長編歴史小説 尚巴志伝

第一部は尚巴志の誕生から中山王武寧を倒すまで。第二部は山北王の攀安知を倒すまでの活躍です。お楽しみください。

目次 第一部

尚巴志伝 第一部 月代の石

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このイラストはは和々様よりお借りしました。

 

  1. 誕生(改訂決定稿)   尚巴志が佐敷苗代に生まれる。
  2. 馬天浜(改訂決定稿)   サミガー大主とヤマトゥの山伏、クマヌ。
  3. 察度と泰期(改訂決定稿)   中山王の察度が過去を振り返る。
  4. 島添大里グスク(改訂決定稿)   島添大里グスクが汪英紫に奪われる。
  5. 佐敷グスク(改訂決定稿)   尚巴志の父が佐敷按司になる。
  6. 大グスク炎上(改訂決定稿)   大グスクが汪英紫(島添大里按司)に奪われる。
  7. ヤマトゥ酒(改訂決定稿)   早田三郎左衛門が馬天浜に来る。
  8. 浮島(改訂決定稿)   尚巴志が早田左衛門太郎と旅に出る。
  9. 出会い(改訂決定稿)   尚巴志が伊波按司の娘と剣術の試合をする。
  10. 今帰仁グスク(改訂決定稿)   尚巴志が今帰仁に行く。
  11. 奥間(改訂決定稿)   尚巴志が奥間村に滞在する。
  12. 恋の病(改訂決定稿)   旅から帰った尚巴志がマチルギを想う。
  13. 伊平屋島(改訂決定稿)   尚巴志が祖父の故郷に行く。
  14. ヤマトゥ旅(改訂決定稿)   尚巴志がヤマトゥへ旅立つ。
  15. 壱岐島(改訂決定稿)   尚巴志が壱岐島で察度の噂を聞く。
  16. 博多(改訂決定稿)   尚巴志がヤマトゥの都を見て驚く。
  17. 対馬島(改訂決定稿)   尚巴志が早田左衛門太郎の故郷に滞在する。
  18. 富山浦(改訂決定稿)   尚巴志が高麗に行く。
  19. マチルギ(改訂決定稿)   尚巴志の恋敵、ウニタキが現れる。
  20. 兵法(改訂決定稿)   尚巴志が対馬で修行に励む。
  21. 再会(改訂決定稿)   帰って来た尚巴志がマチルギと再会。
  22. ウニタキ(改訂決定稿)   尚巴志がウニタキと一緒に勝連グスクに行く。
  23. 名護の夜(改訂決定稿)   尚巴志がマチルギを連れて今帰仁に行く。
  24. 山田按司(改訂決定稿)   尚巴志がマチルギの叔父、山田按司と会う。
  25. お輿入れ(改訂決定稿)   マチルギが尚巴志に嫁ぐ。
  26. 高麗の対馬奇襲(改訂決定稿)   早田左衛門太郎の本拠地が高麗に攻められる。
  27. 豊見グスク(改訂決定稿)   シタルー(汪応祖)が豊見グスクを築く。
  28. サスカサ(改訂決定稿)   尚巴志とマチルギが馬天ノロと旅に出る。
  29. 長男誕生(改訂決定稿)   マチルギと馬天ノロが神様になる。
  30. 出陣命令(改訂決定稿)   察度が各按司に今帰仁征伐を命じる。
  31. 今帰仁合戦(改訂決定稿)   中山王、山北王の今帰仁グスクを攻める。
  32. ササの誕生(改訂決定稿)  尚巴志の次男(尚忠)と馬天ヌルの娘が生まれる。
  33. 十年の計(改訂決定稿)   尚巴志、佐敷按司(父)、鮫皮大主(祖父)と密談する。
  34. 東行法師(改訂決定稿)   父が隠居して、尚巴志、佐敷按司となる。
  35. 首里天閣(改訂決定稿)   察度、浦添按司を武寧に譲って隠居する。
  36. 浜川大親(改訂決定稿)   ウニタキは妻子を殺され、シタルーは明国に行く。
  37. 旅の収穫(改訂決定稿)   奥間のサタルーと対馬のユキ。
  38. 久高島(改訂決定稿) 尚巴志はマチルギに怒られ、ウニタキはチルーといい感じ。
  39. 運玉森(改訂決定稿)   三好日向、尚巴志のために山賊になる。
  40. 山南王(改訂決定稿)   承察度が亡くなり、若按司が山南王になる。
  41. 傾城(改訂決定稿)   山南王が中山王の怒りを買って、汪英紫に攻められる。
  42. 予想外の使者(改訂決定稿)   尚巴志夫婦が弟のマサンルー夫婦と旅をする。
  43. 玉グスクのお姫様(改訂決定稿)   尚巴志が玉グスク按司と同盟を結ぶ。
  44. 察度の死(改訂決定稿)   山北王のミンと奥間の長老も亡くなる。
  45. 馬天ヌル(改訂決定稿)   馬天ノロが御嶽巡りの旅に出る。
  46. 夢の島(改訂決定稿)   早田左衛門太郎が慶良間の夢の島に行く。
  47. 佐敷ヌル(改訂決定稿)  尚巴志の妹マシューの気持ちとマカマドゥの決心。
  48. ハーリー(改訂決定稿)   尚巴志夫婦と佐敷ノロがハーリーを見物。
  49. 宇座の御隠居(改訂決定稿)   宇座の泰期が亡くなり尚巴志夫婦は悲しむ。
  50. マジムン屋敷の美女(改訂決定稿)  尚巴志が島添大里グスクに側室を入れる。
  51. シンゴとの再会(改訂決定稿)   早田左衛門太郎が朝鮮に投降する。
  52. 不思議な唐人(改訂決定稿)   尚巴志が懐機と出会う。
  53. 笛と三弦(改訂決定稿)   懐機が旅から帰り、武術を披露する。
  54. 家督争い(改訂決定稿)   達勃期と汪応祖が山南王の家督を争う。
  55. 大グスク攻め(改訂決定稿)   尚巴志が大グスクを攻め落とす。
  56. 作戦開始(改訂決定稿)   尚巴志が大グスクノロと再会する。
  57. シタルーの非情(改訂決定稿)   達勃期が弟の汪応祖に敗れる。
  58. 奇襲攻撃(改訂決定稿)   尚巴志が島添大里グスクを攻め落とす。
  59. 島添大里按司(改訂決定稿)   尚巴志が島添大里按司になる。
  60. お祭り騒ぎ(改訂決定稿)   尚巴志が城下の者たちと戦勝祝い。
  61. 同盟(改訂決定稿)   尚巴志が山南王と同盟する。
  62. マレビト神(改訂決定稿)   外間ノロと佐敷ノロにマレビト神が現れる。
  63. サミガー大主の死(改訂決定稿)   神の声を聞いたウニタキ。
  64. シタルーの娘(改訂決定稿)   山南王のお姫様の悩みと青い海
  65. 上間按司(改訂決定稿)   明国の使者が二十年振りにやって来る。
  66. 奥間のサタルー(改訂決定稿)   尚巴志が奥間ノロに魅了される。
  67. 望月ヌル(改訂決定稿)   謎の爺さんが望月党を語る。
  68. 冊封使(改訂決定稿)   首里の宮殿の儀式で武寧と汪応祖が正式に王になる。
  69. ウニョンの母(改訂決定稿)   ウニタキが亡くなった妻の秘密を知る。 
  70. 久米村(改訂決定稿)   尚巴志とウニタキが懐機に呼ばれて久米村に行く。
  71. 勝連無残(改訂決定稿)   勝連按司が奇病に倒れる。 
  72. 伊波按司(改訂決定稿)   大きな台風が来て各地で被害が出る。
  73. ナーサの望み(改訂決定稿)   ウニタキがナーサを味方に引き入れる。
  74. タブチの野望とシタルーの誤算(改訂決定稿)  八重瀬按司が中山王と同盟する。
  75. 首里グスク完成(改訂決定稿)   中山王と山南王の決戦が迫る。
  76. 首里のマジムン(改訂決定稿)   尚巴志が首里グスクを奪い取る。 
  77. 浦添グスク炎上(改訂決定稿)   浦添グスクは焼け落ち、亜蘭匏は消える。
  78. 南風原決戦(改訂決定稿)   尚巴志が中山軍を壊滅させる。
  79. 包囲陣崩壊(改訂決定稿)   達勃期は出直し、汪応祖は首里を攻める。
  80. 快進撃(改訂決定稿)   尚巴志が中グスク、越来グスクを攻め落とす。
  81. 勝連グスクに雪が降る(改訂決定稿)   尚巴志が勝連と同盟する。

 

尚巴志伝 第二部 目次

 

・尚巴志伝の年表

・第一部の主要登場人物

・尚巴志の略歴

・尚巴志の祖父、サミガー大主の略歴

・尚巴志の父、思紹の略歴

・馬天ヌル(馬天ノロ)の略歴

・中山王、察度の略歴

・中山王、武寧の略歴

・汪英紫の略歴

・山南王、汪応祖の略歴

・泰期の略歴

・クマヌの略歴

・三好日向の略歴

・早田左衛門太郎の略歴

・ウニタキの略歴

・懐機の略歴

・倭寇年表

・登場人物一覧

 

