長編歴史小説 尚巴志伝

第一部は尚巴志の誕生から中山王武寧を倒すまで。第二部は山北王の攀安知を倒すまでの活躍です。お楽しみください。

クーイの若ヌルの略歴(1396-1416)

1361年 羽地按司(帕尼芝)が今帰仁グスクを奪い取り今帰仁按司になる。
    今帰仁按司と若按司が殺され、祖母の今帰仁若ヌルが沖のクーイ島(古宇利
    島)に流される。
    祖母が島の長老の世話になり、長老の息子と結ばれる。
    祖母は男の子が生まれたら父と兄の敵討ちを託し、女の子が生まれたらヌルと
    して育てて、敵討ちの事は忘れようと決心する。
1367年 母が生まれる。祖母は敵討ちを諦め、母をヌルとして育てる。

1382年 10月 今帰仁按司が明国に進貢して、帕尼芝の名で山北王になる。

1390年 過去の事を母に話す事なく、祖母は亡くなる。母がクーイヌルを名乗る。

1391年 中山王の兵が今帰仁に攻めて来て、帕尼芝が戦死し、珉が山北王になる。

1395年 3月 山北王珉が病死して、攀安知が山北王になる。
    母が島に流れ着いたヤマトゥンチュと結ばれる。

1396年 マナビダルが生まれる。1歳

1398年 父のヤマトゥンチュが今帰仁からヤマトゥに帰る。3歳

1407年 ヌルの修行を始める。12歳

1410年 10月 山北王が山南王と同盟する。15歳

1411年 5月 山北王が中山王と同盟する。16歳
    山南王と中山王も同盟して三王同盟になる。

1414年 3月 山北王攀安知が妻と側室たちを連れて島に来て、母と一緒に会う。19歳
    攀安知を一目見てマレビト神に違いないとわかるが、山北王だと聞いて驚き、
    雲の上の人だと諦める。
    4月 攀安知が沖のクーイ島に来たので、やはり運命の人だったと感激して、一
    緒に今帰仁に行く。
    初めて島から出たので何を見ても驚き、高い石垣で囲まれた今帰仁グスクを見
    ると、まるで夢の世界にいるようだと目を丸くする。
    今帰仁に5日間滞在して都見物を楽しみ、沖のクーイ島に帰る。
    5月 攀安知が自分のために沖のクーイ島の西側に御殿を築き始める。
    10月 攀安知が島に来る。
    12月 御殿が完成し、10人の侍女に囲まれ、20人のサムレーに守られる。
    攀安知の長男ミンが山南王の世子として島尻大里に行く。

1415年 1月 正月の行事を終えて攀安知が島に来る。
    3月 攀安知と一緒に今帰仁のお祭りを楽しむ。
    4月 鬼界島攻めに行く湧川大主を見送り、攀安知が島に来る。
    新しい明国の海賊が来たとの知らせを受けて攀安知が運天泊に行く。
    7月 明国の海賊が帰ったあと、攀安知が島に来る。
    ヌルたちの安須森参詣に参加し、佐敷ヌルと平田ヌルと仲良くなる。
    8月 攀安知が島に来て、一緒に十五夜を楽しむ。

1416年 1月 正月の行事を終えて攀安知が島に来る。
    奥間の長老を奥間按司に任命して、鍛冶屋ごと山北王の支配下に組み入れれば
    いいと攀安知に言うと、中山王を倒したら奥間按司の事は考えようと攀安知
    言う。
    今帰仁に帰った攀安知が奥間村を焼き払う。
    2月 奥間の焼き討ちから一月が経ち、城下の騒ぎも治まったので攀安知が島に
    来る。
    ここで待っているのは辛いから、正妻のマアサと側室のクンを追い出してと攀
    安知言う。
    攀安知が来年の今頃は首里にいて、お前は中山王になった俺の正妻だと言った
    ので納得する。
    3月 志慶真ヌルが亡くなり、南部から来たミナが志慶真ヌルを継ぐ。
    攀安知と一緒に今帰仁のお祭りを楽しむ。
    お芝居「志島のウトゥタル」を観て、強いウトゥタルに憧れて、武芸を身に付
    けたいと思う。
    お祭りの翌日、中山王が攻めて来るという噂を聞いて驚き、攀安知に連れられ
    て今帰仁グスクの一の曲輪の御殿に入る。
    夜、今帰仁の城下が全焼する。
    攀安知に島に帰れと言われるが帰らない。
    外曲輪にいる側室のウクたちと一緒に志慶真ヌルに会いに行き、剣術を教えて
    ほしいと頼む。
    朝のお祈りと剣術の稽古が始まる。
    4月 最後の剣術の稽古の日、志慶真ヌルから武当拳を教わり、祖母が今帰仁
    ヌルだった事を聞いて驚く。
    中山王の大軍が今帰仁グスクに攻めて来る。
    鉄炮の恐ろしさに気を失い、目覚めると攀安知と出会ってからの記憶がなくな
    る。
    侍女のイリーが鉄炮にやられて亡くなる。
    天井から太い柱が落ちてきて、侍女のカフィと一緒に押し潰されて亡くなる。

