長編歴史小説 尚巴志伝

第一部は尚巴志の誕生から中山王武寧を倒すまで。第二部は山北王の攀安知を倒すまでの活躍です。お楽しみください。

2018-12-01から1ヶ月間の記事一覧

2-190.パティローマ(改訂決定稿)

トンド王国(マニラ)に滞在した四か月はあっという間に過ぎて行った。 都見物を楽しんだあと、ササ(運玉森ヌル)たちはアンアン(トンドの王女)たちと一緒に川の上流にある大きな湖に行った。湖には王様の離宮があって、そこに滞在して舟遊びをして楽しん…

2-189.トンドの新春(改訂決定稿)

琉球から遙か離れたトンド王国(マニラ)では、ササ(運玉森ヌル)たちが新年を迎えていた。お正月といっても、トンドは琉球よりもずっと暖かかった。 宮殿の敷地内にある客殿に滞在しているササたちは、『宮古館』で出会ったツキミガとインミガを宮殿に連れ…

2-188.サハチの名は尚巴志(改訂決定稿)

島添大里(しましいうふざとぅ)グスクのお祭り(うまちー)の前日の夕方、マグルー(サハチの五男)夫婦、ウニタル(ウニタキの長男)夫婦、シングルー(佐敷大親の長男)夫婦、サングルー(平田大親の長男)、福寿坊(ふくじゅぼう)、カシマは無事に旅から帰っ…

2-187.若夫婦たちの旅(改訂決定稿)

マグルー(サハチの五男)とマウミ(ンマムイの長女)、ウニタル(ウニタキの長男)とマチルー(サハチの次女)の婚礼も無事に終わって、サハチ(中山王世子、島添大里按司)とウニタキ(三星大親)とンマムイ(兼グスク按司)は親戚となり、今まで以上に固…