長編歴史小説 尚巴志伝

第一部は尚巴志の誕生から中山王武寧を倒すまで。第二部は山北王の攀安知を倒すまでの活躍です。お楽しみください。

2019-05-01から1ヶ月間の記事一覧

2-204.重陽の宴(改訂決定稿)

九月九日、ササ(運玉森ヌル)たちが生駒山(いこまやま)で菊酒を飲みながら重陽(ちょうよう)の節句を祝っていた頃、琉球の首里(すい)グスクでは冊封使(さっぷーし)たちを呼んで、『重陽の宴(うたげ)』が行なわれていた。 重陽とは陽の数字(奇数)が重なる事…

2-203.大物主(改訂決定稿)

大粟(おおあわ)神社から鮎喰川(あくいがわ)を舟で下って八倉比売(やくらひめ)神社に戻ったササは、アイラ姫から父親のサルヒコの事を聞こうと思ったのに、アイラ姫はユンヌ姫と一緒に琉球に行ってしまっていた。幸いに『トヨウケ姫』がアキシノと一緒に残っ…