第一部の主要登場人物

サハチ(佐八郎)‥‥‥尚巴志。佐敷若按司→佐敷按司→島添大里按司→中山王。
           妻は伊波按司の娘マチルギ。

サグルー(佐五郎)‥‥‥尚巴志の父。苗代大親→佐敷按司→東行法師→中山王。
            妻は美里之子の娘ミチ。

ミチ(満)‥‥‥尚巴志の母。美里之子の娘。

鮫皮大主(サミガーウフヌシ)‥‥‥尚巴志の祖父。鮫皮作りの親方。
                 妻は大グスク按司の娘。

美里之子(ンザトゥヌシイ)‥‥‥尚巴志の祖父。大グスクの武術師範。

美里之子(ンザトゥヌシイ)‥‥‥美里之子の長男。佐敷グスクの武術師範。

當山之子(トウヤマヌシイ)‥‥‥美里之子の弟。

ウミンター(思武太)‥‥‥サグルーの弟。鮫皮大主の跡を継ぐ。

馬天ノロ(バティンヌル)‥‥‥サグルーの妹マカマドゥ。尚巴志の叔母。

ササ‥‥‥馬天ノロの娘。父親は三好日向。

苗代大親(ナーシルウフヤ)‥‥‥サグルーの弟。苗代之子→苗代大親

佐敷ノロ(サシキヌル)‥‥‥尚巴志の妹マシュー。

マサンルー(真三郎)‥‥‥尚巴志の弟。佐敷大親。妻はヤキチの娘キク。

ヤグルー(弥五郎)‥‥‥尚巴志の弟。平田大親。妻は玉グスク按司の娘ウミチル。

マナミー(真波)‥‥‥尚巴志の妹。玉グスク若按司に嫁ぐ。

マカマドゥ(真竈)‥‥‥尚巴志の妹。知念若按司に嫁ぐ。

マタルー(真太郎)‥‥‥尚巴志の弟。妻は八重瀬按司の娘マカミー。

マチルー(真鶴)‥‥‥尚巴志の妹。汪応祖の長男、他魯毎に嫁ぐ。

クルー(九郎)‥‥‥尚巴志の弟。妻は汪応祖の娘ウミトゥク。

外間ノロ(フカマヌル)‥‥‥久高島のノロ。シラタル親方の娘。

外間ノロ(フカマヌル)‥‥‥外間ノロの娘。尚巴志の腹違いの妹。

マニウシ(真仁牛)‥‥‥外間ノロの弟。

熊野(クマヌ)‥‥‥ヤマトゥの山伏。後、佐敷按司重臣となる。

与那嶺大親(ユナンミウフヤ)‥‥‥佐敷按司重臣

兼久大親カニクウフヤ)‥‥‥佐敷按司重臣

屋比久大親(ヤビクウフヤ)‥‥‥佐敷按司重臣

播磨(ハリマ)‥‥‥ヤマトゥの山伏。
          浮島に住みヤマトゥ商人との取り引きの仲介をする。

察度(サトゥ)‥‥‥安里大親浦添按司→中山王。父は奥間大親
          妻は勝連按司の娘。

武寧(ブネイ)‥‥‥フニムイ。察度の長男。中山王。妻は汪英紫の娘。

完寧(カンネイ)‥‥‥カニムイ。武寧の長男。浦添按司。妻は勝連按司の娘。

泰期(タチ)‥‥‥察度の義弟。小禄按司→宇座按司→宇座の御隠居。
         中山王の使者として明国に行く。妻は察度の妹。

承察度(ウフザトゥ)‥‥‥島尻大里按司→山南王。妻は察度の娘。

汪英紫(オーエージ)‥‥‥与座按司→八重瀬按司→島添大里按司→山南王。

ナーサ‥‥‥汪英紫浦添グスクに入れた侍女。絶世の美女。

タブチ(達勃期)‥‥‥汪英紫の長男。八重瀬按司

シタルー(四太郎)‥‥‥汪応祖汪英紫の次男。妻は察度の娘。
            大グスク按司→豊見グスク按司→山南王。

タルムイ(太郎思)‥‥‥他魯毎汪応祖の長男。豊見グスク按司。妻は尚巴志の妹。

ヤフス(屋富祖)‥‥‥汪英紫の三男。妻は具志頭按司の娘。
           具志頭若按司→大グスク按司→島添大里按司

早田三郎左衛門‥‥‥サンルーザ。対馬倭寇頭目
          サミガー大主の取り引き相手。

中尾左衛門太郎‥‥‥サイムンタルー。早田三郎左衛門の次男。
          中尾家の婿養子になるが後に早田家に戻る。

早田新五郎‥‥‥シンゴ。左衛門太郎の弟。

黒瀬(クルシ)‥‥‥早田家の家臣。後に尚巴志の家臣となる。

イト‥‥‥対馬島の娘。海女。父は早田三郎左衛門の船の水夫。

三好日向‥‥‥ヒューガ。ヤマトゥから来て尚巴志の武術の師となる。

伊波按司(イーファアジ)‥‥‥帕尼芝に滅ぼされた今帰仁按司の次男。

マチルギ(真剣)‥‥‥伊波按司の娘。尚巴志の妻となる。

サム(左衛門)‥‥‥伊波按司の四男。マチルギの兄。妻はクマヌの娘。

山田按司‥‥‥伊波按司の弟。

トゥク(徳)‥‥‥山田按司の養嗣子。マチルギの兄。山田按司

帕尼芝(ハニジ)‥‥‥羽地按司今帰仁按司→山北王。

珉(ミン)‥‥‥帕尼芝の次男。本部大主→山北王。

攀安知(ハンアンチ)‥‥‥帕尼芝の孫。山北王。妻は武寧の娘。

ミヌキチ(蓑吉)‥‥‥今帰仁の刀の研ぎ師。

奥間の長老‥‥‥職人集団のお頭。奥間大主。

サタルー(佐太郎)‥‥‥奥間の長老の跡継ぎ。尚巴志の息子。

奥間ノロ(ウクマヌル)‥‥‥奥間村のノロ

ヤキチ(弥吉)‥‥‥佐敷に住む奥間の鍛冶屋。尚巴志重臣、奥間大親

キク‥‥‥ヤキチの娘。尚巴志の弟マサンルーの妻。

ウニタキ(鬼武)‥‥‥勝連按司の三男。浜川大親

チルー(鶴)‥‥‥佐敷グスクの侍女。尚巴志の母の妹。

トゥミ‥‥‥ウニタキの配下。大グスクの合戦の時に孤児になった娘。

ムトゥ‥‥‥ウニタキの配下。ウミンチュの娘。

イブキ(伊吹)‥‥‥ヤマトゥの山伏。ウニタキの配下になる。

サスカサ(差笠)‥‥‥島添大里のノロ

ファイチ(懐機)‥‥‥明国から逃げて来た唐人。不思議な術を使う道士。

望月ノロ(モチヅキヌル)‥‥‥勝連の裏の組織『望月党』のヌル。摩利支天を祀る。

アランポー(亜蘭匏)‥‥‥久米村の実力者。国相。

ワンマオ(王茂)‥‥‥久米村の長史。

メイファン(美帆)‥‥‥明から逃げてきた盗賊の女。

目次 第二部

尚巴志伝 第二部 豊玉姫

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このイラストはは和々様よりお借りしました。



  1. 山田のウニウシ(改訂決定稿)   護佐丸が尚巴志を頼って首里に行く。
  2. 胸のときめき(改訂決定稿)   護佐丸が島添大里グスクで恋をする。
  3. 恋の季節(改訂決定稿)   サグルーとササが山田で魂を抜かれる。
  4. キラマの休日(改訂決定稿)   尚巴志夫婦が毎年恒例の旅で慶良間の島に行く。
  5. ナーサの遊女屋(改訂決定稿)   中山王の家臣たちの懇親の宴。
  6. 宇座の古酒(改訂決定稿)   尚巴志が宇座の御隠居の倅と古酒を飲む。
  7. 首里の初春(改訂決定稿)  中山王となった思紹の初めての正月。
  8. 遙かなる船路(改訂決定稿)  尚巴志がウニタキと懐機と一緒に明国に行く。
  9. 泉州の来遠駅(改訂決定稿)   明国に着いた尚巴志たちは来遠駅に落ち着く。
  10. 麗しき三姉妹(改訂決定稿)   尚巴志たちが福州に行きメイファンと再会する。
  11. 裏切り者の末路(改訂決定稿)   尚巴志たちがメイファンの敵討ちを助ける。
  12. 島影に隠れた海賊船(改訂決定稿)   尚巴志たちが明の海賊船に乗る。
  13. 首里のお祭り(改訂決定稿)   護佐丸がササたちとお祭りの警備をする。
  14. 富楽院の桃の花(改訂決定稿)   尚巴志たちが明国の都、応天府に着く。
  15. 応天府の夢に酔う(改訂決定稿)   尚巴志たちが最高級の妓楼で夢を見る。
  16. 真武神の奇跡(改訂決定稿)   討伐軍を破って皇帝になった永楽帝
  17. 武当山の仙人(改訂決定稿)   尚巴志たちが武当山で張三豊と出会う。
  18. 霞と拳とシンシンと(改訂決定稿)   尚巴志とウニタキが張三豊に武術を習う。
  19. 刺客の背景(改訂決定稿)   馬天ノロが刺客の正体を探る。
  20. 龍虎山の天師(改訂決定稿)   尚巴志たちが道教の本山、龍虎山に行く。
  21. 西湖のほとりの幽霊屋敷(改訂決定稿)   尚巴志たちは三姉妹と再会する。
  22. 清ら海、清ら島(改訂決定稿)  三姉妹と張三豊が琉球に来る。
  23. 今帰仁の天使館(改訂決定稿)   旅に出た張三豊たちが帰って来る。
  24. 山北王の祝宴(改訂決定稿)   攀安知が志慶真の長老から今帰仁の歴史を聴く。
  25. 三つの御婚礼(改訂決定稿)   サグルーと尚忠と護佐丸が妻を迎える。
  26. マチルギの御褒美(改訂決定稿)   尚巴志が妻のマチルギにしぼられる。
  27. 廃墟と化した二百年の都(改訂決定稿)   尚巴志がウニタキと浦添に行く。
  28. 久高島参詣(改訂決定稿)  思紹王が女たちを連れて久高島へ行く。
  29. 丸太引きとハーリー(改訂決定稿)   尚巴志が豊見グスクでハーリーを見る。
  30. 浜辺の酒盛り(改訂決定稿)   尚巴志がヤマトゥに行くマチルギたちを見送る。
  31. 女たちの船出(改訂決定稿)   マチルギたちは長い船旅を楽しみ博多に着く。
  32. 落雷(改訂決定稿)   尚巴志は雷鳴を聞きながらマジムン退治を思い出す。
  33. 女の闘い(改訂決定稿)   三姉妹の船が来て、メイユーとナツが会う。
  34. 対馬の海(改訂決定稿)   マチルギは対馬島でイトとユキに会う。
  35. 龍の爪(改訂決定稿)   尚巴志はウニタキと懐機と朝鮮旅の計画を練る。
  36. 笛の調べ(改訂決定稿)   久し振りに佐敷グスクから笛の音が流れる。
  37. 初孫誕生(改訂決定稿)   尚忠の長男、尚志達が生まれる。
  38. マチルギの帰還(改訂決定稿)   女たちがヤマトゥから無事に帰国する。
  39. 娘からの贈り物(改訂決定稿)   尚巴志はマチルギから旅の話を聞く。
  40. ササの強敵(改訂決定稿)   馬天ノロは日代(ティーダシル)の石を探し始める。
  41. 眠りから覚めたガーラダマ(改訂決定稿)  ササが読谷山で古い勾玉を見つける。
  42. 兄弟弟子(改訂決定稿)   尚巴志が兼グスク按司武当拳の試合をする。
  43. 表舞台に出たサグルー(改訂決定稿)  サグルーが尚巴志の代理を見事に務める。
  44. 中山王の龍舟(改訂決定稿)   ウニタキの新しい隠れ家が完成する。
  45. 佐敷のお祭り(改訂決定稿)   尚巴志の一節切と佐敷ヌルの横笛に大喝采
  46. 博多の呑碧楼(改訂決定稿)   朝鮮旅に出た尚巴志たちが博多に着く。
  47. 瀬戸内の水軍(改訂決定稿)   尚巴志村上水軍と塩飽水軍の頭領と会う。
  48. 七重の塔と祇園祭り(改訂決定稿)   尚巴志たちが京都に着く。
  49. 幽玄なる天女の舞(改訂決定稿)   尚巴志が一節切を吹くと美女が舞う。
  50. 天空の邂逅(改訂決定稿)   尚巴志たちが七重の塔に登って感激する。
  51. 鞍馬山(改訂決定稿)   尚巴志たちは鞍馬山で武術修行。
  52. 唐人行列(改訂決定稿)   尚巴志は増阿弥の芸に感動する。
  53. 対馬の娘(改訂決定稿)   尚巴志はイトと再会してユキとミナミに会う。
  54. 無人島とアワビ(改訂決定稿)   尚巴志は昔の顔なじみと再会する。
  55. 富山浦の遊女屋(改訂決定稿)   尚巴志たちは富山浦(釜山)に渡る。
  56. 渋川道鎮と宗讃岐守(改訂決定稿)   尚巴志九州探題対馬守護に会う。
  57. 漢城府(改訂決定稿)   尚巴志たちは朝鮮の都に到着する。
  58. サダンのヘグム(改訂決定稿)   尚巴志たちはナナの案内で都見物。
  59. 開京の将軍(改訂決定稿)   尚巴志たちは高麗の都に行く。
  60. 李芸とアガシ(改訂決定稿)   尚巴志たちは李芸と会う。
  61. 英祖の宝刀(改訂決定稿)   佐敷ノロが神様の声を聞いて英祖の宝刀を探す。
  62. 具志頭按司(改訂決定稿)   佐敷ノロがお祭りでお芝居を上演する。
  63. 対馬慕情(改訂決定稿)   尚巴志が家族を連れて舟旅に出る。
  64. 旧港から来た娘(改訂決定稿)   尚巴志が旧港の施二姐と会う。
  65. 龍天閣(改訂決定稿)  尚巴志が旧港の船を連れて琉球に帰る。
  66. 雲に隠れた初日の出(改訂決定稿)   尚巴志が上間グスクの警固を強化する。
  67. 勝連の呪い(改訂決定稿)   尚巴志の義兄サムが勝連按司になる。
  68. 思紹の旅立ち(改訂決定稿)   思紹が張三豊と一緒に明国に行く。
  69. 座ったままの王様(改訂決定稿)   佐敷大親とジクー禅師がヤマトゥに行く。
  70. 二人の官生(改訂決定稿)   尚巴志が明国に送る留学生を決める。
  71. ンマムイが行く(改訂決定稿)   兼グスク按司が家族を連れて今帰仁に行く。
  72. ヤンバルの夏(改訂決定稿)   兼グスク按司が家族を連れてヤンバルを巡る。
  73. 奥間の出会い(改訂決定稿)   兼グスク按司が奥間で隠し事を聞いて驚く。
  74. 刺客の襲撃(改訂決定稿)   兼グスク按司がヤンバルの山中で襲われる。
  75. 三か月の側室(改訂決定稿)   メイユーが尚巴志の側室になる。
  76. 百浦添御殿の唐破風(改訂決定稿)   首里グスク正殿の改築が完成する。
  77. 武当山の奇跡(改訂決定稿)   思紹が武当山で張三豊の凄さを知る。
  78. イハチの縁談(改訂決定稿)   米須按司と玻名グスク按司が東方に寝返る。
  79. 山南王と山北王の同盟(改訂決定稿)   山北王の娘が山南王の三男に嫁ぐ。
  80. ササと御台所様(改訂決定稿)   ササが伊勢神宮で神様の声を聞く。
  81. 玉依姫(改訂決定稿)   ササが豊玉姫のお墓で玉依姫の声を聞く。
  82. 伊平屋島と伊是名島(改訂決定稿)   伊平屋島の親戚たちが逃げてくる。
  83. 伊平屋島のグスク(改訂決定稿)   サグルーと尚忠と護佐丸が伊平屋島に行く。
  84. 豊玉姫(改訂決定稿)   ヒューガの師匠、慈恩禅師が琉球に来る。
  85. 五年目の春(改訂決定稿)   尚巴志が龍天閣で今年の計画を練る。
  86. 久高島の大里ヌル(改訂決定稿)   ササが神様から願い事を頼まれる。
  87. サグルーの長男誕生(改訂決定稿)   兼グスク按司の新しいグスクが完成する。
  88. 与論島(改訂決定稿)   ウニタキが与論島に行き、麦屋ヌルと再会する。
  89. ユンヌのお祭り(改訂決定稿)   尚巴志がササたちと与論島に行く。
  90. 伊是名島攻防戦(改訂決定稿)   伊是名島で中山王と山北王の戦が始まる。
  91. 三王同盟(改訂決定稿)   中山王と山北王の同盟が決まり、山南王も加わる。
