長編歴史小説 尚巴志伝

第一部は尚巴志の誕生から中山王武寧を倒すまで。第二部は山北王の攀安知を倒すまでの活躍です。お楽しみください。

早田左衛門太郎の略歴(1397-1416)

1397年 4月 兵船24艘を率いて、朝鮮に投降する。37歳
    配下80人と共に朝鮮王の優遇を受け、宣略将軍となり、配下もそれぞれ授職さ
    れ倭寇討伐に当たる。
    7月 長男の藤次郎が朝鮮で病死する。
    8月 中山王武寧の使者が漢城府に来る。
    配下を率いて倭寇討伐のために黄海道に赴く。
    漢城府の城郭と四大城門が完成する。

1398年 1月 朝鮮王の正月の宴に招待される。38歳
    2月 林温(イムオン)と改名する。
    9月 李成桂(イソンゲ)の次男、李芳果(イバンカ)が2代朝鮮王になる。

1399年 3月 朝鮮王の都が漢城府から開京に戻る。39歳
    5月 日本に行った通信官の朴惇之が被慮人100余名と将軍の使者を連れて帰
    る。
    6月 日本の使者たちか朝鮮の火砲に驚く。
    8月 中山王武寧の使者が漢城府に来る。

1400年 1月 弟のシンゴがクルシと一緒に琉球に行き、サハチと再会する。40歳
    5月 シンゴとクルシが琉球から帰る。
    8月 中山王武寧の使者が漢城府に来る。
    11月 李成桂の五男、李芳遠(イバンウォン)が3代朝鮮王になる。

1401年 3月 兄次郎左衛門の遺児ナナを叔父の五郎左衛門に預かる。41歳
    10月 朝鮮王の都が開京から漢城府に戻る。

1402年 1月 シンゴがクルシと一緒に琉球に行く。42歳
    サハチが島添大里グスクを攻め落として島添大里按司になる。
    2月 シンゴがサハチの妹佐敷ヌルと結ばれる。
    咸鏡道で趙思義を中心とした東北面の乱が起こる。
    12月 佐敷ヌルがシンゴの娘マユを産む。

1403年 1月 シンゴが一文字屋の船を連れて琉球に行く。43歳
    叔父の五郎左衛門が妻の名義で漢城府に「津島屋」を出す。
    9月 対馬の船越にいる次男六郎次郎がサハチの娘ユキを妻に迎える。

1404年 1月 シンゴが琉球に行く。44歳
    8月 朝鮮王が日本に使者を遣わす。

1405年 1月 シンゴが琉球に行く。45歳
    5月 父の三郎左衛門(70)が亡くなる。
    6月 朝鮮王の許可を貰って対馬に帰る。
    9月 富山浦の倭館が完成する。
    昌徳宮(チャンドックン)が景福宮(キョンボックン)の離宮として創建される。
    12月 宗貞茂が被慮人60人を送還し、馬10匹を進呈する。

1406年 1月 シンゴが琉球に行く。46歳
    2月 サハチが首里グスクを奪い捕り、武寧を倒して、父思紹を中山王にする。
    3月 弟の左衛門五郎が全羅道倭寇討伐に行き、暴風に遭い溺死する。
    李芸が対馬に行き、被慮人70人を朝鮮に連れ帰る。
    8月 倭寇に襲われたジャワの船が朝鮮の郡山島に漂着する。
    9月 宗貞茂の使者がジャワの船から奪った蘇木、胡椒、孔雀などを朝鮮王に献
    じる。

1407年 1月 シンゴが琉球に行く。47歳
    7月 朝鮮王が向化倭人平道全を員外司宰少監に任じる。

1408年 1月 シンゴが琉球に行く。48歳
    5月 李成桂が亡くなる。晩年は念仏三昧の日々を送ったという。
    6月 サハチの妻マチルギが佐敷ヌルとササたちを連れて対馬に来る。
    10月 朝鮮王が明の永楽帝に美女を献上する。以後、度々、献上を命じられる。
    宗貞茂筑前守護代を弟の貞澄に任せて、対馬の佐賀に落ち着く。