ヒューガ(三好日向)の略歴(1406-1416)

1406年 1月 久し振りに年末年始を馬天ヌルと娘のササと過ごす。52歳
    2月 首里グスクを奪い取って、武寧を討ち取り、浦添グスクを焼き討ちする。
    中山王の若按司が率いる中山軍を壊滅させ、若按司も討ち取る。
    中グスクと越来グスクを攻め落とし、勝連と同盟を結ぶ。
    サグルーが思紹の名で中山王になる。
    中山王の水軍の大将になる。
    サハチと一緒に鳥島に行き、武寧が滅んだ事を伝えて、思紹に仕えてもらう。
    武寧の長男カニムイの側室になっていた娘のユリが、娘マキクを連れて佐敷の
    新里の馬天ヌルの屋敷で暮らす。
    5月 サハチ夫婦とウニタキ夫婦を船に乗せて慶良間の島に行く。
    明国から帰国した中山王の進貢船を待ち受ける。
    6月 シャム(タイ)から帰国した中山王の船を待ち受ける。
    7月 明国から帰国した中山王の進貢船を待ち受ける。
    9月 平戸親方の反乱に備えて海上封鎖して反乱を抑える。

1407年 1月 サハチがウニタキと懐機と一緒に進貢船に乗って明国に行く。53歳
    進貢船の警護をして久米島まで行く。
    7月 サハチたちが無事に帰国する。
    三姉妹の船に乗って、張三豊とシンシンが琉球に来る。
    8月 張三豊がシンシンと旅に出る。サグルーとササが一緒に行く。
    マチルギ、思紹たち、三姉妹たちを船に乗せて慶良間の島に行く。
    11月 首里グスクで三つの婚礼が行なわれる。
    三姉妹が明国に帰る。張三豊とシンシンは琉球に残る。

1408年 1月 中山王思紹が進貢船を送る。54歳
    ユリが佐敷グスクに通う娘たちに師範代として剣術を教える。
    3月 思紹の久高島参詣。与那原から船に乗せて久高島に送る。
    5月 マチルギ、馬天ヌルとササ、張三豊たちと一緒にヤマトゥに行く。
    6月 博多で慈恩禅師を探している飯篠修理亮と出会う。
    対馬に行き、サワと20年振りに再会する。
    7月 対馬の南部の山で張三豊の指導のもと一ヶ月の修行を積む。
    8月 対馬の船越の山で修理亮と一緒に張三豊の指導のもと修行に励む。
    10月 マチルギたちが操縦する船に乗って、張三豊と一緒に朝鮮に行く。

1409年 1月 ヤマトゥから帰国する。55歳
    島添大里グスクでの帰国祝いの宴にユリがいたので驚く。
    思紹が進貢船を送る。
    2月 首里グスクのお祭りで、ユリが佐敷ヌルと一緒に舞台の進行役を務める。
    3月 思紹の久高島参詣。
    4月 中山王の龍舟の龍を彫る。
    ササがサハチたちと一緒に交易船に乗ってヤマトゥと朝鮮に行く。
    7月 三姉妹の船が琉球に来る。
    8月 進貢船が帰国。
    10月 三姉妹が帰る。
    12月 首里グスクの高楼が完成する。
    ササたちがパレンバンの船を連れて帰国する。

1410年 1月 中山王の進貢船がパレンバンの船を連れて明国に行く。56歳
    3月 思紹の久高島参詣。
    思紹が張三豊と一緒に明国に行く。
    思紹の代わりはヒューガが彫った木像。
    4月 ササたちが交易船に乗ってヤマトゥに行く。
    6月 進貢船が帰国。
    7月 三姉妹の船が琉球に来る。
    10月 三姉妹が帰る。
    思紹が進貢船を送る。
    山南王と山北王が同盟する。
    思紹と張三豊が無事に帰国する。
    12月 ササたちが帰国する。
    飯篠修理亮が慈恩禅師を琉球に連れて来る。
    首里の会同館で師匠の慈恩禅師と再会する。
    慈恩禅師、修理亮、二階堂右馬助、張三豊を船に乗せて慶良間の島に行く。