  92. ハルが来た(改訂決定稿)   山南王から尚巴志に側室が贈られる。
  93. 鉄炮(改訂決定稿)   三姉妹がアラビアの商品と鉄炮を持って来る。
  94. 熊野へ(改訂決定稿)   ササたちが将軍様の奥方と一緒に熊野詣でに出掛ける。
  95. 新宮の十郎(改訂決定稿)   サスカサが神倉山で十郎の話を聞く。
  96. 奄美大島のクユー一族(改訂決定稿)   本部のテーラー奄美大島を攻める。
  97. 大聖寺(改訂決定稿)   首里に最初のお寺が完成する。
  98. ジャワの船(改訂決定稿)   日本に行った交易船がジャワの船を連れて来る。
  99. ミナミの海(改訂決定稿)   早田左衛門太郎がイトたちを連れて来る。
  100. 華麗なる御婚礼(改訂決定稿)   チューマチが山北王の娘を妻に迎える。
  101. 悲しみの連鎖(改訂決定稿)   玉グスク按司から続けて四人が亡くなる。
  102. 安須森(改訂決定稿)   佐敷ノロがササたちを連れて安須森に行く。
  103. 送別の宴(改訂決定稿)   尚巴志が早田左衛門太郎たちを連れて慶良間に行く。
  104. アキシノ(改訂決定稿)   ヤマトゥ旅に出た佐敷ノロたちが厳島神社に行く。
  105. 小松の中将(改訂決定稿)   大原寂光院で高橋殿が平維盛と華麗に舞う。
  106. ヤンバルのウタキ巡り(改訂決定稿)   馬天ノロたちが今帰仁に行く。
  107. 屋嘉比のお婆(改訂決定稿)   馬天ノロが安須森で神様にお礼を言われる。
  108. 舜天(改訂決定稿)   馬天ノロ浦添ノロを連れて喜舎場森に行く。
  109. ヌルたちのお祈り(改訂決定稿)   馬天ノロたちが南部のウタキを巡る。
  110. 鳥居禅尼(改訂決定稿)   佐敷ノロが熊野で平維盛の足跡をたどる。
  111. 寝返った海賊(改訂決定稿)   三姉妹が来て、大きな台風も来る。
  112. 十五夜(改訂決定稿)   サスカサが島添大里グスクで中秋の名月を祝う。
  113. 親父の悪夢(改訂決定稿)   山南王が悪夢にうなされて出陣を決意する。
  114. 報恩寺(改訂決定稿)   交易船が旧港の船を連れて帰国する。
  115. マツとトラ(改訂決定稿)   尚巴志対馬の旧友を連れて首里に行く。
  116. 念仏踊り(改訂決定稿)   辰阿弥が首里グスクのお祭りで念仏踊りを踊る。
  117. スサノオ(改訂決定稿)   懐機の娘が佐敷大親の長男に嫁ぐ。
  118. マグルーの恋(改訂決定稿)   ヤマトゥ旅に出たマグルーを待っている娘。
  119. 桜井宮(改訂決定稿)   馬天ノロが各地のノロたちを連れて安須森に行く。
  120. 鬼界島(改訂決定稿)   山北王の弟、湧川大主が喜界島を攻める。
  121. 盂蘭盆会(改訂決定稿)   三姉妹、旧港、ジャワの船が琉球にやって来る。
  122. チヌムイ(改訂決定稿)   山南王の汪応祖、死す。
  123. タブチの決意(改訂決定稿)   弟の死を知ったタブチは隠居する。
  124. 察度の御神刀(改訂決定稿)   タブチが山南王になる決意をする。
  125. 五人の御隠居(改訂決定稿)   汪応祖の死を知った思紹が戦評定を開く。
  126. タブチとタルムイ(改訂決定稿)   八重瀬グスクで戦が始まる。
  127. 王妃の思惑(改訂決定稿)   汪応祖の葬儀のあと戦が再開する。
  128. 照屋大親(改訂決定稿)   山南王の進貢船が帰って来る。
  129. タブチの反撃(改訂決定稿)   タブチが豊見グスクを攻める。
  130. 喜屋武グスク(改訂決定稿)   尚巴志がチヌムイとミカに会う。
  131. エータルーの決断(改訂決定稿)   タブチの長男がけじめをつける。
  132. 二人の山南王(改訂決定稿)   島尻大里グスクが他魯毎軍に包囲される。
  133. 裏の裏(改訂決定稿)   尚巴志が具志頭グスクを開城させる。
  134. 玻名グスク(改訂決定稿)   尚巴志が玻名グスクを攻める。
  135. 忘れ去られた聖地(改訂決定稿)   尚巴志とササたちが古いウタキを巡る。
  136. 小渡ヌル(改訂決定稿)   尚巴志が小渡ヌルと出会う。
  137. 山南志(改訂決定稿)   宅間之子が山南の歴史書「山南志」を完成させる。
  138. ササと若ヌル(改訂決定稿)   ササが4人の若ヌルの師匠になる。
  139. 山北王の出陣(改訂決定稿)   中山王と山北王が山南王の戦に介入する。
  140. 愛洲のジルー(改訂決定稿)   ササのマレビト神が馬天浜にやって来る。
  141. 落城(改訂決定稿)   護佐丸が玻名グスク攻めで活躍する。
  142. 米須の若按司(改訂決定稿)   島添大里のお祭りの後、尚巴志は米須に行く。
  143. 山グスク(改訂決定稿)   米須グスクを落とした尚巴志は山グスクに行く。
  144. 無残、島尻大里(改訂決定稿)   他魯毎は島尻大里グスクに総攻撃を掛ける。
  145. 他魯毎(改訂決定稿)   他魯毎が山南王に就任する。
  146. 若按司の死(改訂決定稿)   ササたちが宮古島の事を調べる。
  147. 久高ヌル(改訂決定稿)   一月遅れの中山王の久高島参詣。
  148. 山北王が惚れたヌル(改訂決定稿)   攀安知が古宇利島に行く。
  149. シヌクシヌル(改訂決定稿)   ササが斎場御嶽で運玉森ヌルに就任する。
  150. 慈恩寺(改訂決定稿)   武術道場の慈恩寺が完成する。
  151. 久米島(改訂決定稿)   尚巴志、ウニタキ、懐機が久米島に行く。
  152. クイシヌ(改訂決定稿)   尚巴志がニシタキ山頂で一節切を吹く。
  153. 神懸り(改訂決定稿)   玻名グスクヌルが安須森で神懸りする。
  154. 武装船(改訂決定稿)   ウニタキが山北王の軍師と酒を飲む。
  155. 大里ヌルの十五夜(改訂決定稿)   久高島大里ヌルが島添大里グスクに来る。
  156. 南の島を探しに(改訂決定稿)   ササたちが愛洲次郎の船で宮古島に行く。
  157. ミャーク(改訂決定稿)   ササたちが与那覇勢頭と目黒盛豊見親と会う。
  158. 漲水のウプンマ(改訂決定稿)   ササたちがウプンマと一緒に狩俣に戻る。
  159. 池間島のウパルズ様(改訂決定稿)   クマラパがウパルズ様に怒られる。
  160. 上比屋のムマニャーズ(改訂決定稿)   ササたちが平家の子孫と会う。
  161. 保良のマムヤ(改訂決定稿)   ササと安須森ヌルがアラウスのウタキに入る。
  162. 伊良部島のトゥム(改訂決定稿)   高腰グスクで神様たちと酒盛り。
  163. スタタンのボウ(改訂決定稿)   ササたちは来間島に寄って多良間島に行く。
  164. 平久保按司(改訂決定稿)   石垣島に来たササたちはアホウドリに歓迎される。
  165. ウムトゥ姫とマッサビ(改訂決定稿)  ササたちがノーラ姫とウムトゥ姫に会う。
  166. 神々の饗宴(改訂決定稿)   於茂登岳の山頂で神様たちと酒盛り。
  167. 化身(改訂決定稿)   名蔵の白石御嶽と水瀬御嶽で神様と会う。
  168. ヤキー退治(改訂決定稿)   ササたちが屋良部岳に登り山頂で雷雨に遭う。
  169. タキドゥン島(改訂決定稿)   タキドゥンの話を聞いて驚くササたち。
  170. ユーツンの滝(改訂決定稿)   古見岳に登ってイリウムトゥ姫と会う。
  171. ドゥナン島(改訂決定稿)   ササたちは西表島から与那国島へ向かう。
  172. ユウナ姫(改訂決定稿)   宇良部岳に登ったササたちは与那国島の村を巡る。
  173. 苗代大親の肩の荷(改訂決定稿)   尚巴志は苗代大親の隠し事を知って笑う。
  174. さらばヂャンサンフォン(改訂決定稿)   会同館で三姉妹たちの送別の宴。
  175. トゥイの旅立ち(改訂決定稿)   先代山南王妃がナーサと一緒に奥間に行く。
  176. 今帰仁での再会(改訂決定稿)   先代山南王妃が今帰仁に行って姪と会う。
  177. アミーの娘(改訂決定稿)   尚巴志がウニタキからトゥイの事を聞く。
  178. 婿入り川(改訂決定稿)   山北王の若按司が山南王の世子になる。
  179. クブラ村の南遊斎(改訂決定稿)   ササたちがダンヌ村からクブラ村に行く。
  180. 仕合わせ(改訂決定稿)   ササと愛洲次郎が二人だけの時を過ごす。
  181. ターカウ(改訂決定稿)   ササたちが黒潮を越えて台湾の高雄に行く。
  182. 伝説の女海賊(改訂決定稿)   ササたちが高雄で女海賊の活躍を聞く。
  183. 龍と鳳凰(改訂決定稿)   唐人町の宮殿にお世話になるササたち。
  184. トンド(改訂決定稿)   ササたちがアンアンと一緒にトンド王国に行く。
  185. 山北王の進貢(改訂決定稿)  リュウインが山北王の使者として明国に行く。
  186. 二つの婚礼(改訂決定稿)  マグルーとマウミ、ウニタルとマチルーが結ばれる。
  187. 若夫婦たちの旅(改訂決定稿)   ウニタル夫婦とマグルー夫婦が旅に出る。
  188. サハチの名は尚巴志(改訂決定稿)  今帰仁のお祭りからウニタキが帰って来る。
  189. トンドの新春(改訂決定稿)   新年の祝宴が続いてササたちが二日酔い。
  190. パティローマ(改訂決定稿)   ササたちがトンドから波照間島に行く。
  191. キキャ姫の遊戯(改訂決定稿)   湧川大主が武装船で喜界島を攻める。
  192. 尚巴志の進貢(改訂決定稿)   サハチが尚巴志の名前で進貢船を送る。
  193. ササの帰国(改訂決定稿)   南の島の人たちを連れてササたちが帰国する。
  194. 玉グスク(改訂決定稿)   ササが豊玉姫から瀬織津姫の事を聞く。
  195. サミガー大主の小刀(改訂決定稿)   タキドゥン按司の話を聞いて驚く尚巴志
  196. 奥間のミワ(改訂決定稿)   ササたちが愛洲次郎の船でヤマトゥに行く。
  197. リーポー姫(改訂決定稿)   他魯毎冊封するための冊封使琉球に来る。
  198. 他魯毎の冊封(改訂決定稿)   諭祭の儀式と冊封の儀式が無事に終わる。
  199. 満月(改訂決定稿)   ササたちは阿蘇山に登り、那智から天川弁才天社に行く。
  200. 瀬織津姫(改訂決定稿)   ササたちは富士山麓の湖畔で神様たちと酒盛り。
  201. 真名井御前(改訂決定稿)   六甲山で武庫津姫と真名井御前の声を聞く。
  202. 八倉姫と大冝津姫(改訂決定稿)   阿波に渡り八倉比売神社と大粟神社に行く。
  203. 大物主(改訂決定稿)   ササたちは三輪山に行き、サルヒコと豊姫に会う。
  204. 重陽の宴(改訂決定稿)   平田のお祭りが終わって、ミャークの船が帰国する。
  205. 王女たちの旅の空(改訂決定稿)  リーポー姫たちは今帰仁に行き山北王と会う。
  206. 天罰(改訂決定稿)   湧川大主が援軍を迎えて鬼界島を攻める。
  207. 大三島の伊予津姫(改訂決定稿)   ササたちが大三島で伊予津姫と会う。
  208. 国頭御殿(改訂決定稿)   リーポー姫たちが国頭グスクに行く。
  209. 南蛮船の帰国(改訂決定稿)  馬天浜の張三豊を偲ぶお祭りに弟子たちが集まる。
  210. 大義名分(改訂決定稿)   リーポー姫と冊封使が帰国して進貢船が船出する。
  211. ナコータルー(改訂決定稿)   尚巴志は山北王の材木屋の親方と会う。
  212. 志慶真のウトゥタル(改訂決定稿)  ハルとシビーとユラがヤンバルに行く。
  213. 湧川大主の憂鬱(改訂決定稿)   湧川大主が鬼界島攻めから帰って来る。
  214. ファイテとジルーク(改訂決定稿)   五年間の留学から帰って来た二人。
  215. それぞれの新年(改訂決定稿)   新年の儀式も無事に済んで龍天閣で作戦会議。
  216. 奥間ヌルの決断(改訂決定稿)  油屋のユラはお祭りの準備のため今帰仁に帰る。
  217. 奥間炎上(改訂決定稿)   諸喜田大主が奥間を攻めて火をかける。
  218. 李芸と再会(改訂決定稿)   李芸と早田五郎左衛門が琉球に来る。
  219. 須久名森(改訂決定稿)   タミーが須久名森の古いウタキを見つける。
  220. 被慮人探し(改訂決定稿)   李芸が遊女屋「松風楼」の女将と会う。
  221. シネリキヨ(改訂決定稿)   ササたちは沢岻に行き、浜比嘉島に行く。
  222. 東松田の若ヌル(改訂決定稿)   ササたちは喜名に行き、宇座の牧場に行く。
  223. 大禅寺(改訂決定稿)   ササたちはキーヌウチから沢岻に行く。
  224. 長老たちの首里見物(改訂決定稿)   首里のお祭りでお芝居「千代松」を上演。
  225. 祝い酒(改訂決定稿)   尚巴志とウニタキは真喜屋之子の手柄話を聞く。
  226. 見果てぬ夢(改訂決定稿)   李芸は今帰仁で被慮人を見つける。
  227. 悪者退治(改訂決定稿)   ササたちはシジマを連れてヤンバルに行く。
  228. 志慶真ヌル(改訂決定稿)   シジマが志慶真ヌルになる。
  229. 今帰仁のお祭り(改訂決定稿)  ユラのお芝居「志慶真のウトゥタル」は大成功。
  230. 混乱の今帰仁(改訂決定稿)  今帰仁城下に中山王が攻めて来るとの噂が流れる。
  231. 逃亡(改訂決定稿)   湧川大主は武装船の鉄炮をはずして今帰仁に運ばせる。
  232. 出陣(改訂決定稿)   尚巴志は兵を率いて山北王攻めに出陣する。
  233. 戦闘開始(改訂決定稿)   尚巴志今帰仁グスクを攻める。
  234. 志慶真曲輪(改訂決定稿)   サグルーと尚忠と護佐丸が志慶真曲輪を攻める。
  235. 三の曲輪の激戦(改訂決定稿)   尚巴志は勝連按司と越来按司の死を悲しむ。
  236. クーイの若ヌル(改訂決定稿)   マナビダル鉄炮の玉の恐怖に襲われる。
  237. 奇跡の復活(改訂決定稿)   攀安知はマナビダルを抱いて泣き続ける。
  238. 今帰仁グスクに雪が降る(改訂決定稿)  尚巴志とマチルギが一緒に雪を眺める。



