長編歴史小説 尚巴志伝

第一部は尚巴志の誕生から中山王武寧を倒すまで。第二部は山北王の攀安知を倒すまでの活躍です。お楽しみください。

シジマの略歴(1389-1416)

1383年 10月 志慶真若ヌルが出産に失敗して亡くなる。

1384年 1月 志慶真ヌルが志慶真大主の娘を若ヌルとして育てる。

1389年 ミナ、志慶真村に生まれる。1歳

1391年 4月 今帰仁合戦で祖父と父が戦死。志慶真村も今帰仁城下も焼かれる。3歳

1393年 4月 今帰仁城下も再建される。5歳

1394年 母が亡くなり、祖母のナハーピャーのお婆に育てられる。6歳
    ・ナハーピャーのお婆は志慶真ヌルの娘で神様の声が聞こえる。

1395年 3月 山北王の珉が病死し、攀安知が山北王になる。7歳

1397年 3月 志慶真ヌル(ナハーピャーのお婆の姉)、死す。若ヌルが継ぐ。9歳
    8月 祖母に連れられて国頭に行き、屋嘉比のお婆と会う。

1399年 祖母、死す。サミガー大主に連れられて慶良間の島に行く。11歳
    ・サミガー大主は志慶真村に滞在していて、祖母の昔話をよく聞いていた。
    ・サミガー大主は祖母に頼まれて、ミナを預かる。
    ・シジの高いミナは守る人がいないので孤立してしまうと考えてサミガー大主
    に託す。
    ・慶良間の島には同じ年頃の娘が大勢いて、共に武芸の修行に励む。

1400年 馬天ヌルが志慶真村に訪ねて来て、志慶真ヌルと一緒にクボーヌムイに行く。

1402年 1月 サハチが島添大里按司になる。13歳

1406年 2月 サハチが首里グスクを奪い取り、サハチの父、思紹が中山王になる。18歳
    慶良間の島から島添大里グスクに行き、女子サムレーになる。
    サハチの子供たちにお婆から聞いた昔話をして喜ばれる。

1407年 1月 サハチが進貢船に乗って明国に行く。19歳
    7月 サハチたちが無事に帰国。
    マチルギが三姉妹を島添大里グスクに連れて来る。
    11月 按司のサグルーが山田按司の娘マカトゥダルを妻に迎える。
    侍女だったナツがサハチの側室になり、翌月、男の子を産む。

1408年 2月 サハチから武当拳を習う。20歳
    5月 佐敷ヌルがマチルギたちと一緒にヤマトゥに行く。
    7月 メイユーとナツが試合をして、ナツの強さに驚く。

1409年 1月 佐敷ヌルたちが無事に帰国。21歳
    2月 島添大里グスクのお祭りが7年ぶりに復活する。
    閏3月 サグルー夫婦、サスカサと一緒に島尻大里グスクの婚礼に行く。
    4月 サハチがヤマトゥと朝鮮に行く。
    7月 佐敷ヌルがメイユーと一緒に英祖の宝刀探しをする。
    12月 サハチたちが無事に帰国。

1410年 1月 サグルーが進貢船に乗って明国に行く。22歳
    6月 サグルーが帰国。
    7月 メイユーがサハチの側室として島添大里グスクに来る。
    10月 メイユーが帰り、佐敷ヌルがメイユーの弟子になったシビーを預かる。
    山南王と山北王が同盟する。
    11月 サグルーが伊平屋島に行く。
    12月 サハチも伊平屋島に行く。

1411年 4月 サグルーの長男が誕生して、サハチと名付けられる。23歳
    サハチの三男イハチが具志頭按司の娘チミーを妻に迎える。
    佐敷ヌルがユリとシビーを連れて与那原に行き張三豊の指導を受ける。
    5月 ユリが娘のマキクと一緒に佐敷ヌルの屋敷で暮らす事になる。
    サスカサと一緒に交易船に乗ってヤマトゥに行く。
    中山王と山北王の同盟し、中山王と山南王も同盟して三王同盟になる。
    6月 ハルがサハチの側室になる。
    12月 帰国する。

1412年 2月 サハチの四男チューマチが攀安知の次女マナビーを妻に迎えてミーグスク
    に入る。24歳
    4月 佐敷ヌルがササたちを連れて安須森に行き、安須森の封印を解く。
    5月 佐敷ヌルが交易船に乗ってヤマトゥに行く。
    6月 島添大里に来た奥間ヌルと会う。
    11月 山南王の刺客が島添大里グスクに攻めて来るが、ユーナのお陰で刺客を退
    治する。
    ユーナが姉のアミーと一緒に慶良間の島に行く。

1413年 1月 佐敷ヌルが帰国する。25歳
    2月 島添大里グスクのお祭りで、お芝居「瓜太郎」の犬(二刀流)を演じる。
    5月 サハチの五男マグルーがヤマトゥに行く。
    7月 佐敷ヌルがヌルたちを連れて安須森参詣に行く。
    10月 山南王がタブチの息子に殺され、南部で戦が始まる。
    11月 マグルーが帰国。
    イハチが具志頭按司になり妻チミーを連れて具志頭に移る。
    12月 サグルーが与那原大親になり、家族を連れて与那原グスクに移る。