1411年 1月 慈恩禅師が修理亮と右馬助を連れて、琉球を知るために旅に出る。57歳
    思紹が進貢船を送る。
    2月 慈恩禅師が旅から帰り、聾唖の少女を連れて来る。
    遊女屋「宇久真」で、慈恩禅師から旅の話を聞く。
    3月 思紹の久高島参詣。
    進貢船が帰国。
    4月 今年2度目の進貢船が船出する。
    ユリが佐敷ヌルと一緒に与那原に行き張三豊の指導を受ける。
    5月 伊是名島沖で山北王の水軍と海戦をする。
    ササたちが交易船に乗ってヤマトゥに行く。
    中山王と山北王が同盟し、山南王と中山王も同盟して、三王同盟になる。
    6月 進貢船が帰国。王茂が国相になる。
    7月 三姉妹の船が鉄炮と火薬を持ってくる。
    鉄砲はヒューガの船に積み、沖に出て試し撃ちをする。
    8月 進貢船が帰国。
    9月 今年3度目の進貢船が船出する。
    10月 三姉妹が帰る。
    11月 慈恩禅師が島添大里城下で、越来ヌルと一緒に子供たちに読み書きを教え
    る。
    今年4度目の進貢船が船出する。正使はタブチ。
    12月 ササたちがジャワの船を連れて帰国する。

1412年 1月 中山王の進貢船が帰国。サングルミーが新しい永楽銭を持ってくる。58歳
    早田左衛門太郎がイトとユキとミナミ、サワを連れて琉球に来る。
    2月 首里グスクでサハチの四男のチューマチと攀安知の次女マナビーの婚礼が
    盛大に行なわれる。
    中山王の進貢船が船出。
    3月 思紹の久高島参詣。
    進貢船が帰国。
    クマヌが中グスクで亡くなる。
    5月 サハチたちと左衛門太郎、ササたちを船に乗せて慶良間の島に行く。
    ササたちが交易船に乗ってヤマトゥに行く。
    馬天ヌルがヤンバルのウタキ巡りの旅に出る。
    7月 進貢船が帰国。
    三姉妹の船が琉球に来る。
    奥間ヌルと東松田の若ヌルを送って行く。
    8月 跡継ぎを得るために宇久真の遊女ミフーを側室に迎えるように馬天ヌルか
    ら言われる。
    9月 宇久真の遊女ミフーを側室に迎える。
    10月 三姉妹が帰る。
    中山王の進貢船が船出。
    11月 中山王の進貢船が船出。正使はタブチ。
    12月 交易船がパレンバンの船を連れて帰国する。

1413年 1月 ササたちがシンゴの船に乗って帰国する。59歳
    2月 中山王の進貢船が船出。パレンバンの船を明国まで連れて行く。
    3月 思紹の久高島参詣。
    4月 サハチたちを船に乗せて慶良間の島に連れて行く。
    去年の10月と11月に送った中山王の進貢船が一緒に帰国する。
    5月 ササたちが交易船に乗ってヤマトゥに行く。
    7月 ヌルたちを船に乗せて安須森参詣に行く。
    ミフーが小太郎を産む。
    三姉妹の船とパレンバンの船が一緒に来る。
    8月 ジャワの船が来る。
    9月 進貢船が帰国。
    中山王の進貢船が船出。
    10月 三姉妹が帰る。パレンバンの船もジャワの船も一緒に帰る。
    タブチの四男チヌムイが山南王シタルーを殺して母の敵を討つ。
    11月 豊見グスク攻めに失敗してタブチは山南王になるのを諦める。
    山南王妃の兄である摩文仁大主が山南王になると言い出す。
    ササたちが帰国する。

1414年 1月 ササが4人の若ヌルの指導を始める。60歳
    2月 サハチが玻名グスクを攻め落とし、奥間大親が玻名グスク按司になる。
    3月 山南王と山北王の兵に攻められて島尻大里グスクが落城し、摩文仁が戦死
    する。
    サハチの義弟の他魯毎が山南王になる。
    4月 一月遅れの思紹の久高島参詣。
    ササが運玉森ヌルを継ぐ。
    5月 海上からハーリーを見た後、サハチたちを慶良間の島に連れて行く。
    進貢船が帰国。
    ヤマトゥに行く交易船が船出する。
    首里に武術道場として慈恩寺が完成し、慈恩禅師が住職を務める。
    6月 中山王の進貢船が船出。
    サハチたちとササたちを久米島に連れて行く。
    7月 ヌルたちを船に乗せて安須森参詣に行く。
    三姉妹の船が、パレンバンの船とジャワの船と一緒に来る。
    ソンウェイが鉄炮付きの武装船を慶良間の島に持ってくる。
    サハチたちを乗せて慶良間の島に行き、武装船に乗り込み沖に出て鉄砲の試し
    撃ちをする。
    9月 ササたちが愛洲次郎の船に乗って南の島を探しに行く。
    10月 張三豊が三姉妹の船に乗ってムラカ(マラッカ)に向かう。
    12月 進貢船が帰国。