第一部 目次

 

 

主要登場人物

「尚巴志伝 第二部」の年表

尚巴志の略歴(1406-1416)

・ マチルギの略歴(1373-1416)

安須森ヌル(佐敷ヌル)の略歴(1374-1416)

馬天若ヌル、ササの略歴(1391-1416)

シンシン(范杏杏)の略歴(1390-1416)

ナナの略歴(1388-1416)

メイユー(張美玉)の略歴(1376-1416)

中山王、思紹の略歴(1406-1416)

馬天ヌルの略歴(1406-1416)

中グスク按司、クマヌの略歴(1406-1412)

ヒューガ(三好日向)の略歴(1406-1416)

ウニタキの略歴(1406-1416)

ファイチ(懐機)の略歴(1406-1416)

兼グスク按司(ンマムイ)の略歴(1378-1416)

張三豊の略歴(1247-1416)

飯篠修理亮の略歴(1387-1416)

慈恩禅師の略歴(1350-1416)

山南王、汪応祖の略歴(1406-1413)

山南王妃、トゥイの略歴(1363-1416)

八重瀬按司、タブチの略歴(1360-1416)

山北王、攀安知の略歴(1376-1416)

クーイの若ヌルの略歴(1396-1416)

湧川大主の略歴(1377-1416)

本部のテーラーの略歴(1376-1416)

奥間ヌルの略歴(1374-1416)

シジマの略歴(1389-1416)

東松田の若ヌルの略歴(1398-1416)

高橋殿の略歴(1376-1416)

早田左衛門太郎の略歴(1397-1416)

愛洲次郎の略歴(1390-1416)

クマラパの略歴(1339-1416)

ユンヌ姫の略歴

アキシノの略歴

登場人物一覧

琉球国派遣船一覧(1372-1416)

 

 

