン)が太守としてターカウに行く。
    張毅鳴が琉球の運天泊に行く。
    12月 パレンバンに行くつもりだったが、具合が悪くなった義母に止められ、
    配下の者をパレンバンに送る。

1406年 1月 父の配下の劉嘉景(リュウジャジン)がパレンバンに行く。31歳
    春 鄭和が大軍を率いてパレンバンに行き、陳祖義を生けどりにし、明国に連れ
    て帰り処刑する。

    陳祖義の息子、陳征志(チェンジォンジー)が楊樹を頼って来る。
    5月 父の配下の鄭道文(ジォンダオウェン)が琉球の運天泊に行く。
    6月 父張汝謙が陳依俊(チェンイージュン)の裏切りで捕まり、母親と兄弟も
    捕まって処刑される。

    父と兄たちが捕まった事を知り、父の隠れ家に行って詳しい事情を聞く。
    7月 両親と兄弟の敵を討つため、メイリンが娘のスーヨンを連れて杭州から
    福州に帰る。
    8月 メイファンが運天港から鄭道文の船に乗って福州に帰る。
    9月 夫と別れて福州に帰る。張嘉蘭の息子、浩旭を連れて行く。
    黒幕は林剣峰(リンジェンフォン)に違いないと、三姉妹は敵討ちを誓う。

1407年 2月 福州の隠れ家で琉球から来たサハチと出会う。32歳
    裏切り者の陳依俊が林剣峰に殺される。
    福州の隠れ家を引き払い、漁村の隠れ家に行き、サハチと結ばれる。
    黄敬の娘の怜麗(リェンリー)と再会する。
    3月 杭州に拠点を移すため、サハチたちと一緒に杭州に行く。
    応天府に行くサハチたちと別れる。
    5月 西湖のほとりの屋敷を手に入れる。
    6月 サハチたちが張三豊を連れて杭州に来る。
    サハチたちが琉球の使者たちと一緒に杭州を去り泉州に向かう。
    7月 張三豊を連れて琉球に行き、サハチと再会する。
    8月 サハチの妻、マチルギと一緒に慶良間の島に行く。
    9月 敵の林剣峰が運天泊に来ている事を知る。
    11月 琉球を去る。
    12月 杭州を発ち、リェンリーと一緒にパレンバンに向かう。

1408年 2月 パレンバンに着き、シーハイイェンと再会する。33歳
    トンドから来たアンアンと再会する。
    4月 パレンバンを発つ。
    6月 杭州に着く。
    杭州を発つ。
    琉球に着く。サハチの腕の中で倒れる。
    マチルギと佐敷ヌルはヤマトゥに行っている。
    マチルギ姉さんを裏切れないと思い、サハチの事は諦めようとする。
    7月 ナツと試合をして引き分ける。
    大きな台風が来る。
    佐敷グスクでユリと会う。
    前夫の陽樹が林剣峰の四女、林冲(リンチョン)を妻に迎える。
    10月 琉球を去る。ファイチの家族とウニタキの配下2人を連れて行く。
    11月 パレンバンに行く。

1409年 7月 パレンバンから帰り、ファイチの家族を連れて琉球に行く。34歳
    サハチはヤマトゥに行っていていない。
    佐敷ヌルと一緒に英祖の宝刀探しをする。
    10月 琉球を去る。
    11月 パレンバンに行く。

1410年 4月 張三豊が思紹を連れて杭州の屋敷に来る。35歳
    5月 張仁弦の次男、張暁立(ヂャンシャオリー)が太守としてターカウに行
    く。
    7月 琉球に行く。
    マチルギの許しを得て、サハチの側室になる。
    佐敷ヌルと一緒に与那原グスクのお祭りの準備をする。
    8月 与那原グスクのお祭り。
    サハチの従妹シビーを弟子にする。
    9月 平田グスクのお祭り。
    10月 馬天浜のお祭り。
    琉球を去る。
    11月 パレンバンに行く。

1411年 7月 琉球に行く。鉄炮と火薬を持って行く。36歳
    サハチの側室になったハルがいるので、島添大里グスクには行けず首里の屋敷
    に滞在する。
    リェンリー、ユンロンと横笛の稽古を始める。
    8月 リェンリー、ユンロン、スーヨンと与那原で張三豊の一か月の修行を受け
    る。
    10月 琉球を去る。
    11月 パレンバンに行く。

1412年 2月 敵の林剣峰が急死して、次男の林正賢(リンジョンシェン)が跡を継ぐ。
    ソンウェイ(松尾)が林正賢に追い出され、船を奪って逃げる。
    パレンバンからムラカに行く。
    3月 ソンウェイを配下に加える。
    6月 前夫の楊樹が陳祖義の息子、陳征志と妻の林冲に裏切られて殺される。
    7月 ソンウェイを連れて琉球に行く。
    8月 島添大里グスクで十五夜の宴。
    9月 ナツが娘マカマドゥを産む。
    10月 琉球を去る。
    11月 パレンバンに行く。

1413年 5月 パレンバンから帰る。38歳
    6月 杭州の屋敷でサハチの娘、ロンジェン(龍剣)を産む。
    張嘉蘭の息子、浩旭がターカウに帰る。
    7月 メイリンとメイファンがパレンバンの船と一緒に琉球に行く。
    10月 メイリンとメイファンがパレンバンとジャワの船と一緒に琉球を去る。

1414年 5月 明国の水軍に攻められ、林正賢が戦死する。39歳
    7月 メイリンとメイファンがパレンバンとジャワの船を連れて琉球に行く。
    ソンウェイが武装船を持って行き、サハチに贈る。
    10月 メイリンとメイファンが張三豊たちを連れて琉球を去る。
    11月 張三豊たちを連れて、ムラカに行く。
    12月 トンドで陳征志と林冲がササたちの船を襲撃しようとして張嘉蘭に殺され
    る。

1415年 琉球冊封使が行くので琉球には行かず、ムラカで新しい拠点造りに励む。