1415年 1月 山北王の正使リュウインを乗せた中山王の進貢船が船出する。61歳
    ヤマトゥに行った交易船が帰国する。
    3月 思紹の久高島参詣。
    5月 ヤマトゥに行く交易船が船出する。
    サハチが世子尚巴志の名前で送る進貢船が船出する。
    ササたちがミャークの船とトンドの船を連れて帰国する。
    ササから母の事を聞かれる。
    ユリとハルとシビーを船に乗せて慶良間の島に行く。
    6月 ササたちが愛洲次郎の船に乗ってヤマトゥに行く。
    7月 ヌルたちを船に乗せて安須森参詣に行く。
    パレンバンの船とジャワの船が来る。
    冊封使の船が2隻、浮島に来る。
    9月 ユンヌ姫が連れて来た母と兄妹たちの話を馬天ヌルを通して聞く。
    山北王に会いに行くリーポー姫たちを名護まで連れて行く。
    進貢船が帰国。リュウインは帰らず。
    10月 パレンバン、ジャワ、トンドの船が帰る。
    冊封使の船が帰国し、中山王の進貢船も船出する。
    首里の城下の入り口に完成したジクー寺で、中山王の幹部たちが集まり、来年
    の今帰仁攻めの相談をする。
    12月 進貢船が帰国。国子監に留学していたファイテとジルークが帰る。

1416年 1月 龍天閣で身内だけのお祝いの宴が開かれ、集まった幹部たちは今帰仁攻め
    の作戦を練る。62歳
    奥間が山北王に焼かれる。
    首里の「まるずや」の裏の屋敷で幹部会議を開く。
    ササたちを乗せた愛洲次郎の船が交易船と一緒に朝鮮の船を連れて帰国する。
    首里の「まるずや」の裏の屋敷で4度目の幹部会議が開かれ、ササとサタルー
    も加わる。
    冊封使のお礼のため、山南王と中山王の進貢船が船出する。
    2月 首里グスクのお祭り。
    百浦添御殿で5度目の幹部会議が開かれ、真喜屋之子の活躍によって国頭按
    司、羽地按司、名護按司の山北王からの離反が決まり、名護の松堂、国頭の
    喜如嘉の長老、羽地の我部祖河の長老が夫婦連れで、各按司の書状を持って、
    「まるずや」の船に乗って来るとウニタキが言う。
    ヤンバルの長老たちがウニタキに連れられて島添大里グスクに来て、サハチが
    歓迎する。
    首里の龍天閣で6度目の幹部会議が開かれ、大まかな作戦が練られる。
    3月 思紹の久高島参詣。
    ササがシジマを連れてヤンバルに行く。
    4月 水軍を率いて今帰仁攻めに出陣する。
    親泊と運天泊を難なく制圧する。

    サハチが山北王を倒して今帰仁グスクを攻め落とす。

中グスク按司、クマヌの略歴(1406-1412)

1406年 1月 ヒューガがキラマの島から兵の移動を開始する。61歳
    中山王と八重瀬按司の婚礼にサハチが出席する。
    2月 完成したばかりの首里グスクを奪い取り、武寧を討ち取る。
    ウニタキが浦添グスクを焼き討ちにする。
    中山軍を倒し、中山王の若按司を討ち取る。
    中グスクを攻め落とし、守将として守る。
    サグルーが思紹と名乗り、中山王となる。
    3月 中グスク按司になる。
    娘婿のサムが勝連按司の後見役になり勝連グスクに行く。
    伊波按司の五男ムタを養子に迎える。
    ムタの娘マチルーがヌルになるために中グスクヌルの指導を受ける。

1407年 1月 首里に行き、中山王思紹に新年の挨拶。62歳
    按司のムタがサハチたちと一緒に進貢船に乗って明国に行く。
    4月 ヤンバルに行く馬天ヌルが訪ねて来る。
    7月 サハチたちが無事に帰国する。
    三姉妹の船に乗って、張三豊とシンシンが琉球に来る。
    9月 旅をしていたササたちが張三豊とジクー禅師を中グスクに連れて来
    る。
    11月 孫娘のユミがサハチの次男ジルムイに嫁ぐ。

1408年 1月 首里に行き、中山王思紹に新年の挨拶。63歳
    2月 當山親方が浦添按司になる。
    3月 思紹が女たちを連れて久高島参詣をして武寧の残党の襲撃を受ける。
    5月 マチルギが馬天ヌルたちとヤマトゥに行く。

1409年 1月 首里に行き、中山王思紹に新年の挨拶。64歳
    マチルギたちが無事に帰国する。
    4月 山伏姿で佐敷グスクのお祭りに行く。
    サハチたちがヤマトゥと朝鮮に行く。
    12月 サハチたちがパレンバンの船を連れて帰国する。

1410年 1月 首里に新年の挨拶に行き、龍天閣に登る。65歳
    2月 勝連の若按司が病に倒れ、治療の甲斐もなく亡くなり、サムが勝連按
    司になる。
    3月 思紹が張三豊と一緒に進貢船に乗って明国に行く。
    4月 ムタが浦添按司の次男クジルーと一緒にヤマトゥに行く。
    10月 山南王と山北王が同盟する。
    思紹と張三豊が無事に帰る。