第二部 主要登場人物

サハチ       1372-1439  尚巴志。島添大里按司
マチルギ      1373-    尚巴志の妻。伊波按司の娘。
サグルー      1390-    尚巴志の長男。妻は護佐丸の妹、マカトゥダル。
ジルムイ      1391-    尚巴志の次男。後の尚忠。妻はサムの娘、ユミ。
ミチ        1393-    尚巴志の長女。島添大里ヌル、サスカサ。
イハチ       1394-    尚巴志の三男。妻は具志頭按司の娘、チミー。
チューマチ     1396-    尚巴志の四男。妻は山北王の娘、マナビー。
マグルー      1398-1453  尚巴志の五男。妻は兼グスク按司の娘、マウミ。
マチルー      1399-    尚巴志の次女。ウニタルの妻。
ウリー       1401-1464  サハチの六男。尚布里。
思紹        1354-1421 中山王。尚巴志の父。
佐敷ヌル      1374-    尚巴志の妹、マシュー。シンゴと結ばれ娘を産む。
佐敷大親      1376-    尚巴志の弟、マサンルー。妻は奥間大親の娘、キク。
平田大親      1378-    尚巴志の弟、ヤグルー。妻は玉グスク按司の娘。
与那原大親     1383-    尚巴志の弟、マタルー。妻はタブチの娘、マカミー。
クルー       1388-    尚巴志の弟、妻は山南王シタルーの娘、ウミトゥク。
馬天ヌル      1357-    思紹の妹、尚巴志の叔母。
ササ        1391-    馬天若ヌル。父はヒューガ。母は馬天ヌル。
ヒューガ      1355-1470 三好日向。中山の水軍大将。
ユリ        1387-    ヒューガの娘。笛の名手。お祭り奉行を務める。
苗代大親      1360-    思紹の弟。サムレー総隊長。武術師範。
マカマドゥ     1392-    苗代大親の三女。マウシ(護佐丸)の妻。
クグルー      1386-    泰期の三男。苗代大親の娘婿。
サミガー大主    1356-    思紹の弟、ウミンター。
シビー       1395-    尚巴志の従妹。メイユーの弟子になる。
ウニタキ      1372-1433 三星大親。「三星党」の頭。
チルー       1368-    ウニタキの妻。尚巴志の母の妹。
ミヨン       1395-    ウニタキの長女。ファイテの妻。
ウニタル      1397-    ウニタキの長男。
イーカチ      1373-    「三星党」の副頭。絵画き。
ナツ        1381-    ウニタキの配下から尚巴志の側室になる。
シズ        1389-    ウニタキの配下。ササと一緒にヤマトゥに行く。
ヤールー      1385-    ウニタキの配下。サグルーを守っている。
ファイチ      1375-1453 懐機。明国の道士。尚巴志の客将。
ヂャンウェイ    1377-    張唯。ファイチの妻。
ファイテ      1395-    懐徳。ファイチの息子。妻はウニタキの娘のミヨン。
ファイリン     1397-    懐玲。ファイチの娘。佐敷のシングルーの妻。
サスカサ      1354-    ミチにサスカサを譲り、運玉森ヌルになる。
マウシ       1391-1458 真牛。山田按司の次男。尚巴志の甥。護佐丸。
マカトゥダル    1392-    護佐丸の妹。サグルーの妻。
マサルー      1364-    山田按司の家臣。
シラー       1391-    マサルーの次男。
クマヌ       1346- 1412 中グスク按司。中山の重臣
美里之子      1362-    越来按司。中山の重臣。思紹の義弟。
當山之子      1365-    美里之子の弟。浦添按司になる。
クサンルー     1387-    當山之子の長男。浦添按司
カナ        1391-    當山之子の長女。浦添ヌル。
ジルーク      1395-    當山之子の三男。国子監に留学。
サム        1372-    後見役から勝連按司になる。伊波按司の四男。
ユミ        1392-    サムの長女。ジルムイ(尚忠)の妻。
ナーサ       1352-    首里の遊女屋「宇久真」の女将。
マユミ       1389-    「宇久真」の遊女。
宇座按司      1355-    泰期の次男。父の跡を継いで明国への使者となる。
シタルー      1362-1413  山南王。汪応祖
トゥイ       1363-    シタルーの正妻。山南王妃。察度の娘。
タルムイ(他魯毎) 1385-1429  豊見グスク按司。シタルーの長男。妻は尚巴志の妹。
豊見グスクヌル   1382-    シタルーの長女。タルムイの姉。
兼グスク按司    1389-    ジャナムイ。シタルーの次男。
保栄茂按司     1393-    グルムイ。シタルーの三男。妻は山北王の娘。
長嶺按司      1389-    シタルーの娘婿。
マアサ       1896-    シタルーの五女。
座波ヌル      1382-    山南王シタルーの側室。
島尻大里ヌル    1368-    ウミカナ。シタルーの妹。
タブチ       1360-    八重瀬按司。山南王シタルーの兄。
エータルー     1381-1413  タブチの長男。
エーグルー     1388-    タブチの三男。新グスク按司
チヌムイ      1395-    タブチの四男。
ミカ        1392-    八重瀬若ヌル。タブチの六女。チヌムイの姉。
八重瀬ヌル     1361-    タブチの妹。シタルーの姉。
サイムンタルー   1361-1429  早田左衛門太郎。対馬島倭寇の頭領。
早田六郎次郎    1387-    左衛門太郎の跡継ぎ。妻はユキ。
ユキ        1388-    六郎次郎の妻。尚巴志の娘。母はイト。
イト        1372-    対馬島の女船長。ユキの母。
シンゴ       1372-    早田新五郎。左衛門太郎の弟。
マツ        1372-    中島松太郎。早田左衛門太郎の家臣。
トラ        1372-    大石寅次郎。早田左衛門太郎の家臣。
早田五郎左衛門   1349-    左衛門太郎の叔父。朝鮮国の富山浦に住む商人。
早田丈太郎     1371-    五郎左衛門の長男。漢城府の津島屋の主人。
浦瀬小次郎     1375-    五郎左衛門の娘婿。
早田ナナ      1388-    早田次郎左衛門の娘。
早田左衛門次郎   1387-    六郎次郎の従兄弟。
早田小三郎     1391-    六郎次郎の義弟。
サングルミー    1371-    与座大親。中山の進貢船の正使。
メイファン     1379-    張美帆。明国の海賊の娘。
メイリン      1374-    張美玲。メイファンの姉。
スーヨン      1387-    張思永。メイリンの娘。
メイユー      1376-    張美玉。メイファンの姉。尚巴志の側室になる。
ラオファン     1338-    黄敬。三姉妹の武術の師匠。
リェンリー     1376-    黄怜麗。ラオファンの娘。
ジォンダオウェン  1364-    鄭道文。三姉妹の配下の海賊。
ユンロン      1387-    鄭芸蓉。ジォンダオウェンの娘。 
リュウジャジン   1362-    劉嘉景。三姉妹の配下の海賊。
リィェンファ    1377-    楊蓮華。富楽院の妓楼『桃香楼』の女将。
ヂュヤンジン    1375-    朱洋敬。懐機の友。宮廷に仕える役人。
永楽帝       1360-1424  明国の皇帝。
リュウイェンウェイ 1389-    劉媛維。富楽院の最高級妓楼『酔夢楼』の妓女。
ファイホン     1379-    懐虹。懐機の妹。
ヂャンサンフォン  1247-    張三豊。武当山の道士で、武当拳創始者
シンシン      1390-    范杏杏。張三豊の弟子。
フカマヌル     1372-    外間ノロ。久高島のノロ尚巴志の腹違いの妹。
大里ヌル      1387-    久高島のノロ。月の神様を祀る。
奥間大親      1357-    ヤキチ。奥間から来た尚巴志の護衛役。中山の重臣
キンタ       1379-    奥間大親。ヤキチの息子。
平安名大親     1348-    勝連の重臣。ウニタキの叔父。
勝連ヌル      1369-    ウニタキの姉。
伊波按司      1363-    マチルギの兄。
山田按司      1365-    マチルギの兄。
攀安知       1376-1416  山北王。
マアサ       1379-    山北王妃。武寧の娘。
クン        1378-    山北王の側室。国頭按司の娘。
ウク        1379-    山北王の側室。
ミサ        1393-    山北王の側室。父親は思紹。
クーイの若ヌル   1396-1416  マナビダル。山北王の側室。
パク        1380-    山北王の側室。朝鮮人
タンタン      1391-    山北王の側室。明国人。
フミ        1396-    山北王の側室。三星党。
今帰仁ヌル     1374-1416  攀安知の姉。
マナビー      1397-    攀安知の次女。チューマチの妻。
湧川大主      1377-    攀安知の弟。
勢理客ヌル     1356-    アオリヤエ。攀安知の叔母。
アタグ       1355-    山北王に仕えるヤマトゥの山伏。
本部のテーラー   1376-1416  攀安知の幼馴染み。サムレー大将。
リュウイン     1359-    劉瑛。山北王の軍師。
油屋、ウクヌドー  1350-    奥堂。山北王に仕える博多筥崎八幡宮の油屋。
奥堂ユラ      1396-    油屋の娘。
ナコータルー    1379-    山北王の「材木屋」のお頭。仲尾大主の長男。
マル        1397-    ナコータルーの娘。
真喜屋之子     1383-    仲尾大主の次男。
サラ        1397-    山北王のサムレー大将、浦崎大主の娘。
諸喜田大主     1378-1416  山北王のサムレー大将。
仲宗根大主     1382-    山北王のサムレー大将。
兼次大主      1384-1416  山北王のサムレー大将。
平敷大主      1366-    山北王の重臣
松堂        1352-    名護按司の大叔父。
喜如嘉の長老    1340-    国頭按司の水軍大将。
クミ        1387-    国頭按司の三女。攀安知の弟サンルータの妻。
クチャ       1398-    名護按司の娘。
兼グスク按司    1378-    ンマムイ。武寧の次男。妻は攀安知の妹。
マハニ       1379-    兼グスク按司の妻。山北王、攀安知の妹。
マウミ       1399-    ンマムイの長女。
ヤタルー師匠    1359-    阿蘇弥太郎。ンマムイの武術の師匠。
慈恩禅師      1350-1448  禅僧であり武芸者。ヒューガの師匠。
飯篠修理亮     1387-1488 武芸者。長威斎。
二階堂右馬助    1390-    慈恩の弟子。
一文字屋孫三郎   1361-    次郎左衛門の弟。坊津の一文字屋主人。
みお        1394-    一文字屋孫三郎の三女。
村上又太郎     1386-    村上水軍の頭領の長男。上関を守っている。
村上あや      1392-    村上又太郎の妹。
塩飽三郎入道    1358-    塩飽水軍の頭領。
一文字屋次郎左衛門 1355-    京都の一文字屋の主人。
まり        1394-    一文字屋次郎左衛門の三女。
高橋殿       1376-    足利義満の側室。道阿弥の娘。
対御方       1379-    足利義満の側室。高橋殿に仕えている。
平方蓉       1383-    陳外郎の娘。高橋殿に仕えている。
足利義持      1386-1428  室町幕府第四代将軍。
日野栄子      1390-1431  足利義持の奥方。
勘解由小路殿    1350-1410  斯波道将。将軍様の補佐役。
斯波左兵衛督    1371-1418  勘解由小路殿の嫡男。将軍様の補佐役。
中条兵庫助     1359-    将軍様の武術指南役。慈恩禅師の弟子。
中条奈美      1380-    中条兵庫助の娘。夫が戦死し、高橋殿に仕える。
外郎       1360-    陳宗奇。薬師。外交使節の接待役。
魏天        1350-    将軍様に仕える明国の通事。
栄泉坊       1389-    東福寺を追い出された画僧。
増阿弥       1368-    奈良の田楽新座の太夫
一徹平郎      1355-    北野天満宮の宮大工。
源五郎       1359-    腕はいいが変わり者の瓦職人。
新助        1379-    龍ばかり彫っている等持寺の大工。
渋川道鎮      1372-1446  九州探題。勘解由小路殿の娘婿。
宗讃岐守貞茂    1364-1418  対馬守護。
平道全       1376-    宗貞茂の家臣。
宗金        1380-    博多妙楽寺の僧。
李芸        1373-1445  倭寇にさらわれた母親を探している朝鮮の役人。
シーハイイェン   1390-    施海燕。旧港宣慰司、施進卿の次女。施二姐。
ツァイシーヤオ   1390-    蔡希瑶。シーハイイェンの親友。
シュミンジュン   1342-    徐鳴軍。シーハイイェンの師匠。張三豊の弟子。
シュヨンカ     1389-    徐永可。シュミンジュンの孫。シンシンの兄弟子。
ワカサ       1364-    旧港の通事。若狭出身の倭寇
奥間の長老     1348-    ヤザイム。奥間大主。
サタルー      1387-    奥間の長老の跡継ぎ。尚巴志の息子。
奥間ヌル      1374-    奥間村のノロ尚巴志の娘ミワを産む。
奥間のサンルー   1382-    「赤丸党」の頭。クマヌの息子。
クジルー      1393-    サンルーの配下。マサンルーの息子。
米須按司      1357-1414  摩文仁大主。武寧の弟。若按司の妻はタブチの娘。
摩文仁按司     1383-1414  米須按司の次男。
玻名グスク按司   1358-1414  中座大主。タブチの義兄。
真壁按司      1353-1414  山グスク大主。玻名グスク按司の義兄。
伊敷按司      1363-    ナーグスク大主。真壁按司の義弟。
ムジル       1381-    伊平屋島伊是名島の守備隊の大将。
イサマ       1375-    伊平屋島の田名大主の長男。田名親方の兄。
我喜屋大主     1359-    田名大主の弟。イサマの叔父。
サミガー親方    1361-    与論島で鮫皮を作っている親方。
麦屋ヌル      1373-    先代の与論按司の娘。ウニタキの従妹。
ハル        1395-    山南王のシタルーから尚巴志に贈られた側室。
クムン       1373-    島尻大里から来た石屋。
スヒター      1391-   マジャパイト王国の女王クスマワルダニの娘。
辺戸ヌル      1360-   安須森の麓の辺戸村のヌル。
カミー       1402-    アフリヌルの孫娘。
屋嘉比のお婆    1320-    先々代の屋嘉比ヌル。
屋嘉比ヌル     1373-    屋嘉比のお婆の孫娘。
根謝銘ヌル     1356-    国頭按司の姉。
福寿坊       1387-    備前児島の山伏。
辰阿弥       1384-    時衆の武芸者。
ブラゲー大主    1353-    チヌムイの祖父。貝殻を扱うウミンチュの親方。
小渡ヌル      1380-    父は越来按司。母は山北王珉の妹。久高ヌルになる。
照屋大親      1351-    山南王の重臣。交易担当。
糸満大親      1367-    山南王の重臣
新垣大親      1360-1414  山南王の重臣。タブチの幼馴染み。
真栄里大親     1362-1414  山南王の重臣
波平大親      1366-    山南王の重臣
波平大主      1373-    波平大親の弟。サムレー大将。タルムイ側に付く。
国吉大親      1375-    山南王の重臣。妻は照屋大親の娘。
賀数大親      1368-    山南王の重臣。タルムイ側に付く。
兼グスク大親    1363-    山南王の重臣。タルムイ側に付く。
石屋のテハ     1375-    シタルーのために情報を集めていた。
大村渠ヌル     1366-    初代山南王の娘。前島尻大里ヌル。
慶留ヌル      1371-    シタルーの従妹。前島尻大里ヌル。
愛洲次郎      1390-    愛洲水軍の大将の次男。
寺田源三郎     1390-    愛洲次郎の家臣。
河合孫次郎     1390-    愛洲次郎の家臣。
堂之比屋      1362-    久米島堂村の長老。
堂ヌル       1384-    堂之比屋の娘。
新垣ヌル      1380-    久米島北目村のヌル。
大岳ヌル      1386-    久米島大岳のヌル。
具志川若ヌル    1397-    具志川ヌルの娘。
クイシヌ      1373-    久米島ニシタキのヌル。
クマラパ      1339-    狩俣按司マズマラーの夫。元の国の道士。
マズマラー     1357-    狩俣の女按司
タマミガ      1389-    クマラパとマズマラーの娘。
那覇勢頭     1360-    目黒盛の重臣。船長として琉球に行く。
目黒盛豊見親    1357-    ミャークの首長。
漲水のウブンマ   1379-    漲水ウタキのヌル。目黒盛の従妹。
アコーダティ勢頭  1356-    野崎按司重臣。船長としてトンド国に行く。
ムマニャーズ    1342-    上比屋の先代の女按司
ツキミガ      1390-    ムマニャーズの孫娘。
アラウスのウプンマ 1340-    戦死したアラウス按司の妹。
マムヤ       1339-    保良の女按司の末娘。先代の野城按司
チルカマ      1349-    クマラパの妹。先代の石原按司
阿嘉のトゥム    1365-    久米島からミャークに渡った兄弟の弟。伊良部島に住む。
スタタンのボウ   1360-    多良間島の女按司。クマラパの弟子。
ハリマ大殿     1359-    ボウの夫。ターカウの倭寇
平久保按司     1355-    石垣島按司。ターカウの倭寇
ブナシル      1360-    名蔵の女按司
ミッチェ      1387-    ブナシルの娘。父親は富崎按司
マッサビ      1369-    ウムトゥダギのフーツカサ。池間島出身。
サユイ       1391-    マッサビの娘。弓矢の名人。
阿嘉のグラー    1362-    マッサビの夫。久米島からミャークに渡った兄弟の兄。
ガンジュー     1386-    熊野の山伏、願成坊。
タキドゥン     1348-    島添大里按司の息子で、タキドゥン島の按司になる。
ユミ        1361-    ドゥナン島サンアイ村のツカサ。
ナーシル      1391-    ユミの娘。父は苗代大親
フーキチ      1368-    石垣島の奥間鍛冶屋。
玻名グスクヌル   1385-    マフー。玻名グスク按司の妹。
キクチ殿      1344-1409  台湾高雄の倭寇
五峰尼       1346-    キクチ殿の妻。
南遊斎       1346-    キクチ殿の重臣
タムン       1366-    ヒューガの配下。東行法師。
我謝ヌル      1390-    孤児院の院主。
二代目ミヌキチ   1358-    今帰仁の研ぎ師。
マティルマ     1360-    永良部按司の妻。察度の娘。トゥイの姉。
マアミ       1360-    越来按司の妻。帕尼芝の娘。小渡ヌルの母。
アミー       1387-    山南王の刺客。
ユーナ       1391-    島添大里の女子サムレー。山南王の間者。アミーの妹。
アンアン      1390-    張安安。トンド王国の王女。
パラン       1360-    キクチ殿の側室。マカタオ族の首長。
慶真和尚      1357-    台湾高雄の松景寺の住職。
ヂャンジャラン   1365-    張嘉蘭。台湾高雄の女海賊。
佐伯新十郎     1373-    豊後の倭寇。大友氏の被官。
マシュク按司    1354-    波照間島按司
ペプチ       1374-    マシュク按司の長女。
サンクル      1397-    ペブチとサングルミーの娘。
リーポー姫     1401-    漢麗宝。永楽帝の娘。
チャイシャン    1384-    柴山。永楽帝の配下の宦官。
チウヨンフォン   1340-    丘永鋒。ヂャンサンフォンの弟子。
覚林坊       1382-    熊野の先達山伏。
無精庵       1355-    医者。
シジマ       1389-    島添大里の女子サムレー。志慶真ヌル。
タミー       1388-    須久名森ヌル。
越来ヌル      1390-    ハマ。越来按司の娘。
久手堅ヌル     1365-    セーファウタキを守っているヌル。
東松田の若ヌル   1398-    タマ。尚巴志の側室。
ヤンバルの玉城ヌル 1380-    ユカ。

