長編歴史小説 尚巴志伝

第一部は尚巴志の誕生から中山王武寧を倒すまで。第二部は山北王の攀安知を倒すまでの活躍です。お楽しみください。

2017-02-01から1ヶ月間の記事一覧

2-89.ユンヌのお祭り(改訂決定稿)

サハチ(中山王世子、島添大里按司)、ササ(馬天若ヌル)、シンシン(杏杏)、ナナの四人は勝連(かちりん)グスクに行き、翌日、勝連ヌル(ウニタキの姉)を連れて、勝連の船に乗って与論島(ゆんぬじま)に向かった。 勝連グスクは朝鮮(チョソン)に行く船の準…

2-88.与論島(改訂決定稿)

伊平屋島(いひゃじま)と与論島(ゆんぬじま)に兵を送り出した次の日の午後、ヤマトゥ(日本)へ行く交易船の準備を終えたサハチ(中山王世子、島添大里按司)は、龍天閣(りゅうてぃんかく)の三階にいる思紹(ししょう)(中山王)を訪ねた。 思紹はウニタキ(三…

2-87.サグルーの長男誕生(改訂決定稿)

三月十五日、勝連(かちりん)グスクでサムの息子、若按司のジルーと勝連ヌルの妹の娘、マーシの婚礼が行なわれた。サハチ(中山王世子、島添大里按司)とマチルギ、馬天(ばてぃん)ヌル、ジルムイ夫婦が四歳になったジタルーを連れて勝連に行き、新婚夫婦を祝…

2-86.久高島の大里ヌル(改訂決定稿)

ササは馬天(ばてぃん)ヌルと佐敷ヌルとサスカサ(島添大里ヌル)を連れてセーファウタキ(斎場御嶽)に行き、切り立った岩の上にあるウタキに登って、豊玉姫(とよたまひめ)と娘のアマン姫に会わせた。すでに玉依姫(たまよりひめ)はヤマトゥ(日本)に帰って…