1411年 1月 首里に行き、中山王思紹に新年の挨拶。66歳
    2月 ムタが帰国する。
    3月 勝連の若按司の婚礼に行き、ササたちに新宮の十郎の事を話す。
    5月 中山王が山北王と同盟し、山南王とも同盟して三王同盟になる。

1412年 1月 首里に行き、中山王思紹に新年の挨拶。67歳
    マチルーが中グスクヌルになり、先代は久場ヌルを名乗る。
    早田左衛門太郎がシンゴと一緒に琉球に来る。
    2月 首里グスクでサハチの四男チューマチと攀安知の次女マナビーの婚礼
    が盛大に行なわれる。
    婚礼に出席して早田左衛門太郎と再会する。
    サハチに孫娘マナミーの縁談を頼む。
    隠居して、ムタに中グスク按司を譲る。
    妻を連れて首里に行き、翌日は島添大里グスクのお祭りに行く。
    3月 山伏姿になって伊波、山田、今帰仁、奥間と旅をする。
    中グスクで死す。

早田左衛門太郎の略歴(1397-1416)

1397年 4月 兵船24艘を率いて、朝鮮に投降する。37歳
    配下80人と共に朝鮮王の優遇を受け、宣略将軍となり、配下もそれぞれ授職さ
    れ倭寇討伐に当たる。
    7月 長男の藤次郎が朝鮮で病死する。
    8月 中山王武寧の使者が漢城府に来る。
    配下を率いて倭寇討伐のために黄海道に赴く。
    漢城府の城郭と四大城門が完成する。

1398年 1月 朝鮮王の正月の宴に招待される。38歳
    2月 林温(イムオン)と改名する。
    9月 李成桂(イソンゲ)の次男、李芳果(イバンカ)が2代朝鮮王になる。

1399年 3月 朝鮮王の都が漢城府から開京に戻る。39歳
    5月 日本に行った通信官の朴惇之が被慮人100余名と将軍の使者を連れて帰
    る。
    6月 日本の使者たちか朝鮮の火砲に驚く。
    8月 中山王武寧の使者が漢城府に来る。

1400年 1月 弟のシンゴがクルシと一緒に琉球に行き、サハチと再会する。40歳
    5月 シンゴとクルシが琉球から帰る。
    8月 中山王武寧の使者が漢城府に来る。
    11月 李成桂の五男、李芳遠(イバンウォン)が3代朝鮮王になる。

1401年 3月 兄次郎左衛門の遺児ナナを叔父の五郎左衛門に預かる。41歳
    10月 朝鮮王の都が開京から漢城府に戻る。

1402年 1月 シンゴがクルシと一緒に琉球に行く。42歳
    サハチが島添大里グスクを攻め落として島添大里按司になる。
    2月 シンゴがサハチの妹佐敷ヌルと結ばれる。
    咸鏡道で趙思義を中心とした東北面の乱が起こる。
    12月 佐敷ヌルがシンゴの娘マユを産む。

1403年 1月 シンゴが一文字屋の船を連れて琉球に行く。43歳
    叔父の五郎左衛門が妻の名義で漢城府に「津島屋」を出す。
    9月 対馬の船越にいる次男六郎次郎がサハチの娘ユキを妻に迎える。

1404年 1月 シンゴが琉球に行く。44歳
    8月 朝鮮王が日本に使者を遣わす。

1405年 1月 シンゴが琉球に行く。45歳
    5月 父の三郎左衛門(70)が亡くなる。
    6月 朝鮮王の許可を貰って対馬に帰る。
    9月 富山浦の倭館が完成する。
    昌徳宮(チャンドックン)が景福宮(キョンボックン)の離宮として創建される。
    12月 宗貞茂が被慮人60人を送還し、馬10匹を進呈する。

1406年 1月 シンゴが琉球に行く。46歳
    2月 サハチが首里グスクを奪い捕り、武寧を倒して、父思紹を中山王にする。
    3月 弟の左衛門五郎が全羅道倭寇討伐に行き、暴風に遭い溺死する。
    李芸が対馬に行き、被慮人70人を朝鮮に連れ帰る。
    8月 倭寇に襲われたジャワの船が朝鮮の郡山島に漂着する。
    9月 宗貞茂の使者がジャワの船から奪った蘇木、胡椒、孔雀などを朝鮮王に献
    じる。

1407年 1月 シンゴが琉球に行く。47歳
    7月 朝鮮王が向化倭人平道全を員外司宰少監に任じる。

1408年 1月 シンゴが琉球に行く。48歳
    5月 李成桂が亡くなる。晩年は念仏三昧の日々を送ったという。
    6月 サハチの妻マチルギが佐敷ヌルとササたちを連れて対馬に来る。
    10月 朝鮮王が明の永楽帝に美女を献上する。以後、度々、献上を命じられる。
    宗貞茂筑前守護代を弟の貞澄に任せて、対馬の佐賀に落ち着く。