 

スサノオ            ヤマト国の大王。牛頭天王
豊玉姫             スサノオの妻。斎場御嶽の神様。
玉依姫             スサノオ豊玉姫の娘。ヒミコ。アマテラス。
トヨウケ姫           ウカノミタマ。玉依姫の長女。
ホアカリ            玉依姫の息子。
イラ姫            八倉姫。二代目豊玉姫玉依姫の次女。
豊姫              アイラ姫の孫娘。神功皇后
アマン姫            玉依姫の妹。斎場御嶽の神様。
ギリムイ姫           アマン姫の娘。島添大里の神様。
真玉添姫            アマン姫の娘。首里の神様。
安須森姫            アマン姫の娘。安須森の神様。
運玉森姫            アマン姫の娘。運玉森の神様。
ユンヌ姫            アマン姫の娘。喜界島の神様。
キキャ姫            ユンヌ姫の娘。喜界島の神様。
百名姫             アマン姫の孫娘。浜川御嶽の神様
サルヒコ            スサノオ稲田姫の長男。二代目大物主。
スクナヒコ           サルヒコの軍師。須久名森の神様。
アキシノ            厳島神社の内侍。初代今帰仁ヌル。
クミ姫             久米島の神様。ビンダキ姫の三女。
ウパルズ            池間島の神様。ウムトゥ姫の長女。
赤名姫             ウパルズの孫。ユンヌ姫と行動を共にする。
ウムトゥ姫           石垣島於茂登岳の神様。ビンダキ姫の次女。
ノーラ姫            石垣島の名蔵の神様。ウムトゥ姫の次女。
ヤラブ姫            ノーラ姫の三女。
ビシュヌ            クバントゥオンの神様。シィサスオンの神様でもある。
ラクシュミ           ビシュヌの妻。ミズシオンの神様。
サラスワティ          ヤラブダギの神様。弁才天
イリウムトゥ姫         二代目ウムトゥ姫の次女。クン島の神様。
ユウナ姫            イリウムトゥ姫の次女。ドゥナン島の神様。
メイヤ姫            ユウナ姫の従妹で、ユウナ姫の弟、トゥイヒコの妻。
パティローマ姫         イリウムトゥ姫の三女。波照間島の神様。
瑤姫              長江文明の女神。
瀬織津姫            垣花姫。阿蘇津姫。武庫津姫。浅間大神
阿波津姫            大冝津姫。瀬織津姫の四女。
伊予津姫            阿波津姫の長女。
伊古麻津姫           二代目武庫津姫の次女。
知念姫             瀬織津姫の妹。
スクニヤ姫           知念姫の三女。
美浜姫             知念姫の孫娘。浜比嘉島の神様。
役行者       634-     役小角修験道の開祖。
真名井御前     803-835   如意尼。
シチャラヌル          安須森が滅んだ時の安須森ヌルの妹。奥間の神様。
イナ              沢岻ヌルの娘。湧川按司の側室。今帰仁ヌル。
カユ              イナの娘。今帰仁ヌル。湧川ヌル。勢理客ヌル。
志慶真のウトゥタル       志慶真ヌル。湧川按司の側室。

