長編歴史小説 尚巴志伝

第一部は尚巴志の誕生から中山王武寧を倒すまで。第二部は山北王の攀安知を倒すまでの活躍です。お楽しみください。

2018-11-01から1ヶ月間の記事一覧

2-186.二つの婚礼(改訂決定稿)

山北王(さんほくおう)(攀安知)の使者たちを乗せた中山王(ちゅうざんおう)(思紹)の進貢船(しんくんしん)が船出した翌日、ようやく、ヤマトゥ(日本)に行った交易船が帰って来た。同じ日に、シンゴ(早田新五郎)、マグサ(孫三郎)、ルクルジルー(早田…

2-185.山北王の進貢(改訂決定稿)

島添大里(しましいうふざとぅ)グスクで島尻大里(しまじりうふざとぅ)ヌル(前豊見グスクヌル)と出会って、どこかに行ってしまったマガーチ(苗代之子)が、首里(すい)の自宅に帰って来たのは三日後の事だった。浮島(那覇)にはヤマトゥ(日本)の商人たち…

2-184.トンド(改訂決定稿)

十二月七日、ササ(運玉森ヌル)たちはアンアン(安安)の船と一緒にトンド王国(マニラ)に向かっていた。何度もトンドに行っているムカラーも、ターカウ(台湾の高雄)からトンドに行った事はなく、アンアンの船が先導してくれるので助かっていた。 アンア…