1409年 1月 シンゴが琉球に行く。49歳
    5月 朝鮮の回礼使が被虜人20人を連れて帰国する。
    7月 サハチがササたちと一緒に対馬に来て、イトと再会し、ユキとミナミと会
    う。
    8月 開京の妓楼でサハチと13年振りの再会をする。
    サハチと語り合い、対馬に帰って対馬を統一しなければならないと強く思う。
    12月 ササと仲良くなったナナが琉球に行く。

1410年 1月 シンゴが琉球に行く。50歳
    朝鮮王が捕虜となった明人を遼東に送還する。
    4月 志佐氏が刑部太郎を遣わして、朝鮮使の司直朴和を護送する。
    5月 朝鮮在住の向化倭人平道全が自ら倭寇討伐に赴く。
    10月 ササたちが対馬に来る。
    12月 ササたちが博多に行き、琉球に帰る。
    この頃、慶尚一道に住む倭人の数は2000人近くいた。

1411年 1月 朝鮮の職を解かれ、家臣たちを連れて対馬に帰る。51歳
    2月 シンゴが琉球に行き、サハチに左衛門太郎の帰国を知らせる。
    3月 朝鮮王が日本国王の使者と接見する。
    6月 鄭和が明国に帰還する。
    朝鮮の使者として護軍平全道が対馬に来る。
    10月 ササたちがサハチの娘サスカサを連れて対馬に来る。
    12月 ササたちが博多に行き、琉球に帰る。

1412年 1月 シンゴと一緒に、イトとユキとミナミを連れて琉球に行く。52歳
    2月 首里グスクでサハチの四男チューマチと攀安知の次女マナビーの婚礼が盛
    大に行なわれる。
    3月 クマヌが亡くなる。
    中グスクで久場ヌルと出会う。
    4月 久場ヌルと結ばれる。
    5月 ハーリーを見てからサハチと一緒に慶良間の島に行く。
    琉球を去り対馬に帰る。
    10月 ササたちが佐敷ヌルとパレンバンの王女を連れて対馬に来る。
    12月 浅海湾内の人たちを率いて倭寇働きするために明国に行く。
    宗貞茂が朝鮮に倭寇80余艘が明国に向かった事を告げる。

1413年 1月 シンゴと一緒にマツとトラを琉球に行かせる。ササたちも一緒に乗って帰
    る。53歳
    倭寇3000余人が明国の昌谷浙衛爵渓千戸所を襲い城を攻める。明兵これを防ぎ
    倭寇多数死す。
    永楽帝が日本征伐の意志がある事を朝鮮の使者に伝える。
    朝鮮王が平道全の造った和船を試す。
    3月 久場ヌルが首里グスクの御内原で、左衛門太郎の娘フキを産む。
    宗貞茂が土物を献じて、大蔵経を賜ったお礼を言う。
    明国から使者が帰国し、永楽帝の日本征伐を朝鮮王に告げる。
    5月 シンゴとマツとトラが帰国する。
    7月 明国から帰国する。かなりの損害が出たが、それ以上の収穫があった。
    10月 ササたちが対馬に来る。
    11月 ササたちが博多に行き、琉球に帰る。
    12月 愛洲次郎が琉球に行くために対馬に来る。

1414年 1月 シンゴと一緒に六郎次郎を琉球に行かせる。愛洲次郎の船も一緒に行く。
    5月 シンゴと六郎次郎が帰国する。
    7月 朝鮮王が大蔵経日本国王に贈る。
    8月 朝鮮王が宗貞茂に十処倭使(日本国王対馬、大内、少弐、九州節度使
    ど)以外の倭人の出送を禁じる。
    宋貞茂、少弐氏の使者らが朝鮮蔚山で暴動を起こす。

1415年 1月 シンゴと一緒に六郎次郎を琉球に行かせる。55歳
    5月 シンゴと六郎次郎が帰国する。
    7月 鄭和が明国に帰還する。
    10月 ササたちが対馬に来る。
    12月 愛洲次郎が対馬に来る。
    李芸が早田五郎左衛門と一緒に対馬に来る。

1416年 1月 シンゴと一緒に六郎次郎を琉球に行かせる。愛洲次郎の船と李芸の船が一
    緒に行く。56歳
    4月 サハチが山北王を攻め滅ぼす。

東松田の若ヌルの略歴(1398-1416)

紀元前2500年頃 気候変動により砂漠化し、黄河文明遼河文明が南下して長江文明
    滅ぼされる。
    長江文明の人たちが台湾に逃げる。
    大陸に残った人たちは紀元前11世紀に、楚(チュ)を建国する。