 

3-17.古見のクミ姫(第二稿)

 古見(くみ)(小湊)に着いたサスカサたちは驚かされた。
 サスカサたちを迎えた古見ヌルはマキという七歳の娘を連れていて、マキの父親は本部(むとぅぶ)のテーラーだと言った。
 七年前に奄美大島(あまみうふしま)平定のために湧川大主(わくがーうふぬし)と一緒に来たテーラーと結ばれて、ようやく跡継ぎに恵まれたのだという。
「あたしに妹がいたのね」と瀬底(しーく)若ヌルはマキの手を取って喜んだ。
テーラー様は山北王(さんほくおう)の重臣でしたが、中山王(ちゅうざんおう)に寝返ったのですか」と古見ヌルは瀬底若ヌルを見ながらサスカサに聞いた。
「寝返らす予定だったのですが、間に合わなくて、戦死してしまいました」
「そうだったのですか‥‥‥生きて戻って来るに違いないと信じて待っていたのです」と言って古見ヌルは海の方を見つめた。
テーラーはわたしと一緒に武当拳(ウーダンけん)の修行を積みました。中山王のために働いて欲しかったのですが残念です」
 古見ヌルは涙を拭いてサスカサを見ると、
「あなたも武当拳を使うのですか」と聞いた。
「中山王を初めとしてサムレーたちもヌルたちも武当拳を身に付けています。みんな、武当拳を編み出したヂャンサンフォン様(張三豊)の弟子なのです」
「ヂャンサンフォン様‥‥‥テーラー様から聞いています。わたしもテーラー様から武当拳の指導を受けました」
 湧川大主と一緒に古見に来た時、テーラーはまだ武当拳を知らなかったが、翌年、山北王の娘マサキが山南王(さんなんおう)の三男に嫁ぎ、護衛のために南部に行ったテーラーはンマムイ(兼グスク按司)がいた新(あら)グスクのガマ(洞窟)で、サスカサたちと一緒にヂャンサンフォンの指導を受けた。そして翌年、新しい奄美按司を連れて奄美大島平定に来たテーラー古見ヌルと再会して、『香島(かしま)の剣』を身に付けている古見ヌルに武当拳を教えたのだった。
 古見は大川(ふぅごー)の河口に開けた村(しま)で、思っていたよりも家々が建ち並んでいて、かつては交易で栄えていた港だという面影が残っていた。冬になればヤマトゥ(日本)から来た船が何隻も立ち寄るのだろうが、今は閑散としていて按司の船がぽつんと一隻浮かんでいるだけだった。
 サスカサたちは集落の手前にある砂浜から上陸して古見ヌル母娘と会っていた。
「クミ姫様から皆様方がいらっしゃる事を伺いました。娘のマキの父親がテーラー様である事を告げるようにと言われて驚きました。わたしは隠しておこうと思っていたのですが、テーラー様の娘だとわかればマキは皆様から歓迎されるとおっしゃるので、クミ姫様の言う通りに告げたのです。まさか、マキの姉がこの村に来るなんて思ってもいませんでした」
「瀬底若ヌルの事を知っていたのですか」とサスカサは聞いた。
テーラー様から聞きました。本部の近くに瀬底島(しーくじま)があって、そこに九つ違いの姉がいる。やがて瀬底島のヌルになるだろうと言っていました」
 古見ヌルは浜辺で仲良く遊んでいる瀬底若ヌルとマキを見ながらまた目を潤ませていた。
 サスカサたちは古見ヌルに従って左右に家々が建ち並ぶ大通りを進んだ。宿屋らしい大きな建物もあって、冬にはヤマトゥンチュ(日本人)たちで賑わうようだ。集落の裏まで尾根を伸ばしている山があって、尾根続きの小高い丘の上に土塁に囲まれた小さなグスクがあった。
按司(あじ)のグスクです」と古見ヌルが説明して、グスクの後ろに続いている山を示して、
「クミ姫様の神山です」と言った。
「ここの按司は古いのですか」とナナがグスクを見ながら聞いた。
「三百年余り前に、トゥクカーミー(カムィ焼)が始まって徳之島(とぅくぬしま)と鬼界島(ききゃじま)の中継地として、ここが栄え始めた頃、古見ヌルの弟がグスクを築いて按司になったようです」
「三百年も絶える事なく続いているのですね」
「そうです。按司もヌルも三百年続いています。わたしの代で絶やす事はできません。テーラー様に出会えて本当によかったと思っています」
「『香島の剣』も三百年続いているのですね」
 古見ヌルはうなづいて、桑畑の先に見える山を示した。
「あのお山の裾野に『鹿島神社』があります。武芸の神様が祀られています」
「クミ姫様が祀ったのですか」
 古見ヌルは首を振った。
「クミ姫様の頃はまだ神社というものはありません。トゥクカーミーで栄えていた頃、鹿島のサムレーがここに来ました。当時の古見ヌルと結ばれて、古見ヌルから『香島の剣』を伝授されたようです。鹿島ではすでに失われてしまった古流を知る事ができて感激したサムレーが鹿島神社を建てたのです」
「『鹿島神社』に祀られている神様はどなたなのですか」
タケミカヅチの神様です」
タケミカヅチ? スサノオ様と関係あるのかしら?」
「クミ姫様からお聞きしたのですが、タケミカヅチの神様はヤマトゥの鹿島神宮の神様だそうです。でも、本当の鹿島の神様はフツ姫様だとおっしゃいました」
「フツ姫様?」
瀬織津姫(せおりつひめ)様のお孫さんのようです。クミ姫様はヤマトゥから帰って来て、あのお山の山頂にフツ姫様をお祀りしました。神様の声は聞こえませんが古いウタキ(御嶽)になっています。後で御案内します」
 グスクを右上に見ながら山裾の道を進み、途中から山の中へと入って行った。曲がりくねった細い山道を登って行くと、まもなく景色のいい場所に着いた。
 古見の集落が見渡せ、海の向こうに鬼界島が見えた。サスカサの弟子たちが景色を眺めながらキャーキャー騒いだ。そこから少し登った所が山頂で、こんもりとした樹木に囲まれた中に古いウタキがあった。
 サスカサたちはウタキの前に並んで跪(ひざまづ)き、お祈りを捧げた。
瀬織津姫様を連れて来てくれてありがとう」と神様の声が聞こえた。
久米島(くみじま)から来られたクミ姫様ですね」とナナが聞いた。
「そうよ。わたしが浅間の国(あすまぬくに)に行った時、瀬織津姫様の事を知らなかったの。瀬織津姫様は浅間大神(あすまぬううかみ)様と呼ばれていたのよ」
瀬織津姫様の国はアスマヌクニと呼ばれていたのですか」
「豊姫様はアズマノクニって言ったけど、実際に行ってみるとアスマヌクニだったの。貝ぬ国(甲斐の国)とも呼ばれていたわ」
「貝ぬ国ですか」
「南の島(ふぇーぬしま)でしか採れない貴重な貝殻が手に入るのでそう呼ばれたらしいわ。浅間の国で歓迎されたわたしは、浅間大神様の孫娘のフツ姫様が香島という所に行って、そこの神様になっていると聞いたので、香島の国(かしまぬくに)に行ってみたのよ。思っていたよりもずっと遠い所で、複雑な入り江の中にいくつも島がある凄い所だったわ。香島大神(かしまぬううかみ)様と呼ばれていたフツ姫様は武芸と航海の神様で、船乗りたちが『香島の剣』の修行に励んでいたわ。香島の海を挟んで対岸にある香取は賑やかな港で、遠い所から来たお船がいっぱい泊まっていたのよ」
「『香島の剣』を編み出したのはフツ姫様だったのですか」
「そうなのよ。瀬織津姫様がこの島にいらした時にお話を聞いたら、フツ姫様は浅間の国の近くにあった秦(チン)という国からやって来た人たちの国に行って剣術を習っていたらしいわ。その剣術を香島に行ってみんなに教えたら、凄いって言われて『香島の剣』と呼ばれるようになったようだわ」
「徐福(シュフー)の国ね」とシンシンが言った。
「そうよ、徐福って言っていたわ。わたしも香島の国で『香島の剣』を習って帰って来たのよ」
「イーチュ(絹)の作り方も学んできたのですね」とサスカサが聞いた。
「イーチュは浅間の国で学んだのよ。香島の国で新年を迎えて香島の人たちを連れて浅間の国に戻って、イーチュの作り方を学んでから奈良の都に帰ったの。そしたら、ウパルズが来ていたのよ」
「えっ、ウパルズ様が奈良にいたのですか」
 ナナとシンシンは驚いて、ミャーク(宮古島)の高腰(たかうす)グスクに姿を現した威厳のある美しいウパルズ様を思い出していた。ウパルズ様のお陰で、玉依姫(たまよりひめ)様(卑弥呼)の跡を継いだ豊姫様の事を知り、奈良に行った時に豊姫様に会う事ができたのだった。
「驚いたわ。ウパルズはわたしと同い年なの。ウパルズは十八の時に久米島に来て琉球に行って、その帰りに、わたしはウパルズと一緒に池間島(いきゃま)に行ったのよ。その時、長女を西島(いりま)(伊良部島)に連れて行くイラフ姫様も一緒だったのよ。ウパルズと別れてイラフ姫様と一緒に帰って来たわたしは永良部島(いらぶじま)まで行って、さらに徳之島、奄美大島に渡って、ここに落ち着いたのよ」
「どうして、ここに来たのですか」とサスカサが聞いた。
「成り行きよ」とクミ姫は笑った。
「イラフ姫様と一緒にヤマトゥに行ったリュウという船乗りがいたの。池間島に行く時も一緒で、永良部島に帰ってきた時、リュウが久し振りに故郷に帰るって言ったの。わたしはリュウの里帰りに付いて行ったのよ。そしたら、ここに着いたってわけ。リュウのお陰でわたしは歓迎されて、居心地がよかったので住み着いちゃったのよ」
「もしかして、リュウさんはマレビト神様だったのですか」
「そうだったのよ。でも、その頃のわたしは気づかなかったわ。だって、リュウはわたしよりも十も年上だったのよ。腕のいい船乗りだったから、わたしはリュウと一緒にヤマトゥに行って、苦労を共にして、帰って来てからマレビト神だって気づいて結ばれたわ。翌年、わたしは娘を産んで、アスマって名付けたのよ」
「クミ姫様がここに来る前にリュウさんの一族がここで暮らしていたのですか」
「そうなのよ。リュウの御先祖様は前山(めぇーやま)に祀られているんだけど、わたしには声が聞こえないし詳しい事はわからなかったの。でも、瀬織津姫様がいらしてから声が聞こえるようになって、伊平屋島(いひゃじま)から来たフー姫様だとわかったのよ」
「えっ、伊平屋島から来たのですか」とナナは驚いた。
瀬織津姫様の妹の知念姫(ちにんひめ)様の孫の孫が伊平屋島に行って神様になって、その娘のフー姫様がここに来て村を造ったらしいわ」