1409年 1月 シンゴが琉球に行く。49歳
    5月 朝鮮の回礼使が被虜人20人を連れて帰国する。
    7月 サハチがササたちと一緒に対馬に来て、イトと再会し、ユキとミナミと会
    う。
    8月 開京の妓楼でサハチと13年振りの再会をする。
    サハチと語り合い、対馬に帰って対馬を統一しなければならないと強く思う。
    12月 ササと仲良くなったナナが琉球に行く。

1410年 1月 シンゴが琉球に行く。50歳
    朝鮮王が捕虜となった明人を遼東に送還する。
    4月 志佐氏が刑部太郎を遣わして、朝鮮使の司直朴和を護送する。
    5月 朝鮮在住の向化倭人平道全が自ら倭寇討伐に赴く。
    10月 ササたちが対馬に来る。
    12月 ササたちが博多に行き、琉球に帰る。
    この頃、慶尚一道に住む倭人の数は2000人近くいた。

1411年 1月 朝鮮の職を解かれ、家臣たちを連れて対馬に帰る。51歳
    2月 シンゴが琉球に行き、サハチに左衛門太郎の帰国を知らせる。
    3月 朝鮮王が日本国王の使者と接見する。
    6月 鄭和が明国に帰還する。
    朝鮮の使者として護軍平全道が対馬に来る。
    10月 ササたちがサハチの娘サスカサを連れて対馬に来る。
    12月 ササたちが博多に行き、琉球に帰る。

1412年 1月 シンゴと一緒に、イトとユキとミナミを連れて琉球に行く。52歳
    2月 首里グスクでサハチの四男チューマチと攀安知の次女マナビーの婚礼が盛
    大に行なわれる。
    3月 クマヌが亡くなる。
    中グスクで久場ヌルと出会う。
    4月 久場ヌルと結ばれる。
    5月 ハーリーを見てからサハチと一緒に慶良間の島に行く。
    琉球を去り対馬に帰る。
    10月 ササたちが佐敷ヌルとパレンバンの王女を連れて対馬に来る。
    12月 浅海湾内の人たちを率いて倭寇働きするために明国に行く。
    宗貞茂が朝鮮に倭寇80余艘が明国に向かった事を告げる。

1413年 1月 シンゴと一緒にマツとトラを琉球に行かせる。ササたちも一緒に乗って帰
    る。53歳
    倭寇3000余人が明国の昌谷浙衛爵渓千戸所を襲い城を攻める。明兵これを防ぎ
    倭寇多数死す。
    永楽帝が日本征伐の意志がある事を朝鮮の使者に伝える。
    朝鮮王が平道全の造った和船を試す。
    3月 久場ヌルが首里グスクの御内原で、左衛門太郎の娘フキを産む。
    宗貞茂が土物を献じて、大蔵経を賜ったお礼を言う。
    明国から使者が帰国し、永楽帝の日本征伐を朝鮮王に告げる。
    5月 シンゴとマツとトラが帰国する。
    7月 明国から帰国する。かなりの損害が出たが、それ以上の収穫があった。
    10月 ササたちが対馬に来る。
    11月 ササたちが博多に行き、琉球に帰る。
    12月 愛洲次郎が琉球に行くために対馬に来る。

1414年 1月 シンゴと一緒に六郎次郎を琉球に行かせる。愛洲次郎の船も一緒に行く。
    5月 シンゴと六郎次郎が帰国する。
    7月 朝鮮王が大蔵経日本国王に贈る。
    8月 朝鮮王が宗貞茂に十処倭使(日本国王対馬、大内、少弐、九州節度使
    ど)以外の倭人の出送を禁じる。
    宋貞茂、少弐氏の使者らが朝鮮蔚山で暴動を起こす。

1415年 1月 シンゴと一緒に六郎次郎を琉球に行かせる。55歳
    5月 シンゴと六郎次郎が帰国する。
    7月 鄭和が明国に帰還する。
    10月 ササたちが対馬に来る。
    12月 愛洲次郎が対馬に来る。
    李芸が早田五郎左衛門と一緒に対馬に来る。

1416年 1月 シンゴと一緒に六郎次郎を琉球に行かせる。愛洲次郎の船と李芸の船が一
    緒に行く。56歳
    4月 サハチが山北王を攻め滅ぼす。