紀元前2000年頃 シネリキヨ(長江文明の子孫)が台湾から琉球に来る。

紀元前1000年頃 ツクシキヨ(倭人)が黒曜石を持って琉球に来る。
    倭人の言葉を持ってくる。

紀元前500年頃 アマミキヨが南から琉球に来る。
    浜川の洞穴に住み、後にミントングスクに移る。
    コモキナが楚から琉球に逃げて来て、アフリ川(大井川)中流に落ち着く。
    コモキナの死後、御殿跡にウタキ(スムチナムイ)ができる。

紀元前400年頃 アマミキヨ一族が垣花高台に移る。

紀元前300年頃 垣花姫(瀬織津姫)が100人を率いて筑紫の島(九州)に行く。
    貝殻交易が始まる。

紀元前250年頃 知念姫の孫娘が安須森姫になり、安須森のウタキができる。

紀元前200年頃 アマミキヨの一族が他の一族を吸収してしまう。

100年頃 アマミキヨ一族が垣花の都を守るように東に垣花グスク、西に玉グスクを築
    く。

149年 スサノオタカラガイを求めて琉球に来て、豊玉姫と出会う。

151年 豊玉姫スサノオと一緒に対馬に行く。
    貝殻交易が再開される。

177年 豊玉姫が娘のアマン姫を連れて琉球に帰り、アマン姫が玉グスクヌルを継ぐ。

210年 アマン姫の三女が真玉添に村を造って、真玉添ヌル(聞得大君)になる。
    真玉添でヌルたちに翡翠の勾玉を配布する。
    真玉添から安須森参詣が盛んになる。
    シネリキヨのヌルたちのコモキナ参詣が始まる。

333年 豊玉姫の玄孫、豊姫が亡くなり、貝殻交易は終わる。

500年頃 シネリキヨのヌルが減って、コモキナウタキも寂れる。

1000年頃 各地にグスクができ、ヌルに代わって按司が統治するようになる。

 


1398年 5月 読谷山伊良皆に生まれる。童名はタマ。母は屋良ヌルの子孫。1歳
    11月 馬天ヌルがウタキ巡りの旅で東松田ヌルと会う。

1409年  1月 叔母の東松田ヌルの跡継ぎとして、ヌルになる修行を始める。12歳

1412年 5月 馬天ヌルが喜名に来て、一緒にヤンバルのウタキ巡りの旅をする。15歳
    恩納岳で木地屋の親方タキチと会い、恩納で恩納ヌルと会う。
    名護で名護ヌルと屋部ヌルと会い、御崎の御宮に行く。
    本部で本部ヌルと会う。
    今帰仁の「まるずや」でウニタキと会い、志慶真村で志慶真ヌルと会う。
    志慶真ヌルと一緒にクボーヌムイ(クボー御嶽)に行く。
    運天泊で勢理客ヌルと湧川大主に会う。
    羽地で羽地ヌルと会い、国頭で国頭ヌルと屋嘉比のお婆と会う。
    屋嘉比のお婆と一緒に国頭按司の船に乗って安須森に向かう途中、奥間ヌルと
    会う。
    辺戸村で辺戸ヌルと会い、安須森に登る。
    6月 奥間村に滞在してから運天泊に戻り、名護から金武を通って伊波に行く。
    伊波から勝連、越来、中グスクに寄り、首里に行く。
    首里グスクでサハチと出会い胸が高鳴る。
    浦添に行き浦添ヌルと会い、仲順に行き、浮島の護国寺に行く。
    豊見グスク、島尻大里、八重瀬、玉グスクと行き、セーファウタキに行く。
    久高島に渡り、フカマヌルと会い、島添大里グスクに行くが、サハチは首里
    いて会えない。
    首里に行き、サハチと再会して、また胸が高鳴る。
    奥間ヌル、麦屋ヌル、浦添ヌル、カミーと一緒に張三豊のもとで一か月の修行
    を積む。
    7月 修行が終わり、島添大里に行きサハチと会い、サハチがマレビト神だと悟
    る。
    サハチの側室のナツとメイユーと会う。奥間ヌルとサハチも仲がいい。
    台風が来る。サハチの一節切を聞いて感動する。
    サハチの妻マチルギと奥間ヌルと一緒に首里に行く。
    奥間ヌルと一緒にヒューガの船に乗って読谷山に帰る。

1413年 7月 東松田ヌルと一緒にヌルたちの安須森参詣に参加する。16歳

1414年 7月 東松田ヌルの具合が悪くなり、安須森参詣には行かない。17歳

1415年 4月 屋良の古いウタキで屋良ヌルの声を聞く。18歳
    山の中のガマで屋良ヌルが沢岻ヌルから贈られた勾玉を見つけて身に付ける。
    沢岻に行き、沢岻ヌルと会ってシネリキヨの事を聞き、美浜島に行って美浜ヌ
    ルと会う。
    5月 恩納岳の木地屋ゲンと一緒にヤンバルに行き、玉グスクヌルと会い、スム
    チナムイに行く。
    6月 南部に行き、慶留ヌルと会う。
    7月 屋良ヌルから安須森には行くなと言われたので安須森参詣に行かない。