 伊平屋島はヤマトゥ旅の行き帰りに寄っていたが神様の声を聞いた事はなかった。改めて伊平屋島に行って神様に挨拶しなければならないとナナは思った。
 サスカサも伊平屋島の神様がこの村を造ったと聞いて驚いていた。伊平屋島は曽祖父(サミガー大主)の故郷なのに詳しい事は何も知らない。琉球に帰ったら伊平屋島の神様に挨拶しなければならないと思った。
「クミ姫様がいらっしゃる前、ここはフーと呼ばれていたのですか」とナナが聞いた。
フーゴーって呼ばれていたわ」
「川の名前ですね」
「そうだったのよ。でも、わたしが来た時はフー姫様の子孫のヌルは絶えてしまっていて、フー姫様の事を知っている人はいなかったわ」
「フー姫様のウタキは前山にあるのですね」
「そうよ。わたしと古見ヌルがフー姫様の声が聞こえるようになって喜んでいたわ。あなたたちが行けば歓迎してくれるわよ」
「フー姫様に御挨拶に参ります。わたしたちが瀬織津姫様を探しにヤマトゥに行った時、瀬織津姫様が造った浅間の国は樹海の下に埋まってしまっていました。浅間の国はどんな国だったのですか」
「セヌウミ(剗海)と呼ばれる大きな湖の畔(ほとり)にあって、春になると桃の花が満開に咲き誇って、とても綺麗な国だったのよ。お舟に乗ってセヌウミから満開の桃の花の向こうに見える浅間のお山(あすまぬうやま)(富士山)の景色はこの世のものとは思えないほど素敵だったわ。浅間のお山の山頂に浅間大神様が祀られていて、浅間大神様の子孫のヌルが国を統治していて、人々は平等で、争う事もなく、平和で素晴らしい国だったのよ。わたしが行った時も浅間のお山は煙を上げていたけど、大噴火して浅間の国が埋まってしまうなんて考えも及ばなかったわ。大噴火が起こった時には、すでに浅間の国は解体していて、多くの人たちは国府笛吹市)に移っていたようだけど、浅間大神様を祀る人たちは残っていたらしいわ」
「えっ、大噴火の時、浅間の国はなくなっていたのですか」
 ナナは驚いてシンシンと顔を見合わせた。
「時の流れで仕方がないのよ。ヤマトゥの国の勢力が東国にもやって来て、浅間の国はヤマトゥに従って、甲斐の国としてヤマトゥの支配下に入ったらしいわ」
スサノオ様が造ったヤマトゥの国の支配下になったのですね」
スサノオ様は瀬織津姫様の子孫だから浅間大神様たった瀬織津姫様はヤマトゥの国に従うようにと当時のヌルに告げたんだと思うわ。わたしが浅間の国から奈良に戻って豊姫様に浅間の国と香島の国の話をしたら、豊姫様は浅間の国と香島の国に使者を送るって言っていたわ。浅間の国の人たちは豊姫様に従って、東国平定を助けたけど、香島の国は従わすに滅ぼされてまったのよ」
「えっ、香島の国は滅ぼされたのですか」
「そうなのよ。わたしが香島の人たちをこの島に連れて来てからずっと香島の国と貝殻の交易を続けていたんだけど、交易も終わってしまったのよ」
「フツ姫様が従うなと言ったのでしょうか」
「香島の神様が変えられてしまったのだから、何か深い事情があったんだと思うわ」
「この村の鹿島神社の神様もタケミカヅチ様だと聞きましたが、フツ姫様は消されてしまったのですか」
「わたしもその事に疑問を持っていて、スサノオ様が琉球に来られた後、ヤマトゥに行って調べたのよ。鹿島神宮ができたのはわたしが香島に行った時から四百年近く経った頃だったの。その頃になるとヤマトゥの国が東国を平定していたようだけど、香島の国は『香島の剣』を身に付けた気の強い船乗りたちが多いから反発して戦になったようね。そして、滅ぼされてしまったのよ。香島の国を倒したヤマトゥの国は北(にし)に進出するのよ。北の方にはヤマトゥの国に従わない蝦夷の国(えみしぬくに)があって、鹿島神宮蝦夷征伐の拠点として建てられて、どこの神様だか知らないけどタケミカヅチの神様が祀られるのよ。香島の海を挟んで鹿島神宮の対岸に香取神宮があって、香取神宮はフツ姫様を拝んでいた木の国(きぬくに)から来た姫様を祀っていたんだけど、フツ姫様の祟りを恐れて、香取神宮にフツ姫様も祀られるようになるのよ。生き残ったフツ姫様の子孫たちも香取に移って、『香島の剣』を『香取の剣』と改めて修行に励むわ。鹿島神宮香取神宮ができてから八百年近くが経ったけど、今でも鹿島と香取では武芸が盛んなのよ」
「木の国って熊野から来た姫様ですか」
「違うわ。東国の木の国よ。今は上野の国(かみつけぬくに)って呼ばれているけど、古くは木の国って呼ばれて、毛の国になって、二つに分かれて上野と下野(しもつけ)になるのよ。豊姫様の孫のイリヒコが木の国に来て国を治めたらしいわ。イリヒコの娘のキヌ姫は交易で賑わっていた香取に馬に乗ってやって来て、対岸にある香島を見ながらフツ姫様を拝んでいたのよ。弓矢が得意だったキヌ姫は『香島の剣』を身に付けて、港に集まるならず者たちをやっつけて香取の人気者になったようだわ。キヌ姫は亡くなった後、斎主(いわいぬし)の神様として祀られて、後に香取神宮の神様になるのよ」
「キヌ姫様にも会いたいけど、フツ姫様に会うにはどちらに行ったらいいのですか」
鹿島神宮の森の中にフツ姫様のウタキはあるわ。香取神宮にある古いウタキがキヌ姫のウタキよ。キヌ姫は跡継ぎを産まずに亡くなってしまったけど、フツ姫様には娘が二人いて、長女はフツ姫様の跡を継いで二代目の香島大神になって、次女は信濃の国に行って諏訪姫になるのよ。諏訪は黒石(くるいし)(黒曜石)の産地で浅間の国の貝殻と交易していたの」
「その黒石は琉球にも行ったのですね」
「そうよ。琉球にも行ったし、ここにも来たのよ」
「もしかしたら、池間島にも行ったのですか」
池間島にも行ったわ。池間島で思い出したけど、ウパルズの娘のイキャマ姫がウパルズの跡を継ぐまで加計呂麻島(かきるまじま)にいたのよ」
「えっ、イキャマ姫様が加計呂麻島に?」
「イキャマ姫はわたしの娘のアスマと同い年で、一緒に池間島に行ったりしていたのよ。加計呂麻島でマレビト神と出会って住み着いたのよ。イキャマ姫が造った村はイキャマって呼ばれていたけど、今はなまってイキンマ(生間)って呼ばれているわ。イキャマ姫はウパルズが亡くなると跡を継ぐために池間島に帰るけど、次女が残ってイキャマ姫を継いで、次女の子孫の生間(いきんま)ヌルが平家と結ばれて、平家が諸鈍(しゅどぅん)の村を造ったのよ」
「今の生間ヌルはウパルズ様の子孫なのですか」
「そうなのよ。滅びる事なく続いているわ」
 ウパルズ様の子孫なら会わなければならなかった。
「初代のイキャマ姫様のウタキは加計呂麻島にはないのですね」
「あるわよ」とクミ姫が言ったのでナナもシンシンも驚いた。
 イキャマ姫のウタキは池間島のナナムイウタキにあったのをナナもシンシンも覚えていた。
「生間の村の後ろにある神山の山頂にあるわ」
「イキャマ姫様のウタキは池間島にありましたけど、加計呂麻島にもあるのですか」
「ウパルズを継ぐために池間島に帰ったんだけど、一人前になった娘にウパルズを継がせて生間に帰って来たのよ。一緒に浅間の国や香島の国まで行ってきた仲だからアスマに会いたくなって帰って来たの。帰って来て十年くらい経って亡くなって生間の後ろの山に祀られたわ。分骨が池間島に送られてナナムイウタキに祀られたのよ」
「イキャマ姫様は加計呂麻島にいらっしゃいますか」
「いると思うわよ。ウパルズの命日には池間島に帰るけど、今ならいるはずよ」
「もしかしたらウパルズ様の命日は九月ですか」とシンシンが聞いた。
「そうよ。よく知っているわね」
「ミャークに行った時、イキャマ姫様にお会いしました。その時が九月だったのです。加計呂麻島でイキャマ姫様にお会いできるなんて思ってもいませんでした」
「きっと、アスマも一緒にいると思うわ」
 サスカサたちはクミ姫にお礼を言って別れ、神山を下りた。
「イキャマ姫様が加計呂麻島にいらっしゃるなんて驚いたわね」とナナがシンシンに言った。
池間島はウパルズ様が守っているからイキャマ姫様は加計呂麻島に行ったのね。そして、イキャマ姫様の娘さんはターカウ(台湾の高雄)にいるわ」とシンシンは言った。
「そうだったわね。娘さんの三代目ウパルズ様はターカウにいらしたわ。三代目ウパルズ様は加計呂麻島で生まれたのかしら? ねえ、サスカサ、加計呂麻島に行きましょう」とナナが言うと、サスカサは笑ってうなづいた。
「ウパルズ様がいらっしゃる池間島ってどこにあるのですか」とタマ(東松田の若ヌル)がナナに聞いた。
「ミャークの近くにある島なのよ。ウパルズ様はイシャナギ島(石垣島)のウムトゥ姫様の娘なの。ウムトゥ姫様は久米島のクミ姫様のお姉様で、首里のビンダキ(弁ヶ岳)にいらっしゃるビンダキ姫様の娘なの。ビンダキ姫様は真玉添姫(まだんすいひめ)様の娘で、真玉添姫様はユンヌ姫様のお姉様なのよ」
「ミャークに行った時にお会いしたのですね」
「そうよ。一緒にお酒を飲んだのよ。娘さんのイキャマ姫様もいらして、加計呂麻島の話を聞いたような気がするんだけど思い出せないのよ」
「あたしも聞いたような気がするけど思い出せないわ」とシンシンが言った。
 神山を下りて桑畑の中を通って前山に登ってフー姫様のウタキに行ったがフー姫様は留守だった。
「フー(帆)姫様はお名前の通り、風に吹かれてどこにでも行かれるのです。なかなかお会いできません」と古見ヌルが言った。
 フー姫様から伊平屋島の事を聞きたかったが、サスカサたちは諦めて山を下りた。集落に戻って浜辺に出ると人々が集まっていて賑やかだった。
「『まるずや』が来たのよ」と志慶真(しじま)ヌルが言って、人混みの中に入って行った。
「えっ、まるずや?」と古見ヌルが驚いて、「ごめんなさい。鹿島神社は後にしてね」と言うと娘を連れてどこかに消えて行った。
 海の方を見ると『まるずや』の船が浮かんでいた。サスカサたちも人混みの中に入って、サンダラたちとの再会を喜んだ。

 

 

 

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