1414年 1月 佐敷ヌルが安須森ヌルに就任する。26歳
    ユーナが慶良間の島から戻り、女子サムレーに復帰する。
    3月 島尻大里グスクが落城し、他魯毎が山南王になる。
    4月 玻名グスクヌルが安須森ヌルの弟子になる。
    6月 マグルーが進貢船に乗って明国に行く。
    サハチと安須森ヌルがササたちと久米島に行く。
    7月 安須森ヌルがヌルたちを連れて安須森参詣に行く。
    9月 安須森ヌルが娘のマユを連れて、ササたちと一緒に愛洲次郎の船に乗って
    南の島を探しに行く。
    10月 馬天浜に張三豊の弟子たちが集まり盛大な張三豊の送別の宴が催される。
    張三豊が山グスクヌルを連れて、三姉妹の船に乗って琉球を去る。
    12月 マグルーが帰国。

1415年 2月 マグルーがンマムイの娘マウミを妻に迎える。27歳
    マグルー夫婦がウニタル夫婦、シングルー夫婦と旅に出る。
    5月 安須森ヌルたちがミャークの船とトンドの船を連れて帰国する。
    6月 玻名グスクヌルが奥間のミワを連れて島添大里グスクに帰って来て、ミワ
    の父親がサハチだとばれる。マチルギがやって来て、刀を振り回してサハチを
    追いかけ回す。
    ササたちが愛洲ジルーの船に乗って瀬織津姫に会うためにヤマトゥに行く。
    7月 安須森ヌルがヌルたちを連れて安須森参詣に行く。
    島添大里グスクに永楽帝の娘、リーポー姫がサハチに会いに来る。
    8月 サハチと安須森ヌルが島尻大里グスクに行き、冊封の宴の準備を手伝う。
    9月 リーポー姫たちが山北王に会うためにヤンバルに行く。
    11月 お芝居の台本を書いている油屋のユラが安須森ヌルの指導を受ける。
    ユラから聞かれて志慶真のウトゥタルの事を話す。
    12月 ハルたちの護衛としてヤンバルに行き、屋嘉比のお婆の話を聞いて幼い頃
    を思い出す。
    ・シジマは志慶真ヌルを継ぐ正当な血筋で、ウトゥタルの血を引いているだけ
    でなく、初代の今帰仁ヌルだったアキシノの血を引いているとお婆は言う。
    志慶真のウトゥタルの墓で祖母とウトゥタルの声を聞く。
    ・ウトゥタルは志慶真ヌルを継げと言うが、時期が早いので少し待てと言う。
    志慶真ヌルを継ぐ決心を固め、安須森ヌルの指導を受ける。

1416年 1月 ササたちが交易船と一緒に帰って来る。28歳
    2月 ヤンバルの長老たちが島添大里グスクに来て、サハチが歓迎する。
    3月 志慶真ヌルを継ぐために、ササたちと一緒にヤンバルに行く。
    志慶真村で勾玉に首を絞められている若ヌルを助け、その勾玉を身に付ける。
    屋嘉比のお婆が志慶真村に来て、お婆の一声でシジマが志慶真ヌルを継ぐ事に
    決まる。
    クボーヌムイで志慶真ヌルの葬儀とシジマの志慶真ヌル就任の儀式が行なわ
    れ、アキシノから祝福される。
    中山王が攻めて来るという噂が流れ、勢理客ヌルと今帰仁ヌルに捕まり、今帰
    仁ヌルの屋敷の物置に閉じ込められる。
    ウニタキが来て物置から逃げ出し、クボーヌムイに朝のお祈りに行く。
    クボーヌムイから帰ると今帰仁ヌルが待っていて、志慶真ヌルを捕まえようと
    するが、気合いの術でサムレーたちを吹き飛ばし、今帰仁ヌルは志慶真ヌルに
    神様の姿を見て両手を合わす。
    クーイの若ヌルから武芸を教えてくれと頼まれ、朝のお祈りの後に教える事に
    する。
    諸喜田大主が捕まえようとしたので、クボーヌムイに籠もる。
    4月 中山王の兵が攻めて来て、最後の稽古の日、クーイの若ヌルに若ヌルの祖
    母が今帰仁若ヌルで、山北王の祖父は敵だったと教える。
    クボーヌムイの山頂近くで、シンシン、ナナ、東松田の若ヌルと一緒にマジム
    ンになったクーイの若ヌルの祖母を退治する。
    東松田の若ヌルが、山北王が御内原内にある霊石を真っ二つに斬ってしまう場
    面を見て、東松田の若ヌルは心配して、シンシン、ナナと一緒にササに相談し
    に島添大里に行く。
    マチルギがクボーヌムイに来て、アキシノに挨拶をしていると、アキシノの悲
    鳴が聞こえ、その後、声が聞こえなくなる。
    マチルギと一緒に志慶真曲輪から二の曲輪に攻め込み、真っ二つにされた霊石
    の前で、マチルギと一緒に祝詞を唱えると、雷が霊石に落ちて、地が揺れて物
    凄い音がしたかと思うと、割れていた霊石がピタリと合わさってくっつく。
    シンシン、ナナ、東松田の若ヌルと一緒に一の曲輪の御殿の二階に行き、亡く
    なっているクーイ若ヌルに祈りを捧げる。
    マチルギ、屋嘉比ヌル、東松田の若ヌルと一緒にマジムン退治をして、滅ぼさ
    れてマジムンとなって彷徨っている歴代の今帰仁按司の一族たちを封印する。
    戦で流れた多くの血を洗い流すかのように大雨が降り、稲妻が走って、雷鳴が
    鳴り響き、風も強くなり、ようやく雨がやんだかと思うと、静かに雪が降って
    くる。