1416年 1月 ササたちが喜名に訪ねて来る場面を見て、ササたちが来るのを待ってい
    る。19歳
    スムチナムイのアビーという神様が中山王の戦の邪魔をするので、やめさせな
    ければならないとササに言う。
    ササたちと一緒に宇座の牧場に行き、宇座按司の孫娘クトゥがササの弟子にな
    る。
    酒に酔ってマレビト神はサハチだとササたちに言ってしまう。
    2月 屋賀ヌルが金武から島添大里グスクに行く場面を見て、与那原グスクに行
    きササたちと会う。
    ササたちと一緒に島添大里グスクに行き、サハチと再会してサハチが自分の事
    を覚えていてくれたので喜ぶ。
    島添大里グスクに来た屋賀ヌルと会い、ササたちと一緒に一の曲輪のウタキに
    入る。
    ササたちと一緒に浜川ウタキ、ヤファサチムイ、ミントゥングスク、垣花森に
    行くが、アマミキヨの神様の声は聞こえない。
    3月 ササたちがシジマを連れて喜名に来て、一緒にヤンバルに行く。
    ヤンバルの玉グスクに着き、玉グスクヌルのユカと一緒にスムチナムイに行
    く。
    湧川グスク跡地にあるウタキに行って勢理客ヌルのカユと会い、ササが話し合
    って、カユはアビーを引き留めると約束してくれる。
    今帰仁に行き、志慶真村でシジマが若ヌルを助けて、志慶真ヌルになる。
    屋嘉比のお婆を送って屋嘉比に行き、お婆の死を見守る。
    湧川グスクのウタキに行ってカユと会い、乙羽山の頂上でササたちと一緒にマ
    ジムン退治をする。
    大粒の雹が落ちて来て、アビーに取り憑いていたマジムンたちは封じ込められ
    る。
    スムチナムイのウタキに行ってアビーと会うが、アビーは屋賀ヌルの事も自分
    の事も覚えていない。
    玉グスクヌルのユカと会うが、ササたちの事を覚えていない。
    4月 サハチが総大将として大軍を率いて喜名に来て、サハチと結ばれる。
    サハチに従い今帰仁に出陣する。
    今帰仁に着き、ヌルたちと一緒にクボーヌムイに行き、志慶真ヌルと一緒に戦
    勝祈願を行なう。
    志慶真ヌル、シンシン、ナナと一緒にクボーヌムイの山頂近くで、クーイの若
    ヌルに憑いているマジムンを退治をする。
    サハチの長男サタルーと次男ジルムイと山田のマウシが志慶真曲輪を攻め落と
    し、ヌルたちと一緒に志慶真曲輪を清める。
    志慶真ヌルの屋敷で休んでいたら、山北王が御内原内にある霊石を真っ二つに
    斬ってしまう場面を見て、シンシンとナナに言う。
    ヌルたちと一緒クボーヌムイに行き、アキシノにその事を話すが、心配しなく
    ても大丈夫とアキシノは言う。
    アキシノを心配して、シンシン、ナナと一緒に外曲輪にいる安須森ヌルに相談
    に行く。
    サハチの許しが出て、シンシンとナナと一緒に島添大里グスクに行き、ササと
    相談する。
    サハチの妻マチルギが現れて、ササから瀬織津姫の勾玉を預かって、一緒に今
    帰仁に向かう。
    今帰仁に着きクボーヌムイに行き、マチルギがアキシノに挨拶をしていると、
    アキシノの悲鳴が聞こえ、その後、声が聞こえなくなる。
    大雨の中、志慶真村の志慶真ヌルの屋敷に行き、ヌルたちと一緒にマチルギに
    従い、志慶真曲輪から二の曲輪に攻め込む。
    真っ二つにされた霊石の前で、マチルギと一緒に祝詞を唱えると、雷が霊石に
    落ちて、地が揺れて物凄い音がしたかと思うと、割れていた霊石がピタリと合
    わさってくっつく。
    安須森ヌルが声を掛けると、「マチルギ、ありがとう」というアキシノの声が
    聞こえたのでホッとする。
    サハチが来てマチルギがいるのに驚き、サスカサが説明する。
    今帰仁ヌルと勢理客ヌルとクーイの若ヌルの遺体をクボーヌムイに運んで埋葬
    する。
    御内原にあるシネリキヨのウタキでお祈りをすると、シネリキヨの神様たち
    も、琉球が統一されて、戦のない平和な国になる事を喜んでくれる。
    マチルギ、志慶真ヌル、屋嘉比ヌルと一緒にマジムン退治をして、かつて滅ぼ
    されてマジムンとなって彷徨っている歴代今帰仁按司の一族たちを封印する。
    戦で流れた多くの血を洗い流すかのように大雨が降り、稲妻が走って、雷鳴が
    鳴り響き、風も強くなり、雨がやんだかと思うと、静かに雪が降ってくる。